冒険者達の焦り
「マズい、、、実にマズいぞ!」
最近、迷宮の魔物が現れない、相次ぐ冒険者の行方不明事件。
帰還した冒険者から報告される奇怪な鋼のゴーレム達。
非常に強力な外殻と膂力を持ち、特別な車輪で素早く動き回り迷宮内の資源を昼夜問わず収集している。
ゴーレムの背面に付いている大きな箱には間違いなく大量の宝石やら貴金属、そして魔石が入っているだろう。
迷宮内の魔物達はあのゴーレムに殺されてしまったのだろうか。
それとも魔物達の主従関係、もしくは共生関係にあるのか?
冒険者によると、こちらから手出ししなければゴーレム達は一切反応しないが、欲に駆られた冒険者が一撃で葬られるのを確認している。
冒険者ギルドの経営は徐々に悪化している。
ゴーレムを恐れた冒険者達は迷宮に入ろうとしない。
魔法士のいる中級実力者ですら未だ帰還しないのだ。
無理も無い。
このままでは国の介入を許し、私が責任を取らなければいけなくなるではないか!
「仕方が無い、か。国に動かれる前にS級の依頼を出すしかない....」
これ以上あのゴーレムが強大になれば何が起きるか分かったものではない!
「勇者という手もあるが、、、しかしな、、、」
あれは国の伝手がなければ動かせない。
方々で魔王を探している銭食い虫の英雄様は、美女と金貨と権力に弱いからな。
嘆願するにしてもやり方ってものがある。
「うまいことエサをチラつかせるしかないな。」
ギルド長である私の身分を守る為にも誰かが生け贄になってくれなければ、、、




