幻の先に
拠点から再びブルーデザートの調査に出た俺たちは、フェネックに似た狐の魔物、サンドコンの家族を発見した。
「ふむ。。。サンドコンが居るという事は、サボテンがあるという事だ。砂漠での水分補給は、オアシス、水魔法、サボテン、この3つしかない。サボテン魔王の手掛かりになるか、観察しよう。」
カクタシアは意気揚々とサンドコンの一挙手一投足に目を配り、分厚いジャーナルを開き筆を走らせるが、ミリアとアレッタは単調な砂漠の風景に飽きてきたようだ。
「早くサボテンジャーに戻ってフライを食べましょう!それで、暑いから美味しいサボテン果肉入りのアイスレモネードも飲みたいし。」
「アレッタはシスター・ミリアに全力同意するのだ!」
こやつらは鋼鉄教会を建てる目的も忘れて食い物の事しか考えていないのか?
日和見な宗教活動家ってありなんだろうか?
ありなんだろうな。。。
「ふーむ。おかしなところは何も無し、、、か、、、」
カクタシアは落胆する事も無くジャーナルを閉じた。
「アア、サンドコンハ、ゼンブデ、5ヒキ。アナバッカリ、ホッテルナ。」
「そうだねぇ。。。。ん?5匹?私には6匹に見えるが。。。」
「可愛いわね!」「撫でたいのだ!」
俺はカクタシアの言葉に驚き、ソナーを使用すると、5匹分の反応しかない。
「マチガイナイ、アノ1匹ダ!マボロシダ!」
俺たちはニセのサンドコンを追跡した。
「あのサンドコンだけ、何か違うわね?」
「着いていけば分かる?」
ニセサンドコンは巧妙に足跡と姿を消した。
「・・・ケッカイダ、、、」
まるで蜃気楼の様に別の風景が揺らいでいる。
結界と言っても幻惑効果は初めて見るので、どう解除するか分からない。
「ほう?幻が空間にまで及んでいるとは。これまで確認されていない魔力現象だな。」
カクタシアは不思議そうに結界を観察している。
粒子キャッチ触媒は確実にニセサンドコンの移動した方向、つまりこの結果の向こう側を指し示している。
「イトテキナ・マホウデ・コウハンイニ・プラズマフィールド・ガ・ツクラレテイル、、、、」
俺は『オゾンコントロール』と『フィラメントニードル』をCPMSに換装し、蜃気楼の様に揺らめく幻に干渉してみた。
「!!?幻が消えていく!!」
靄の様に幻は晴れていき、そこには奇怪な生物達が佇んでいた。
「サボテンの生えた、サンドコン??」
「サンドコンに乗った、サボテン??」
「サボテンが普通より多い、サボテーピオン?」
このままだと不味い気がするな、、、
「・・・チガウ・アレハ・サボテンデモ・サンドコンデモ・サボテーピオン、デモナイ・・・」
間違いない、こいつらは、、、、
「アレハ・トウチュウカソウノ・アシュ・『エレメンタル・ファガ』ダ。」




