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2.『しの』からの案内状
私は楽しく遊んでいる。
はしゃいで廻っている
廻りは着物を着た私よりも幼い子達・・・。
ここはどこだろう?
まあ!楽しければいいやっ!
廃園から一年たったある日のこと。
「~裏野遊園地へご案内~越野あかり様」
『あなたをご案内することになりました
〇〇山入り口でお待ちしています。
ハヤクきてください しの』
朝起きると枕の横に封筒が置いてあった・・・。
私の名前だけが刻印された無地の封筒だ・・・。
少しく「クシャリ」と握りしめたような跡があって
不気味だったが封を開けると私を遊園地に誘う魅力的な言葉が躍っていた。
ずっと廃園になってからもなぜか気になっていた遊園地
いけるとわかって興奮を抑えられなかった。
しかし私は『ハヤク』という言葉に一瞬凶器を感じ
母親に相談しようと思ったのだが
そんなことも忘れ、
言ったら言ってはダメと言われると思い一瞬でそんな思いは
頭からずるずると這い出たのでした。
Kって何だろう?名前かな?と思い考え込んでいると
窓からじーっとこちらを伺う気配がしたのでした。
それは今思えば『しの』だったのかもしれません。