星を眺めて
翔は、コスモスと一時別れた後、家まで猛ダッシュをしていた。
「ただいま!ハァハァ・・」
玄関の扉を勢いよく開けると。
ニャー、という声と共にリビングの方から白い猫が走ってきた。
「いい子にしてたか?トライア。それと、ちゃんと、ご飯は食べたか?」
トライアは、体毛が真っ白であるが。
赤と青のオッドアイという、かなり珍しい特徴を持っている。
「ニャ〜!」
「よしよし。ちなみにだが、今日は、コスモスが来てくれるぞ。1ヶ月ぶりに、天体観測でもしようと思ってな」
翔はトライアの頭を撫でながら、優しい声で話しかける。
「ニャ!」
天体観測・・
(翔が所持している)最新型の望遠鏡を使って、家の屋上から眺める。というのが、私達の趣味・・でいいのかな。
そして、2時間後・・
「来たよ〜、翔」
翔の家に到着!・・とは言っても、日が沈むまで、まだ数時間もあるんだけどね。
「待ってたよ!」「ニャ〜ン」
トライアを腕に抱えた翔が出迎えてくれた。
「うん。それと・・夜まで時間あるし、色々食べ物買ってきたよ!」
「お〜!ありがとう、コスモス」
ご飯を食べ、テレビを見たり、ゲームをしたりして、時間を過ごし・・
遂に夜がやって来た。
望遠鏡を二人で丁寧に運び込む。
「じゃあ、私から見るね!」
持ってきた望遠鏡を設置し、レンズをそっと覗きこむ。
星座の知識はあるけど。
見える星が多すぎて、どれがどの星座なのか、わからないことが多いんだけどね。
「次は、俺ね」
翔も見たそうに後ろでウズウズしている。
「分かってるよ〜」
まだまだ見ていたいけど。
あと2分くらいで一旦代わってあげよう。
「は〜い。翔のばんね!」
そう言い、レンズから目を離した瞬間・・
「ニャーン!」
トライアの鳴き声がしたと思うと、足元へ歩み寄って来ていた。
「トライアも見たいの?」
「ニャン!」と元気な声で答えてくれた。
トライアを抱えて、レンズに目を当てるように近づける。
「ニャ〜?ニャーン!」
一瞬、首を傾げたように見えたけど。
そのすぐ後に、今まで聞いた中で一番可愛らしい声で鳴いた。
やっぱり、猫にも、この素晴らしさと綺麗さは伝わるのかな?
「きれい?トライア!」
「・・・」
返事が返ってこない。
それどころか、私が抱えている力を押し切って、さらにレンズに近づこうとしている。
「おーい!トライア!聞いてる?」
「ニャ?ニャン!」
やっと、返事が返ってきた。
「トライア、どう・・わっ!」
トライアが手元からピョンッと飛び降りて、私と翔の周りをクルクル回りだす。
そして、5周ほどした後、離れていってしまった。
眠たいのかな?まぁ、時間も遅いし仕方がないよね。
その後も、星を眺め続けて30分後・・。
「もうそろそろ、寝るか、ふぁぁ・・」
翔がそう言いながら、大きなあくびをしている。
「もうそんな時間?明日は休みだし、少しくらい遅くてもいいんじゃ?」
「そうかもしれないけど・・」
まぁ、私は大丈・・いや、少し眠たいかも
リビングの隅の方では、毛布にくるまりながら、トライアがスヤスヤと気持ち良さそうに眠っていた。
「はぁ〜俺も!」
翔も寝室に移動すると、ベッドに倒れ込むように入っていった。
私もそれに続き、持ってきた毛布をかぶる。
「コ・・ス様」
あれ?夢?もう寝ちゃった?
それにしても、またこの夢・・
真っ白な空間の中で、毎度おなじみの人物のシルエットが話しかけてきている。まるで直接、意識に語りかけてくるように。
「私の名前は、・・。詳しいことは、う〜ん・・学校・・に2日後・・う。私が来たら、窓を開・・さい」
「な、何て?もう一回!名前を!」
やっと、名前が聞き出せる!?
「・・・」
返事が返ってこない
それどころか、シルエットが消え出してる
ま!待って!
「はっ!」
私は毛布を投げ出す勢いで飛び起きた。
あれ・・
耳を澄ますと、窓の外からは、小鳥のさえずりが聴こえている。もう、朝のようだ。
「ん〜、どうしたんだ?」
「ご、ごめん。起こしちゃった?」
「いや、大丈夫。それで、どうしたんだ?」
「う、うん・・実は・・」
私は夢の内容で聞き取れた部分だけを、翔にそのまま話した。
「・・っていう事を言ってた」
「そうか・・って、そういえば、俺も似たような夢を見たな〜。夢だから、あんまり深く考えてなかったけど。コスモスも見たって言うなら、何かしらの意味はありそうだな」
えっ!そうだったの。
それなら、話が進みやすいね。
「そうだね・・それで、学校のどこだろう?翔の予想は?」
何箇所かは思い浮かんだが、別に確証があるわけじゃない。
「内容の考察はしなくていいのか?まあ、夢の内容が真実なら今考えても仕方がなくはあるが。はぁ、俺の予想だど。おそらく、生徒会室じゃないかと思うんだが」
「なるほど、確かに言われてみれば・・いつも私達しかいないからね。会うにはピッタリではある!」
「あとは、合ってると仮定して、2日後。行ってみるしかないな!」
大工事前のキャンプシーンが大好きだった人。
すみません、あまり必要ないと感じたので削らせてもらいました。
もし、そういったシーン(ほんわか系)が読みたい人は言ってください。言ってくれる人がいれば、書きます!(というか書きたい)




