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第25話 イナズマクーデター

シュージンがポケットから取り出したもの、それは、淡い赤い光を放つ石。ミシェルはその赤い石に見覚えがあった。

「それラチャオの召喚獣だろ!」

「ご明答。」

ミシェルの故郷を焼いた火竜。シュージンと戦いを繰り広げたがファランクス部に倒された、だが、今ではその失われた輝きがほんの少しだけ戻りつつある。

「これは召喚石、中に召喚獣が眠っている、今は再生している最中だからあまり光ってないが、これが完全に治ると、より光を出して召喚が出来るようになるぞ。」

獣人達に赤い石を見せるシュージン、ミシェルはあまりいい気分ではない。故郷の敵がまさかシュージンによって回収されていたとは思っていなかった。一体どういうつもりだ、とミシェルは心で文句を言う。

「召喚石?さっき先生は使いませんでしたよね?」

トセが質問する。

「いい質問ですねぇ。普通の召喚術師は石が無いと召喚出来ないんだが、俺は特別に石無しで召喚出来ちゃうんだよなぁ、これが。」

「流石、先生!」

「すっごーい!」

「全く答えになってない!」

バッツとトセはシュージンをべた褒めするが、ミシェルは口に出して文句を言う。

「それで、その召喚獣をどうするんですか?」

「それはだな・・・」

フフフ、と不敵な笑みを浮かべて勿体ぶるシュージン。バッツとトセはキラキラとした目で見ている、シタモン、アバルもシュージンをじっと見つめ、次の言葉を待つ。ミシェルは火竜への恨みからか眉間に皺を寄せ力強く見つめ、シュージンの次の言葉を待つ。


「売ります。」

「ハァァァア!?」

「売って金に換え、生活の足しにする。」

「ちゃんと説明しろ!?」

シュージンの意外な答えにその場にいた全員が驚いた。ミシェルがすかさず質問をする。

「召喚石って売ると結構いい額するんだよ、特に戦争があったりするとビックリするくらいお高くてなぁ。軍や国が戦力として欲しているから。」

シュージンは石を掲げて天井を透かして見ながら話を続ける。

「取り敢えず、シタモンさん達は分けた食糧で食いつないでもらいーの、その間にこの召喚獣を換金しーの、その金で生活してもらいーの、そして俺がクーデターかなんか起こしーの、この国を乗っ取りーの、難民の受け入れについての政治発表すれば問題ないだろう。スタンダップ、スタンダップ、イナズマクーデター。」

「さらっととんでもないこと言ったぞ!」

ミシェルはシュージンが言った穏やかじゃない発言に戦慄した。まさかこの男、本気で言っているのか?と。


続く


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