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彼岸花の追憶  作者: 宮代鈴
第一章 日常
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朝の騒動

「じゃあ、また明日な」

三人のそれぞれの髪色が揺れる。

 僕はそれをじっと見つめて笑って手を振る

「うん、待ってるね」

そういうと三人は振り返らずに帰っていく、僕はそれを眺めて明日は何をしようかなんて考える。

【また明日】なんてなかったのに

「…夢か」

そう言いながら少女は体をゆっくり起こす。

「また椅子で寝ちゃった…礼華(れいか)に怒られるなー」

少女は体が痛む感覚を無視し、椅子から立ち上がる。

軽くのびをし、着替えようと思いクローゼットの前に立ち、開けようとした時

「ん?」

少女はある異変に気が付いた。クローゼットの隙間から緑の髪の毛がはみ出ているのだ。

「何してんの空言(そらごと)

「ちょ、未花(みか)!!、バレるやんか(くろ)に!!」

「知るか」

開けるとそこには、同居人の一人である空言がいた。

この人物は緑の短髪を持ち、変な方言を喋っている変人であり、よく同じ同居人である黒と喧嘩している。

「で?、今回は何をしたの」

「いやー…その、えっと」

空言はごにょごにょと口どもり、未花は早く部屋から出て行って欲しいと思っていた。

「ゴラァァ!!!空言ォォ!!!」

「うるさっ」

「ヒッ」

元気よく突撃してきたのは、察しの通り黒である。

黒は息を荒くし、青い髪をかき乱しながら空言を睨みつけていた。

「お前さぁ!!、人のアイス食べただろ!!」

「ごめんてっ!!、名前書かれてへんやったさかい、気づかんかったんよ!!」

「何のアイス食べられたの?」

「…380円のやつ」

「地味に高いやつじゃん…」

拗ねる黒に平謝りする空言、未花は呆れつつ少し笑っていた。

「今回は僕が悪い思うとるで」

未花はその発言に、珍しいなと思っていると空言は黒を少し涙目で睨みつけ

「…せやけど、黒やって僕のどら焼き食べたやん」

爆弾投下である、それを聞いた黒はまた騒ぎ空言はそれに対し反論をする。

「…仲いいね、お前ら」

「「どこがッ!!!」」

未花はヒートアップする二人を見て、もう着替えは後でしようと思い、階段を下りて洗面所へ向かう。


 洗面所で、顔を洗うためにパジャマの第一ボタンを外し、鏡に映った自分を未花はふと見つめる。

見慣れた自分の顔は、見た目はやはり異常であると未花は思う。

白髪に、左右で色が違う目、そして首の紋様。

どこかの中二病達が喜び、妄想しそうな見た目であると自負しているが、現実でこんなのがいたらただただ気味が悪いだけだ。

(そんなこと…思ってもしょうがないんだけどね)

未花は冷たい水を顔にあて、顔を洗い始めた。

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