2.ここはどこ、私はだれ?
目が覚めるとそこは知らない天井だった。
私は不思議に思い、起き上がると全く見たことのない景色。いや、私ではない何者かは見慣れている部屋の風景だった。
私は今まで…。そうだ!仕事が終わって、家に帰る途中だったよね?
それにしても、ここはどこなんだろう?私の部屋ではないし…。そう思っていると、ノックの音がして誰かが部屋に入ってきた。えっ、メイド?いや、コスプレ?
「サフィシル様、目覚められたのですね。今すぐ旦那様方をお呼びしてまいります。」そう言ってメイド服の人は出て行ってしまった。
今なんて言ってたっけ?旦那様方って言っていたような…誰?次から次へと疑問が湧いてくるが聞ける相手もいないので、どうにもできない。ほんと、どうしようか?まあ、とりあえず私は誰なのだろうか?
そうこう悩んでいるうちにノックの音がしてすごい美形の人たちが部屋に入ってきた。
「サフィ!よかった目が覚めたんだね。」
すごい美形の二十代後半の見た目の男性が声を上げた。
(えっと…『サフィ』って私のことよね…?)
「よかったわ。丸1日も寝ていたのよ。もう体は大丈夫なのかしら?」
これまた、すごい美人の女性から声をかけられた。
(はぁ…。丸一日も眠っていたの?まったく状況がつかめないんだけど…。一体全体どんな状況に置かれているの?)
「心配したんだよ。本当に良かった。」
最初に話しかけてきた人より少し若そうなイケメンが安心したように息をついていた。
まあ、とりあえず分かったことといえば私(?)は何らかの理由で丸一日眠ってしまっていたのね。他はよくわからないから聞くのが一番かな?
「あの…。」
「どうしたんだい?」と最初に話しかけてきた男性が返事をしてくれた。よかった言葉は通じるみたいだ。これなら聞きたいことも聞けそうだ。
「私はだれで、ここはどこなのでしょうか?」
まあ、一番聞きたいことはこれだよね!
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えっ、無反応⁉何か言ってよ!