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第二話 旅立ち前②

外に出た私は泣いた

《なんでお姉ちゃんは分かってくれないの》


パパが外に出てきた

「ナユ誕生日に辛い思いさせて悪かったな。ちょっと散歩でもしようか」

なにも言えなかった


パパの腕に掴まり初めて夜に外を歩いた

「ナユが俺やママに食べて欲しかったのか?」

「うん」

なぜか大量の涙が零れ落ちてきた


「ナユは本当に優しい子だ」

パパは歩くのを止めてしゃがみ込むとギューっと抱きしめてくれた

「ありがとう。ホントにありがとう」

少し声が泣きそうなパパに更に涙が止まらなかった


パパは立ち上がり私の手を握って歩き出した

パパの左手は大きくて力強かった

「ナユはナルが嫌いか?」

「うんん」

「そうか」

少し優しい声でパパが答えた


そのまま10分ほど家の周りを歩いたがパパは何も言わなかった

私もパパの手をしっかり握ってついて行った

《お姉ちゃんが家族の為に頑張ってるのは知ってる。でももうちょっとパパやママの事考えて欲しかった。》

そんな思いが頭の中をめぐっていた


家の前に着くとパパが

「入れるか?」


と聞いてきた。

ちょっと怖かったけど頷いた


パパと手を繋いだまま家に入る


「おかえり」

ママの優しい声


「ナユごめんね」

お姉ちゃんが謝ってきたけどなんて言えば良いか分からず下を向いていた



今日はお姉ちゃんがテストに旅立つ日

あれから仲良かったお姉ちゃんとは口を聞いてない


《本当は頑張って。って言いたい。大好きだよ!って言いたい》


「じゃあ行ってくるね」

と少し頑張った明るさで家を出たお姉ちゃん


「ちょっと待って」

ママがお弁当を持って追いかけようとする時に私の手を掴み引っ張っる


お姉ちゃんが家を出てすぐの所で止まっていた


ママがそっと背中を押してくれる

《もしかしたら当分会えないかもしれない。ちゃんと謝りたい。でも》

そう思いながらお姉ちゃんに近づく

《ごめんって言いたいけど声がでない・・・》


「お姉ちゃん・・・」


腕を掴むと振り返るお姉ちゃん

お姉ちゃんも泣いてるのを我慢してる表情をしてる

その顔を見ると更に涙が出そうになる


「大丈夫だよ」


お姉ちゃんが頭をナデナデしてくれる

《謝れなくてごめん。ホント大好きなの。大好きお姉ちゃん》



ここまで読んでいただきありがとうございます。

代表作につながるストーリーです。

是非代表作の方も見ていただければ幸いです。

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