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探せ!領主カクタシア

懐の暖かくなった俺とミリア、アレッタはサボテンジャー鋼鉄教会の建立許可を取りにこの街の領主カクタシア・マカジルに会いに行ったが、不在だった。


その理由がまたなんとも言えなかった。


「冒険者ギルドから納入された『サボテーピオン・サボテン』の調査中、、、ですか。」


「えぇ。最近、サボテンとは全く違うサソリの魔物、サボテーピオンに擬態するサボテンの新種が現れ始めまして、カクタシア様は現地調査に出ると言いまして、、大変申し訳ありません!優先度の高い事項なので公務処理が止まってしまっているんです!」


眼鏡をかけた秘書のお姉さんがあたふたしながら答えた。


「えー!?あのサボテーピオンみたいなサボテンがあるってこと?」

「サボテンサソリ?サソリサボテン?オレ様、ややこしくて頭が破裂しそう。」


生物にはそういった捕食を忌避させる進化をする種がある。


サボテンの顕著な部分では棘だったり、毒針だったり、毒の果汁だったりだ。


しかし、外見の良く似たサソリに化けるとは、面白い。


「ソイツハ・オソラク・キョウセイ・シテイル・ナ」

「共生?ですか?」


前世の研究では植物に心があるなんてトンデモ科学だ!とか言われていたが俺はそんなふうには思えなかった。


擬態したり、虫に花粉を付け、鳥に種を食べさせて子孫を増やしたり、ツタになって他の植物の身体を乗っ取ってちゃっかり陽光と栄養を補給したり、植物からは時々、深い知性を感じることがあった。


性格も温厚な奴から残忍な奴まで様々だ。


でなければ陸上生物に作用する薬物の多くは発明されなかっただろう。


であれば俺たちは大いなる叡智の上に寝そべる愚か者であると言わざるを得ない。


特に俺は新種の、しかも明らかにこれまで見つかっていなかったとは言えない進化した種に出会うと興奮を隠せなかった。


この身近ながらも不可思議な生命体である植物というものは、人類よりも遥か以前に星を支配している宇宙人の一柱かもしれない。


この宇宙を構成したプラズマ。

プラズマのガスや塵が集まってできた質量を持った星。

その星に生まれた大気や水、菌類やウイルス。

植物や動物。

そして科学の最先端、ロボット。


この一連の流れの中に我々がいるのだ。


「鋼神様がまた静かに固まっちゃってるわ。」

「鋼神様は慎重なのだ。きっと、オレ様、わたしたちには理解できない事を思案なさっているに違いないのだ。」


どの道気になることがあったから、俺もやってみるか。

サボテン・フィールドワーク。


「フム・カンガエテ・イテモ・シカタガナイ。シンシュノ・サボテンヲ・サガスゾ。ソコニ・リョウシュハ・イル。」


「「おおー!!!」」


俺は2人を伴ってカクタシアが向かったというサボテンジャーの砂漠地帯、ブルー・デザートに出発したのだった。



「ブルー・デザートはホントに青い砂漠なのね!キレーイ!!!」

「キラキラと涼しげな色をしているのだ!オレ様、感動!!!」

「マルデ・ミズ・ニ・ウイテル・ヨウダ」


ブルーデザートはサボテンジャーの街から10キロほど南東に向かうと広がる砂漠地帯で、ここの青い砂は何故青いのかはいまだに謎のままだ。


(スキャン中,,,,光の反射スペクトルを解析,,,,,,付近のロケーションを検索中,,,,,,オーガ・モーガ山・形成時の火山灰を多量に含有,,,,,,,,,)


あの山が噴火した時にできた時の火山灰か!


PCMSの魔力センサーアレイとレーザー解析機、粒子キャッチ触媒が正しい解答を導き出した。


ただし、表面的な結果だけだが。


「!あ!あの人なのだ!?」


ゴーグルをつけたアレッタが義手で遠くを指差したが、ドラゴンの視力と人間の視力は比べ物にならない。


「え?シスター・アレッタ、ぜんぜん見えないよ!!」

「オレガ・イマ・ミセテヤル」


ポッドにモニターを表示すると、杖を持ってサボテーピオンと戦っている魔法士が1人見えた。


「どっせぇェェェい!!!!」

「ギチギチギチギチ!!!!」


毒針を水魔法でうまく捌いてサボテーピオンを討伐している領主カクタシアがそこにいた。


(コンバット・プロトコル起動,,,,,,12.7mmMG,,,,,,敵対的生命体を排除します,,,,,,,,,,,)


バラララララララララララララッ!!!!!!!!


PCMSのプラズマ・インパクトで射出された弾丸がサソリどもを一気に片づけた。


サボテーピオンの肉はなかなか美味いらしい。

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