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ただの学生だったけど、空間魔法で銀河の命運背負ってます  作者: 空花 ハルル
自然に溢れた王政の国『エヴァーレスト』
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猛特訓

「まず・・キラナから聞いたが、バリアを身に着けたんだろ」

うん・・。

これは使いこなせてはいる

「そうだけど」

「なら、見せてみろ!フンッ。我が相手をしてやる!」

えっ!何で、オンに?

キラナ、もしくはマリアナの声がトリガーのはず

「驚いた顔をしているな・・声がスイッチじゃない。相手の殺気を感知したら、オンになることが可能となる。やらない選択肢はあるがな」

「なるほどね。まぁ、その話はまた後でゆっくり聞かせてもらうとして。練習始めよう」

魔力を集中させ、バリアをイメージする。

この思考の流れは慣れた。

「行くぞ!『ライトニング』」

目の前に電撃が迫ってくる。

そして、目の前で電撃が弾け飛んだ。

「やるな!基礎は完璧のようだな」

「フッ」

少しだけ嬉しい。

やっぱり褒められるのは嬉しい。

「次だが・・その空間魔法について、どこまで知っている」

えっ?

「少し・・いや、あんまり」

「だろうな。教えてやる」

「うん」

でも、何で知ってるんだろう。

マリアナさんから教えてもらったのだろうか。

「空間魔法の基礎は2つある。その内の一つが圧縮と拡張だ」

「圧縮?拡張?」

言葉通り、意味を受け取るなら、空間ごと押しつぶすのかな?

拡張は・・広げる?何を?

「コスモス・・君の考えている通りだ。圧縮は押しつぶす。拡張は、逆に物を広げる。防御にも応用できるのも覚えておいたほうが良い」

「なるほど・・何で、そこまで詳しいの?」

つい聞いてしまった。

でも、聞いてはいけないことではない・・はず。

「我は空間魔法の使い手と2度戦った事がある」

「二度!」

「そうだな。2人共勝った!一つ教えておいてやる。その空間バリアの弱点は闇魔法だ!」

闇魔法?

イメージとしては、黒い色をしていて、何でも飲み込む・・的な。

「闇魔法って、あの闇魔法?」

「どんなイメージをしているか知らんが、そうだ!そして、その闇魔法の使い手が我だ。見よ!」

手のひらを突き出すと、夜の闇が形を持ったような、禍々しい黒紫の波動が現れた。

「・・かっこいい」

「フンッ、だろう!続きだ、圧縮を学ぶぞ」

「・・は、はい!」

どんなやり方だろう?

「圧縮は・・ほら!早速やってみろ!」

ヴァイスが高速でビー玉位の鉄の玉を指で弾いてきた。

「えっ!えっ!待って!」

思わず、空間バリアを発動してしまった。

まだ、やり方が分からない。

上に、不意打ちだった。

「失敗だな。もう一回だ!」

また、弾いてきた。

キラナのアドバイスを思い出せ。魔法のコツは、イメージする。

あとは魔力のコントロールのマスターだけ。

空き缶を押しつぶす光景を頭の中で反復させる。

「はっ!」

目の前の鉄球が豆粒くらいに縮小された。

「やるな。2回目で成功できるとは」

「フフッ」

成功できた喜びで、つい笑ってしまった。

「喜ぶのはいいが。量を増やすぞ」


しばらくして・・

「私にかかれば、こんなもんかな」

多分、マスターできた。

たったの15分で。

練習場に小さくなった無数の鉄塊が転がる。

「飲み込みが早い。褒めてやる」

「まだまだ!拡張が残ってる」

この調子で拡張も。

「そうだな。だが、ここまでにしよう。マリアナが待ってるだろう」

それもそうか。

まぁ、後ででいいか。


「終わったようだな。コスモス様、ヴァイス。作戦会議をする」

またあの部屋かな?

「やっほ~お疲れ!」

「うん」

キラナに手を振り返す。

「作戦は2日後。奴が吐いた情報では2日後にもう一つのアジトでまた取引をする予定だったらしい」

2日後・・!

「2日で準備ができるのか?」

いや・・それは問題ではなくて

「十分だ。それに奴から、内部の大雑把な構造を描いてもらった。これだ!」

一枚の紙を前のボードに貼り付けた。

「だが、2日後はコスモス様と翔様は学校がある」

「・・うん」

そう。それが一番の問題。

本当は参加したい。

でも、副学長たる私が理由なく欠席は許されない。

「そこでだ。この作戦だけは私達でこなす」

「えっ!なら、私も!」

風邪かなんかで理由をつければ、一日くらいは休んでも

「その意志感謝する。でも、私達で十分だ。お二人様は、ゆっくり休憩しといてくれ」

「で、でも・・」

「あの、ヴァイスのお墨付きの頭脳の持ち主なんだ。何か考えがある」

翔は一度戻るようだ。

「・・分かった。よろしく」

「ああ!任せてくれ、コスモス様」

マリアナが自身に満ちた声でそう言った。

「フンッ、それで、誰が行くんだ?」

「私とヴァイスだ。トライアとキラナは指示役を」

トライアはここに残るんだ。

まぁ、猫だから学校はないし

「分かった。ついに暴れられるな」

オフのはずなのに。

やる気だけは、オンの時みたいだ。

「作戦内容は、突撃だ。中にいる人間は基本殺して良い。例外はいるが」

例外?

私はその作戦には関係ないが、気になってしまう

「例外とは誰だ?」

「カイン本人もしくは、その幹部だ」

また吐かせるのかな?

それで、どんどんカインに近づいていく。

地道だけど、これしかないよね。

「なるほど。了解した」


会議が終わり、私達は明日の学校の為、一度家に戻ることにしたいけど。

ワープ先は・・学校の学会室。

どうやって、学校から出よう?

翔と相談をする。

それか、荷物はここに持ってきてるから、明日そのまま授業に行く選択肢もある。

「俺はここから行くよ」

「オッケー。じゃあ、私もそうしようかな」

時間は・・多分日本では午後の8時位。

まだ、明後日だけど、今日も早めに寝ちゃおう。

街を動き回って、疲れた。

「じゃあ、俺も部屋でゆっくりさせてもらうか」


ベッドに寝転がると、本当にドッと疲れが押し寄せてきた。

すぐに眠れそうだ。

おやすみ・・

空間魔法(圧縮)・・・相手の攻撃を押しつぶせる。魔法攻撃や生物(魔力持ちの)は押しつぶせない弱点はある。基本、使える場所としては、相手からの物理攻撃(剣術や矢などの攻撃)を無効化する際に使う。

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