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即興シリーズ

深く、深く

作者:

まとまりが、ないです・・・・





恋は、人を殺すのだ。


人が死ぬ、その定義はなんだろう。身体中から血が流れ、痛みさえも感じなくなって。これ以上ないと言うくらい腐り果てたら、死んだと言える?


それは朽ちると言うのではないのかな。朽ちることと、死ぬこと。同じだよと言われたら、それを論破することはできないけれど。きっと、ではなぜ別の言い方をするの? と答えれば。相手だって、私を納得させる答えを導くことは出来ないだろう。








誰かを想うことで。胸が苦しくなることはありませんか? もし、そんな体験があるのなら。それがある特定の人だけなのなら。 それはね、その人があなたを殺そうとしているってこと。


胸が苦しくて。呼吸が上手く出来ない。言葉を探しても見つからない。どうしようもなくなってしまう。やがて、考えることを諦めて。 流れに身を任せる。それでも、生きたいと願う。





なんて身勝手で、自由のないことだろう。でも、仕方がない。相手は殺意なんて抱いていない。こちらを殺そうとなんてしていない。言ってしまえば、勝手に相手が死ぬんだ。




私にとって死ぬことは自分じゃなくなるってこと。私はね、今までもこれからも、しっかりものとして生きていきたいんだ。感情にコントロールされるんじゃなくて。感情を、コントロールできる人でいたいって。流されず、私のなかでの正しさを信じていくって。







・・・君はいつも、笑顔だね。なにかを隠すように、何にも知られないように。踏み込まず、踏み込ませず。目の前にいても、遠く感じてしまうのはきっとそのせい。




「なんでもできますね」



優しい言葉。あなたが言うと嘘っぽい。でも本当なんだよね。優しさは本物で、嘘も本物で。君はきっと、それがありのままなんだよね。偽っていない、でも全てが嘘。君の心はきっと、深くて暗い深海みたいなのかもしれない。



知りたいと、初めて思った。誰かのことをこんなにも考えるなんて、あり得ない。私らしくない。私じゃ、ない。





でも。こうしないと、君には触れられないんだよね。だから・・・













深く、深く。真っ暗な底はまだ見えない。苦しいだけならやめればいい、前の私ならそう言うのかな。きっと君も・・・ そう言うね。



でもね。私はすでに死んでるんだ。君が私を殺したんだ。だから・・・ フェアにしよう?



君が私を殺したなら、今度は私が君を殺そう。



偽りを真実としてるその仮面を壊してあげる。そしたらさ、ちゃんと私を見れると思うよ。・・・ ちゃんと見てくれたら、分かると思う。私が君の前で、どんな顔してるのか。



ねぇ、そんな私にさ。














偽りじゃない優しさを、どうかくださいね?








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