西側国家詳細
・アーティア/星亞(earthtia)
1)地理
多数の国家が存在する「大陸」から北西に五百粁以上離れた海上に位置する単一の島である。高緯度地域に存在する為、島の大部分は氷河や永久凍土であり、沿岸の一部地域にしか人が住んでいない。
行政区画は設定されていない。
1.1)ヌイ湿原
東部に広がる大湿原。沖にアーティア唯一の大都市である巨大人工浮島(meghga ‶mhm̸riu″)が固定されている。
1.2)パカヘ山脈
島の中央部を南北に貫く。高くはないが、非常に活発な火山である。
1.3)ケパサシン台地
ghgebhbasasin sabhb̸ko。島の南西部にある悪地及びカルスト地形を綜合した地域。パカヘ山脈から火砕流が頻繁に流れて来るにも関わらず地形が変化せず、標高だけが高くなっていく不気味な地域である。此れは何らかの魔法によるとされるが、魔法の実行された形跡が台地内で見つかっていない。
・ニシランド/西土(Nishiland)
1)地理
名称がランド(-rand「区」)で終わる「行政区」、ノ(-no「地域」)で終わる「災害多発地帯」、ニャ(-nja「沿い」)で終わる「沿岸」(街道)の三つに分けられる。
一覧(主都の位置で北から南の順に示す)
ニシランドNishiland
├ネクトランド行政区nectrand
├アシュトランド行政区actrand
│└テロアンケスピョ町(旧称テロアン)
├メクランド行政区mektrand
├モクトミリヤノ災害多発地帯moctomirijano
├キリノランド行政区kirinorand
├チノ災害多発地帯tsjino
├カリノ災害多発地帯karino
├ミーニャ沿岸miinja
├オニャ沿岸ornja
├ケシストミニカノ災害多発地帯cesistominicano
├コルトメニャストニャ沿岸cometonjasutonja
├トルニャ沿岸tornja
├ケニャ沿岸kenja
├ケルニャ沿岸kernja
├フィニャ沿岸hpinja
├ニャ沿岸nja
├ヒルトンラニャ沿岸hirtrananja
├ガストニャ沿岸ncastornja
├チランド行政区tsjirand
├レリヂォランド行政区reriduorand
├セスショランド行政区sesusjorand
├カルバストランド行政区carnastrand
├モクランド行政区mocrand
│└モクランド特区mocrannd
├ツェクトランド行政区tsectrand
├チャノクトメノ災害多発地帯tsjanoctomeno
│└イパニシカ町ipanisica tipo
├フィボロニャランド行政区hpiboronjarand
│└ガルアフ町gaarf tipo
├ムェルトランド行政区muertrand
└イアシランド行政区iasirand
└イアシフォ港iasihpo tu
1.1)北部山脈
ニシランド北東、ジルトニアとの国境地帯にあるナラグアイに次いで高い山脈。ニシランド衝突帯による褶曲山脈である。数百年前から氷河が融解し始め、災害の原因となってきた。此の災害はニシランド成立以前に起こり、長く続いた紛争の発端にもなった。
1.2)ネクトランド行政区
nectrand。北部が海に面しており、東はジルトニアである。其の為、ジルトニアがアルグメであった時代から交易が発達していた。併し、北部山脈の災害が多発する様になってからは龍による輸送が主となり、衰退した。
1.3)アシュトランド行政区
actrand。大部分は砂漠であった。北部山脈に周りを囲まれており、度重なる氷河の融解と其れに伴う山の崩壊・河川の氾濫によって、高台にあるテロアンケスピョ町(旧称テロアン)を除き居住不可能区域となった。
2)ニシランドの政治
間接民主制を採る。各行政区で選ばれた代表者が行政区議会に参加し、国政に関与する。
2.1)行政区議会
選挙によって選ばれた代表による議会。会議は遠距離通信を用いた映話で行われる。
2.2)行政合同
国民が必要とする本来行政がすべきことを纏め、実行するための組織。有志の集まりである。
・ジルトニア/告戸丹吾(Ziltonia)
1)地理
1.1)ヘ灘海蝕崖
北部の沿岸地域にあるアルグメ造山帯で隆起した柱状節理の海岸。断崖絶壁であり、西部・東部の一部海岸を除く海岸である。崖の下の海は非常に深く落ち込んでおり、よく荒れる。
1.2)旧アルグメ地下都市鍾乳洞
中部に存在する。アルグメは凡そ百年前迄現在のジルトニアとほぼ同じ領域を国土としていた魔王による国家で、当時、今の鍾乳洞には下位の吸血鬼の為の地下都市があった。此の地下都市はアルグメが崩壊しジルトニアに移行した事で整備が全くされなくなり、徐々に風化していった。中部が大崩落し、地上にあったイカリスト山を巻き込み、大規模な山体崩壊を起こさせ、史上類を見ない大災害を引き起こした。此の崩壊による犠牲者は億万である。現在は一部を除く未崩壊地域が崩落防止魔法をかけた上で観光客向けに整備されており、ジルトニアの最大級の資金源となっている。
1.3)メシュトラペクト村
記録に現れる、アルグメの成立以前に存在した豪華絢爛な装飾を施した村、遺跡群。鍾乳洞の北にあり、鍾乳洞が崩壊して以降は地震に因って多くのものが崩壊する危険がある為修復作業が行われている(観光客は立ち入れない)。ヹネツイアに似て水町として栄えた。「鬽」と云う民族に支配されており、江戸に似た都市であった。現在も時折銅瓦葺の家が発見される。
・ファクツーギ/掃痛城(Fŭk-tsu-gi)
1)地理
南が海に面しているが大部分は非常に乾燥している。概して、標高は西部が低く東部が高い。北のナラグアイの急峻な山々を下って来た十数本の河川が国土西部を縦断しており、此れらの下流地域では極小数だが農作も行われている。
2)遺跡
2.1)トストナージュ奇岩
拉字表記tohotorzazj。東部の乾燥した礫砂漠地帯に存在し、周辺地域住民の信仰の対象となっている。
「祈りを捧げる巨人」とも呼ばれる此の奇岩は円形になっており、円の中心には自然に形成された洞窟への入口がある。其の洞窟にエペリガンテ洞窟壁画群がある。
此の地域の地名はtos.too.zr.zj > toh.too.rr.zj > toh.too.rza.zj (rzは/n/)(tに後接したhは/s/の儘)と音韻が変化した。
周辺の遊牧民は群れの中で最上位のもの男女が夫々人化して群れを率いる。群れの最上位とは別に龍人が同伴している場合もある。主な食物は多肉植物であり、オアシスが全くないにも関わらず飢餓状態になる事は殆どない。
2.2)エペリガンテ洞窟壁画群
拉字表記eperjegénte。トオストザルジュ(tostoozrzj)地域の住民が皆龍人だったエペリガンテ期(Eperjegénte Period)の間に住居としていた洞窟の壁に描かれた壁画。獣人が人態と獣態とを行き来する様子が描かれたものや亡くなったものを弔う為に行われていた解剖を描いたものがある。多くが写実的であるが、一部は高度に抽象化されており文字の原型の可能性がある。尚、最下層は他の層の壁画が描かれた頃は地中湖であったとみられている。最下層の壁画は極めて新しく、其の内容は桑の紋章を持つ王、シュモ(SKMau、種族不明)を讃えるものである。
・ナラグアイ
1)地理
鎖国政策を取っており、測量なども殆ど進んでいない為国境付近の急峻な山脈以外は知られていない。但し、幾つかの言い伝え(トストナージュ奇岩周辺遊牧民の口頭伝承など)では岩盤がむき出しの地域が多いと伝わる。