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愚かな冒険者達1

僕の名前はサニー。


冒険者をやっている。


やってはいるけど、ポーターって呼ばれる役割で、いわば荷物持ちを兼ねた雑用だ。


壊れた剣を交換したり、ポーションを渡したり、縄梯子を用意したり、待避場所を守ったりする。


腰にぶら下がってる短剣も数回使った事はあるが、ゴブリンやコボルトを追い払うので死にかけるくらい精一杯、それが僕だ。


今までオークやヴァンパイアバットみたいな厄介な魔物を排出していた迷宮は、数ヶ月前から鋼鉄のゴーレム達に支配されている。


今まで何人の冒険者達がこのゴーレムに殺されたんだろう?


先輩達がゴブリンと戦っている最中もゴーレムからは見向きもされなかったし、ゴブリン達はゴーレムを必死に避けようとした。


僕も含め先輩達もギルドではゴーレムには絶対近付くな、手出しはするなって言われてる。


それくらい危険な魔物なんだろう。


「ベッカー、ここは今何階層だ?」

「8だ。いや、9だったか?」

「チッ!おいサニー!お前覚えてるか?」

「今は9階層です。」

「ふん。そろそろオークの巣だったな。こっから先はまだ誰も行った事が無いんだったな。」


調査依頼を受けたパーティリーダーのザックスはA級冒険者だ。


僕は元々このパーティ『毒牙』のメンバーじゃない。


臨時の数合わせだ。


5人から10人に増員して万全を期したいって事だった。


そして1日で9階層まで来てしまった。


普通は3日は掛かる。


信じられない事だ。


「おいおいどうなってんだよ、、、、」


あちこちで鋼鉄のゴーレムが宝石やら鉱石を掘り出して背中の箱に無造作に放っている。


「あーあ、あんな簡単に宝石って取れんのかよ?」

「黙れ。良いか、奴らを刺激するなよ。中級魔法士すら生還出来ない相手だ。間違いなくバケモノだぞ。」


実態調査が目的で探索には来ているが、真の目的はこのゴーレム達の主を特定する事だ。


狙いは分からないが、魔族や叛逆の魔法士が陰謀の為にゴーレムを作ってるかもしれない、なんて噂がある。


あとはゴーレムが大好きな変人って可能性も、ほんの少しある。


(叛逆の魔法士か、、、魔法士なんて高給取りだから、叛逆とかまず無いなぁ。)


魔法士は数も少ないし、ほとんどが貴族出身の魔法学園の卒業生。


学生は学費無料で生活にゆとりがあるし、働きながら研究に打ち込める。


平民出でも商工組合の重役になれるし、各地の造成や国境紛争の援護に引っ張られるし、休みは沢山貰える。


(どう考えても魔法士がやってるって筋は薄いよね)


ゴーレムは相変わらず僕達を無視している。


「このあたりが10階層の入り口か。」


ここで僕らは出会ってはならない存在に出会ってしまった。


「プゴォォオオ・・・・・・」


巨大過ぎるオークだ。

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