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ぴいちゃん日記  作者: 虹色
お祭りだ!
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陽菜子’s Diary 9月24日(土)

<陽菜子’s Diary>



9月24日(土)


文化祭1日目が終了。


うちのクラスのお店は売り切れになったのが2番目で、みんなすごく悔しがってた。

明日は1番になれるように、店番の人たちは作戦を練っていたみたい。私は裏方だから、あんまり関係がなさそうだけど・・・。材料が無くなった時点でおしまいだもんね。

明日のお手伝いは10時半から。ちょうどお昼時間にかかるから、お腹が空きそう。うちの白玉を1個くらい食べちゃっても平気かな?



今日はなっちゃんの演劇部と、今日子たちのコーラス部を見に行った。

なっちゃんは去年は男役だったけど、今年はヒロインで、とてもかわいかった。『ウェストサイド・ストーリー』を基にしたラブストーリーは悲しくて、私も含めて泣いている観客がたくさんいた。


コーラス部はソプラノの里緒が特に上手だった。彼女の声は透き通っていて、ソロパートは本当に素敵だった。

里緒はまっすぐな長い黒髪にぱっちりした目で小顔の、すごくきれいな子。でも、内気で、歌のとき以外は声が小さい。人見知りなだけじゃなくて、仲のいい人と話すときでも控えめだから、なんとなく、面倒をみてあげたくなる感じ。

今日子はコーラス部ではアルトで目立たないけど、彼女は美波や久美たちとバンドも組んでいて、そっちではヴォーカルをやっている。明日、時間が合えば、見に行くつもり。


なっちゃんが部活の準備に行く前に、大急ぎで食べ物屋さんを回って、けっこういろいろ食べることができた。

2時からのお手伝いに行ったら、調理室はもう今日の分は全部作り終わっていて、残っているのは洗い物だけだった。それもすぐに終わっちゃったし。


一息ついていたら、まーちゃんが自分のクラスのワッフルをくれて、そこにほかのクラスから生クリームとトッピングのサービスがあって、スペシャルなワッフルになった。それにかじりついたところで藤野くんが来た。なんというタイミング!

2時からの運搬係の人たちは誰も来ていなかったから、みんな仕事がなくなったことを知っているのかと思って安心していたのに。それに、藤野くんはけっこう真面目な人だから、10分以上も遅れてくるとは思わなかった。


そのあと。

藤野くんと久しぶりにお話しした。

調理室にはほかのクラスの人もたくさん残っていたし、話した内容も、特にどうということはないのだけど。

なんとなく、藤野くんとは話すペースが同じくらいなのかな、と思う。急いで次の言葉を考えなくてもいいっていうか。落ち着く。

だから、時間が経つのをうっかり忘れてしまって、舞ちゃんが調理室に来たときに、ものすごくあわててしまった。何も無いんだから、あわてること自体、変なんだけど。

でも、やっぱり自分の彼氏が、ほかの女の子と2人で話しているのは嫌だと思う。周りにたくさん人がいたとしても。


これからは気を付けよう。


だけど、せっかく話ができるようになったのに、残念だな。








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