CCB・MS
「数時間でこんなに立派な城塞を建ててしまうとは!」
「鋼神様は直ぐに何でも作れちゃう神様なの。普通の神様は普段仕事してるのかしら?」
「シスター・ミリア。きっとセイバーハンズの神様はオレ様と同じ、ぐうたらに違いないぞ?見かねた鋼神様が働いているだけなのだ。」
何はともあれ、拠点が出来上がった。
チートロン・コンストラクション・ボット・モデル・スコーピオン(CCB・MS)
砂漠掘削用アタッチメント(砂用エコーバイブレータ・排砂モニタリング転送装置)付きのサソリ型チートロン・ボットだ。
掘削時、砂が崩壊しない絶妙なバランスを保ちながらエコーバイブレータで崩し、CCBのローダーで吸い込んだ後、鉱石やゴミなどを振り分け洞窟まで転送し、そこでハイブリッド・コンクリート製造機でブロック化した瞬間にまた転送し戻す。
掘ると同時にブロックで建設しながら掘り進めるといった具合だ。
骨組みなどの資材は3Dプリントドローンが補助して組み立ててくれる。
CCB・MSはサソリの尻尾の様なクレーンの先に玉掛け用ワイヤーとフックショットが換装してある。
玉掛け用ワイヤーと砂を入れた土嚢を利用すれば砂中にアンカーを設置してボットを安全に掘削しながら地中へと降ろすこと、また作業終了時には地上へ牽引する事ができる。
フックショットは魔物捕獲の為に電気ショッカーを取り付けている。
マグロ漁で使うのと似た様な構造だ。
脚部は砂地に適応したサボテーピオンの脚を参考にして作られており、砂漠でバランスを取ったり歩行するのに適している。
ハサミの部分は5mmピリ辛炸裂弾を発射できる砲塔を換装している。
弾頭にピリ辛サボテンを使用していて、撃たれた生命体は激痛で一目散に逃げるという算段だ。
そして地下300Mまで掘り続け、ハイブリッド・コンクリートで建造した地下施設。
ミリア曰く、鋼鉄教団の秘密基地第一号(笑)だ。
実際、地上のエントランスは15Mほどの高さがあり、秘密でも何でもないし、これからもブルーデザートでサボテンを調査する魔法士達の為に利用してもらおう。
この建物にはセキュリティ・ボットを一体立たせて見張り続けさせることにした。
まだ建物には簡易的なリフトを付けただけなので、本格的にエレベーターを取り付けるのは先の話になりそうだ。
CCB・MSが後は俺のイメージ通り作ってくれるに違いない。
階段も作っているが、使うやつはいないだろう。
「もはやサボテン研究棟だな。それ以外に使う奴がいるか?」
「騎士とかは使わないわけ?」
「騎士団は滅多にサボテンジャーに来ない。魔法士が多く治安も良いし、国境に直に接しているわけでもない。なんせ、砂漠だからな。」
俺達はここで一夜を明かしたので砂まみれになる事だけは免れた。
引き続きサボテン魔王を探す事にした。
後々俺は知るのだが、この鋼鉄教団秘密基地(笑)は入口からゴーレムの祠がある鋼鉄教会の施設になっているのだが、いつの間にかサボテンジャー・ブルー・デザート支役所、ドゥカジ・マカジル・サボテン博物館のブルー・デザート出張研究員駐在所、セイバーハンズ教会のブルー・デザート支部、冒険者ギルド・ブルー・デザート支部、鍛治ギルドなどが入っていた。
皆ちゃっかりしてやがる。




