出港前夜~用語集~
・流浪者
作中の舞台となる世界において、異世界からの転生者のことを指す。流浪者は全員何かしらの『力』、『能力』を持ち合わせている。また複数世代に渡り同じでかつ限定的な『力』、『能力』のことを「パターン」と呼び、反対に一世代のみのものを「オリジナル」と呼ぶ。
・ハジーサ島
海原駆が異世界での生活を始めた島。かつては良質な石炭が採れる『炭鉱の島』として栄えたが、数年前に閉山。現在は国が移住をするよう求めてくる。周囲約16km。
・飛竜使い
リフレットの役職。サラとカイは見習い。
・DP
ドラゴンパートナー。飛竜使いが乗るドラゴンの事を指す。
・ドースレイン
リフレット達のDPの竜種。素人からベテランまで、飛竜使いに幅広い人気を得ている。ただし、人に懐きにくい。全長2~3m、翼開帳2.5~4.2m、体重200~320kg。
・『日記』
北川登による、転生直後から晩年までの様子を書いたノート。時間があった時に書いていたため、日付が飛び飛びでその日までにあった事を簡単に綴っている。
・『情報』
北川登による、世界中を回ったときに集めた情報をまとめたノート。簡単な歴史から地図まで幅広くメモされている。
・創生歴
全ての国において使用される暦。これのみで暦が成立しているのは、シドラール国、リクア共和国、ランスエル公国であり、他の国はそれぞれに独自の暦を併用している。
・超過真水惑星バッサー
北川登のノートに登場する、作中の惑星のこと。ただし、これはあくまで一個人が付けた仮名であり、この世界で呼ばれている名称とは異なる。
・外総館
外界総合事務館の略。流浪者に関する全般の事を統括している。
・外界総合規定
『各国の永続的な存続を可能にするために流浪者へ要求する措置と処罰及び国家における流浪者への対応に関する規定』の通称。これを元に、各国が流浪者へ措置・監視を行う。
・大災厄
創生歴1221年に発生した、惑星規模の大災害。これが原因で海面が上昇し、現在の姿となった。
・九大国家連盟
当時、国家として成り立った9ヶ国が互いに助け合うという目的で設立した組織。本部は無く、各国にある支部が相互的に連絡を取り合っていた。
・防衛連盟
バンイ帝国とクレイル連邦が軍事同盟を結び、ルミン王国とトグラン国を侵攻・宣誓布告を行った事を受けて、当時の国家連盟を改編して出来た組織。各国の軍の中に防衛連盟軍所属の部隊を設置し、連盟国絶対防衛線の警備・監視にあたらせる。
・クレバイル
創生歴1726年に軍事同盟を結んだことにより出来た合同軍。「増加した海賊に対抗するため」としての同盟だが、当初から疑問の声が上がっていた。1729年にルミン王国とトグラン国を侵攻した後、声明を発表して国家連盟を脱退した。
・連盟国絶対防衛線
防衛連盟に加盟している国の最外国境線を基線としたもの。これより外側は戦闘海域となるため、軍や許可の得た船舶以外は越える事が出来ない。
・西方戦闘海域/東方戦闘海域
絶対防衛線の西側からバンイ帝国までを西方戦闘海域、絶対防衛線の東側からクレイル連邦までを東方戦闘海域と呼ぶ。
・質量とエネルギーの等価性
アインシュタインが特殊相対性理論の中で提唱した有名な物理的関係式。E=mc^2で表されることが多い。Eはエネルギー、mは質量、cは光速度を示す。1kgの物質が全てエネルギーに変換された場合、約8.988×10^16Jにおよび、広島に落ちた原爆「リトルボーイ」の約1430倍にもなる。作中において、エネルギー=魔力であることを発見した駆が、これを使って基地を作る。しかし現実だと、エネルギーを得るにはそれ以上のエネルギーが必要となるため、作中のように簡単には魔力へ変換できるものではない。
・防衛連盟軍
防衛連盟に加盟している6ヶ国が共同の作戦を実施する際に結成される軍のこと。各国の軍から専門の部隊を設置するのが一般的だが、自軍より敵軍の戦闘力が上回っている、敵の主力艦隊が攻めてきたといった、戦力に大きな差がある場合は各国の主力艦隊を投入することもある。また、専門の部隊が設置出来ない、設置しない場合は自国の正規軍を防衛連盟軍所属にする事も可能である。
・階級
順に元帥・大将・中将・小将・大佐・中佐・少佐・大尉・中尉・少尉・海兵長・一等海兵・二等海兵・三等海兵・四等海兵と続く。現実世界と同様、階級によって与えられる仕事も変化する。元帥・大将は「提督」、元帥~少将は「大艦隊司令官」、大将~大佐が「中艦隊司令官」、少将~中佐が「小艦隊司令官」、大佐~少佐が「一~二等艦艦長」、中佐~中尉が「三~五等艦艦長」、中尉~海兵長が「各兵科長」となる。
・小艦隊
4~8隻からなる艦隊。哨戒班のほとんどがこれにあたる。これの司令官は「小艦隊司令官」「小司令官」「小官」と呼ばれる。
・中艦隊
2~4個小艦隊からなる艦隊。主力艦隊の基本単位。これの司令官は「中艦隊司令官」「中司令官」「中官」と呼ばれる。
・大艦隊
4個中艦隊以上からなる艦隊。総力戦の時のみ結成。これの司令官は「大艦隊司令官」「大司令官」「大官」、元帥および大将の場合は「提督」と呼ばれる。
・防衛連盟直属特殊機動部隊第一魔術隊「ヨハンの書」
隊長 瀬戸博実
対流浪者用魔術「アインデム拘束錨」を運用する部隊。基本的にはあらゆる魔術書を使用するエキスパート。そのため「アインデム拘束錨」以外の魔術書の運用が中心である。前身はヒルノ海上国家本土を建設した魔術集団である。
・防衛連盟理事会直轄独立統合戦術機動部隊
海原駆を指揮官とした防衛連盟理事会直轄の武力組織。略称は「連合艦隊」。書類上は理事会が指揮権を保有するが、連合艦隊制定法により実質的な最高指揮権は海原駆に委任されている。
・帰還者
この世界から一度別の世界に渡り、再び戻ってきた人間のことを指す。その能力は、自分自身のなりたかった姿や、コンプレックスを解消するような能力になっているという。帰還者自体の人数は相当少ないらしい。




