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盲目の整体師は異世界でのんびり過ごしたい〜僕の整合スキル、なぜか性豪って呼ばれています!?美少女達にゴッドハンドを求められ、勝手にハーレムを作られて困っている〜  作者: 大木げん
第二章 迷宮都市ルボンド

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第28話 ど、童貞ですが何か?

 ギルドに行くとブルさんとモヒーさんが待ち構えていた。


「お前ら、まだ歪界者(ヴァリアント)になりたてなんだろ? 俺らがきっちり一から教えてやるから、今日は一緒に行動しようぜ?」


 凶悪犯のような超強面のブルさんの顔が歪んで、更に恐ろしくなっている。ひょっとして……ブルさんはウインクをしているのだろうか。


 ……今思い返せば……初めて会った時にも、ブルさんの言葉は僕達を心から心配してくれていたものだった。それなのに……僕はブルさんを拒否してしまった。


 今ならわかる。僕はあの時、見た目で判断していた。怪しい奴だと。ブルさんの人間性を考えずに外見だけで判断してしまっていた。……仮に、一言一句変えずに言ってきたのがヴァンスとデリアだったとしたら、僕はその申し出を素直に受けていたかもしれない。


 ……最悪だ。僕は日本では見た目に惑わされて中身をよく見ようとしない人のことを内心では軽蔑していた。……それなのに……自分の目が見えるようになった途端にこれかよ……


 ……物凄い自己嫌悪に陥るが、せっかくのブルさんとモヒーさんのご厚意を素直にありがたく受け取ろうと思う。


「「よろしくお願いします」」


 早速、実地訓練を始めるために、四人でダンジョンに向かった。二人はルナから聞いているだけでは知り得なかったことを、分かりやすくユーモアを含んで気さくに教えてくれた。


 ギルドからの信頼も厚い歪界者(ヴァリアント)だということが、たった一日で嫌というほどわかってしまった。なんて頼り甲斐のある人達なんだ。


 見た目に惑わされていた自分が本当に恥ずかしい……これからは尊敬と親愛を込めて、ブルの兄貴、モヒーの兄貴と呼ばせていただこう! そして兄貴達から力強さと気配りと思いやりを存分に学ばせていただこう!


 ん? 


「ルナどうかした?」


「いえ何でもありません……」


 ルナの僕を見る目つきが何となくいつもと違うような……? 気のせいか?





 ダンジョンレクチャーが終わった後に、ブルの兄貴達と飲みに行くことになった。ルナはミケさんと先約があったのでそちらに行っている。


 思えばルナと別行動をするのは、これが初めてかもしれない。この世界での僕の交友関係が広がったということなんだろうね。少しずつこの世界でも馴染めていけているのが嬉しい。


 今日は、ブル&モヒーの兄貴達の馴染みのお店に連れて行ってもらうことに。テーブル席とカウンター席があり、様々なタイプの色っぽいお姉さん達がお酌をしてくれている。


「いらっしゃいませ」


「おう、今日は臨時収入が入ったからみんなに一杯振る舞ってやってくれ!」


「みんな〜ブルさんのおごりよ〜♪」


「おおぅ! さすがブルだぜ! 気前が良い!」

「ヒューヒュー! タダ酒に乾杯!」


 な、なんだこれ!? かっけぇー!


 あ、アニキかっけぇ!


 これが荒くれ者の中でも一目置かれている男の振る舞いか! 僕のような小市民とは全然違う! 


 店内が一気に活気づき、盛り上がった。


 わいわいと楽しく飲んでいる内に、話題は女の子の好みのタイプの話になった。モヒーさんは目鼻立ちがはっきりしたグラマラスな女性が、ブルさんは体形も顔の造形も派手派手しくない控え目な女性が好みとのことだった。


「僕ですか?……僕はそうですね……ルナみたいな母性の感じられる女性が好みですね」


「ひゃははは! 知ってるよ! 見かけるたびにお前らいちゃついてるもんな」


 じゃあなぜ聞いた?


「ルナはでかいもんな。タクミは、巨乳好きか?」


「母性は胸のサイズって意味じゃないですよ、ブルのアニキ!」


 胸が好みじゃなくて、僕の心に寄り添ってくれたルナが好みのタイプなのだ。いくらアニキの言葉だとてそこは訂正させてもらいますよ!


「ひゃははは、じゃあ今日も帰ってママのおっぱいを吸うのが楽しみだな」


「え?」


「ん?」


「やだなぁ、モヒーのアニキ。僕らは恋人同士じゃないんで、そんなことはしませんよ」


「は?」


「おいタクミ、お前ら付き合ってんじゃないのか? 毎晩ルナに癒してもらってるって言ってなかったか?」


「癒してもらってますよ。僕からもサービスしてますし」


「んん? じゃあ癒しってなんだ?」


「ああ、それはですね……」


 かいつまんで、僕がルナの性的なところ以外の全身マッサージをしたり、お返しにルナに僕の顔をペロペロされたりしている話をした。


「「……」」


 なぜか口をあんぐりして、信じられないものを見たかのような表情をするアニキズ。


「そんなマニアックなプレイを毎日しておきながら……付き合っていないだと!?」


「もう付き合っちゃえよ……」


「付き合うと言っても……どう言えば良いかわからないし……もしも振られたら、今の関係までなくなっちゃうかもしれないから怖いじゃないですか……」


「……お前……もしかして殺しだけじゃなくて女の方も童貞か?」


「ど、童貞ですが何か?」


「ヘタレてないで、さっさと告ってキスの一つでもしてこい。かわいそうに、ルナはずっと待ってるぞ?」


「いや、待ってるかどうかは……」


「いーや、絶対に待ってる! あんなに分かりやすくアピールしてて、しかも普通のカップル以上のスキンシップをやっておきながら、一切手を出さなれないなんてなったら……


今頃は自分に魅力がないんじゃないかって、落ち込んで泣いてるかもしれないぞ」


「そ、そういうもんなんですか?」


「ああ、そういうもんだ。お前……いくら犬系獣人だからって好きでもない男の顔を舐めると思うか? 口で言えないなら態度で示せ」


「ど、どうやって?」


「ちっ、しゃあねえなぁ。おい、ちょっと立て。そんでな、こうやって」

  

 立たされた僕の顎をクイッとアニキに持ち上げられた。


「キャー♪」


「これで相手の目をじっと見つめろ。ルナが目を閉じたらオッケーサインだ。ヘタれないでそのままブチュッといけ」


「キャー♪」


 なぜかお姉様方から、黄色い歓声が沸き起こっている??


「スリーステップだけだ。覚えたな?」


「はい! 頑張ってやってみます!」


「もしヘタれたら先に童貞を卒業させるぞ? 花街に行って筆下ろしが大好きな嬢に男にしてもらってからルナにアタックしろ?」


「そ、それはちょっと……」


「嫌なら絶対にヘタレるな。良いな?」


「は、はい!」


「よし! 飲め飲め! ガハハハ」


「ひゃははは! タクミがいつ男になるか賭けるか?」


 




「お帰りなさいませタクミ様」


「ただいまルナ。とっても楽しかったよ! ルナも楽しめた?」


「はい」




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