最底辺のFランク魔法剣士、実は学園のシステムをハッキングした世界最強の魔術師でした
初投稿の短編です!
楽しんで頂けたら幸いです!!
この世界において、能力の『ランク』とは絶対的な法であり、同時に最も滑稽なまやかしである。 そんな中俺、一ノ瀬 駆は最低ランクのF。当然そんな俺には人権などという大層なものは存在しなかった。 毎日寮の掃除やらなんやらで自由などありゃしない。学校に行っても、、
女子生徒A「見てよ。あの制服。Fランクだよ。」
女子生徒B「ほんとだ。Fランクなんてほんとにいるんだ。」
廊下をあるけば常に嘲りの声。
(やれやれ、耳障りな雑音だな。彼女たちの脳細胞は、他人のランクを値踏みするためだけに存在しているのだろう。そんなに他人の制服が気になるなら、いっそのことファッションデザイナーにでも転身すればいいのだ)
俺はそんな冷めた視線を内心で送りながら、無表情のまま彼女たちの横を通り過ぎた。
そんな時事件は起きた。
ドン
???「チッ。痛ぇーな」
見上げるとぶつかった男はCランクのくせにいきがってると悪評があるガルドだった。
ガルド「おい!テメェどこみて歩いてんだ?!」
「あ、すいません。」
俺は頭を下げた。ここで揉めて目立つのは、俺の『平穏な学園生活』という計画に支障をきたす。
ガルド「すいませんで済んだら警察は要らねえってガキの頃に教わんなかったか?あ?」
(ああ最悪。変なやつに絡まれた。この手のやつは大体決まって短気だ。関わりたくないものだ)
駆はめんどくさそうにガルドを見た。
ガルド「あ?なんだお前その目は?Fランク風情がこのガルド様に歯向かおうって目だな。」
(なんて傲慢なやつだ)
ガルド「いいぜ。決闘だ。」
(あいつの考えることだ。どうせ決闘という名をかりて弱いものいじめをして優越感に浸りたいだけだろう。まあここで断るのも癪だし、受けるか)
「わかった」
二人は演出場に移動した。
演習場の中心で、ガルドがニヤニヤと笑いながら自慢の杖をこちらに向けてくる。周りを取り囲む野次馬の生徒たちからは、「Fランクが調子に乗るからだ」とクスクス笑う声が聞こえた。
審判「この決闘は学園長オルゼフのもとで執り行われる正式な決闘です。勝者は敗者になんでも1つだけ命令できます。」「では始めます。決闘、開始!!」
開始という声と共にゴングがなった。
ガルドは容赦なく渾身の魔法を放つ。
ガルド「喰らえ!俺の最強の火炎魔術を!」
(魔力の集束が甘い。これでは熱効率が悪すぎて、ただの線香花火だな。まあここは穏便に済ませるために、あいつに花を持たせてやるか。よし、タイミングを合わせて、、今だ!!)
「うわー強いなー」
駆はわざとらしくゴロゴロ転がった。
(やばい。ふざけすぎた。流石にバレるかな)
野次馬「ギャハハハハ!!やっぱりFランクはゴミだな!!」
(えーー?!バレてねぇーー!まじでこいつら能無しじゃん。)
しかし一人だけふざけていると見抜いた者がいた。それは最高ランクSのエリザだった。
エリザ「なんであいつは決闘中にふざけてるんだ?なんのつもりだ?あいつは。いや待てよ、確かにさっきあいつはガルドの火炎魔術をモロにくらっていた。、、、あいつ一体何者だ?」
一方、その頃決闘はガルドの一方的なものになっていた。それはまるでいじめの構図だ。
ガルド「どうだ?床に這いつくばる気分は?気持ちいいか?あ?」
野次馬「ヒャハハハハハ!!ガルド!ガルド!ガルド!ガルド!やれ!やれ!やれ!やれ!」
審判「そこまで!!」
ガルド「なんだ。トドメを刺させてくれないのかよー。」「負けた雑魚は俺様の言うことを何でも聞いてもらうぜ! まずは俺の靴でも舐めて――」
ゴゴゴゴゴーー
(なんだ?!)
巨大な地響き共に空間そのものが悲鳴をあげるほどの圧倒的なプレッシャーがのしかかる。
現れたのはプロの冒険者でも全滅するレベルの厄災の巨竜とそれを取り巻く魔獣の大軍勢
ガルド「ひ、ひええ……!」
と腰を抜かし、泣き叫んで失禁寸前。野次馬モブも教師もパニックで我先にと逃げ出す。
エリザ「嘘、なんでこんな奴らがここに……学園は終わりよ……」
と絶望で動けない。
(おいおい、さっきまで私の靴を舐めさせようとしていた『自称最強の火炎魔術師』さん、生まれたての小鹿みたいにガタガタ震えて床を這いつくばっているぞ。随分と滑稽な姿だな。それに、あそこにいるSランクのお嬢さんも、絶望で綺麗な顔が台無しだ)
パニックの中、駆がため息をつきながら巨竜の前に歩み出る。
ガルド「何やってる?!死にたいのか?!」
エリザ「自殺、、行為ね」
(やれやれ、せっかく測定器をハッキングして、自分のランクを『F』に偽装してまで手に入れた『平穏な学園生活』だったというのに、すべて台無しじゃないか)
「これで全て終わらせる。万物崩壊!!!」
*万物崩壊とは、粒子や、細胞などの全ての結合を術者が一瞬で理解し、パズルのようにバラバラにする必中必殺である。*
駆が地面に手をついた瞬間。世界の理を置き換えた。爆音も、衝撃波もない。空間を埋め尽くしていた魔獣の大軍勢と、天を焦がさんとしていた厄災の巨竜の巨躯が、まるで初雪が春の陽光に溶けるかのように、音もなくサラサラと黒い粒子へと分解され、大気の中に霧散していった。後に残されたのは、ただ静まり返った演習場と、ぽかんと口を開けたまま唖然とする生徒たちの姿だけだった。
ガルド「き、き、貴様!!何をした?!」
オルゼフ「ば、バカな、、、!お前はFランクのはずだ!」
駆はめんどくさそうに頭を掻きながら、冷めた声で告げます。
「ああ、あれですか。学園のランク測定器のセキュリティ、ザルすぎですよ。平穏に暮らしたかったんで、裏のシステムを少し書き換えて『F』にしておいただけです」
ガルド「測定器をハッキング……!?」
エルザ「こんな化け物じみた強さを持つ人間がいるなんて、、、」
オルゼフ「お前のことはこの学園にいる限り一生待遇してやる。だからまだこの学園にいてくれないか?」
駆は呆れたようすで
「俺がこの学園に来た理由は、平穏に暮らしたかったから。この力を見せたからにはこの学園にいる意味はもうない。ただ一つやり残したことといえば、、、」
駆はおもむろにガルドに近づく
「お前、さっき俺に靴でも舐めろとか言ってたよな?」
ガルド「いや、あの、、それは、、あの時は貴方様があれほどの実力者だということは知らなかったもので、、」
「じゃあ、俺の靴を舐めろ」
ガルド「わ、かりました、、」
ガルドを囲んで嘲笑の渦が起こる。
「じゃあ俺は出てく。じゃあな。ゴミども」
駆は最後に自分がされたことの全てをやり返し去っていった。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!初めて小説を書いたので、少しでも「面白い!」「スカッとした!」と思っていただけたら、下の【☆評価】や【ブックマーク】をポチッと押して応援してもらえると、めちゃくちゃ励みになります!感想などもお気軽にいただけると嬉しいです!




