出会い 2
ここは『デ・スタンド・ヴァン・デ・スニーウ』。雪の街として有名な綺麗な街。
この美しい街で生まれ育った僕、アンドリュー。ごく普通の家に生まれ、ごく普通に生きてきた。
だが、何故かよく悪人に絡まれる。見た目が弱く見えるからだろうか。でも、僕だって剣術、体術、弓術、槍術などを習っている。ある程度、強いんだ。ただ、暴力として使うのは嫌で、よく絡まれるわけだけど...。
どうしようかなぁ。前みたいに隙をついて逃げようかな。
そんなことを思っていたら、ドスの効いた声が聞こえた。
「おい。てめぇら。」
誰だと思って、見てみれば、雪の光に反射してキラキラと輝いている銀髪を後ろで一つにまとめていて、血をイメージさせるような真っ赤な目を持ち、整った顔立ちにスラッとした体、腰には古代から有名な伝説の二刀一対の刀をさしている女の人がいた。
とても綺麗な人だった。こんな人があんな声を出したなんて思えない。
「誰だ、てめぇ?」
頭がそう言う。だいぶ苛立ってるな。
「アニキ、良い女ッスね!」
手下が目をキラキラとさせながらそう言った。
「...捕まえろ。」
頭がそう言えば、他5人が彼女に向かっていく。
そすれば、彼女は脚を上に上げ、地面を蹴る。そうすると、地面にヒビが入り、彼らの足場が崩れる。
彼女の気遣いか僕はなんの被害もない。
というより...まさか、彼女って...。
彼らは諦めず、彼女に向かっていく。が、彼女の回し蹴りでノックダウン。
「私を捕まえようとするなんざ百万年早ぇよ、クソ野郎どもが。」
容姿はいいのに、口が悪い...。恐い。
いきなり彼女はこっちを向く。赤い目に見つめられ、肩が揺れる。
「大丈夫か?」
緊張して、コクコクと首を激しく振る。
すると、彼女はふっと笑い、口を開く。
「これからは気をつけろよ。お前みたいに弱そうな奴だとすぐこういうのに絡まれる。」
彼らを横目で見ながらそういった。
弱く見られるのは知っていたけど、それを言うとか酷すぎる。
ついムカっときた僕は反論をした。
「ぼっ...僕だってやれば強いんですからっ!!」
「...あ?」
やってしまった。殺される。顔怖い。死ぬ。
「ひっ...いやっ、あの...生意気言ってすみませんでしたぁぁぁぁっ!!!!」
僕は彼女に殺られてしまう前に走っていった。
すごく怖かった!僕、すごく怖かった!うわぁぁぁ!!!!!
これがリサージュとの初対面。
まさかこの後彼女に恋をして、一緒に旅をするなんてこの時の僕には想像できなかった。