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盲目の整体師は異世界でのんびり過ごしたい〜僕の整合スキル、なぜか性豪って呼ばれています!?美少女達にゴッドハンドを求められ、勝手にハーレムを作られて困っている〜  作者: 大木げん
第二章 迷宮都市ルボンド

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第15話 初心者狩り

「お前ら、まだ歪界者(ヴァリアント)になりたてなんだろ? 俺らがきっちり一から教えてやるから、明日から一緒に行動しようぜ?」


 すっごいガラの悪い二人組に絡まれてしまった。


(あん)ちゃんはどっかのボンボンだろ? 歪界者(ヴァリアント)に憧れてダンジョン探索やりたくなったのか? 俺はCランクの歪界者だから、一緒にダンジョンに潜れば安心だぞ?」


 一人は上背もあり筋骨隆々で大剣を背負った、スキンヘッドと両腕に入れ墨のある荒々しい雰囲気を持つ男。


 低い威圧的な声で、ギルド証を僕らに見せつつ迫ってくる。


 Cランクだから安心ってなに? ランクがわかっただけでは、人間性が安心できるかどうかはわからないんですけど?


「ヒャハハハ、やめとけよ、(あん)ちゃんと獣人の嬢ちゃんが困ってるじゃねえか。なぁ?」


 もう一人は弓を背負い、頭頂部以外を剃り落としトサカのように異様に髪を伸ばした、声の大きな男。これが噂のモヒカンってやつか。初めて見たよ。このモヒカン男はルナから視線が離れていない。もしやナンパが目的なのか?


 二人とも三十代くらいだろうか。


 神眼をこっそりと発動し、ステータスを覗き見ると、Cランクというのは伊達ではなく、二人ともバランスよくかなりの高ステータスで、今の僕ではとても勝てそうになかった。


「ダンジョンは危険が多いぞ? 俺らが手取り足取り教えてやっからよ」


「……いえ、結構です……」


 おっかない見た目の知らない人と、一緒に活動する方がずっと怖いです。


「タクミ様には私が教えますので大丈夫です」


 ルナも疑いの眼差しで彼らを見ており、できるだけ関わらなくて済むようにと、丁寧に断っている。


「遠慮するなって!」


「いえいえ、僕らは二人で大丈夫ですから」


「んっ? そっちの嬢ちゃんは狼獣人か? おい兄ちゃん、知ってっか? 狼獣人は夜になると豹変する。気をつけろよ?」


 スキンヘッドのその言葉に、カチンときた。


「ルナは僕の大事なパートナーです。もう何日も一緒に夜を過ごしていますが、危険どころか、毎日僕を癒してくれています。悪く言うのはやめてもらえませんか?」


「お? ……おう、すでに兄ちゃん達は深い仲だったのか……そいつは悪いことを言っちまったな。いや、すまねぇ。俺が悪かった」


 しつこいスキンヘッドの謎の絡みは終わり、ようやく諦めたようだ。バツが悪そうに肩をすくめている。


「せっかく俺が歪界者(ヴァリアント)としての初歩(いろは)を教えてやろうと思ったのになぁ。俺は心配してるんだぜ? ちっ、仕方がねえな、行くぞモヒー」


「ヒャハハハ、振られたな! だせえぜブル! ヒャハハハッ!」


 思ったよりも……案外簡単に引き下がってくれたね。ギルド内は人の目が多いから、さすがに無茶なことは出来ないのかも。


 他人にうざ絡みするような人とはお近付きになりたくない。無理な勧誘はお断りだよ、ブル&モヒー。


 絡まれて興奮したのか、ルナのしっぽの動きが激しい。どうどう、ほら深呼吸して? ルナ、落ち着きなって。



 

 気を取り直して買取カウンターへと行くと、二十歳くらいの猫系獣人の女の子が受付をしていた。わぁ、犬系も良いけど、猫系も可愛いね。しゅっとした尻尾がゆらりゆらりと動き、くりくりのパッチリした目でこちらをじっと見ている。

 

「いらっしゃいだニャ」


 にゃ!?


 ルナはワンって言わないのに、この子はニャって言ったよ! 


「新顔だニャ? ウチの名前はミケ。ギルド証を見せるにゃ。クズ魔石は十個以上まとめてじゃなきゃ買取しにゃいから、貯まってから来るにゃよ?」


「あ、はい、さっき受付で教えてもらいましたので大丈夫です。タクミです」


「ルナです」


 僕とルナが名乗り、ギルド証をミケさんに見せた。


「タクミとルナ。よろしくにゃ」

「よろしくお願いしますミケさん」


 アイテムボックスからホブゴブリンウォーリアの魔石一個とゴブリンスカウトの魔石五個、クズ魔石をジャラジャラと出し、最後にホブゴブリンウォーリアのドロップアイテムの大剣一本をゴトリと置いた。それを見た途端に目の色が変わるミケさん。


 瞳が爛々と輝いている。いや、比喩じゃないのよ。実際に目が輝いているんだよね。


「ミケさんは、鑑定眼をお持ちのようですね」

 

 ルナがこっそりと僕に耳打ちしてきた。なるほど、スキルの光か……僕も神眼でミケさんを観ようと思っていたんだけど、やめておこう。なんか突っ込まれても困る。


「ホブゴブリンウォーリアの大剣と魔石が入っているにゃ。二人ともFランクなのに、どうやって手に入れたのにゃ?」


「僕は歪界者(ヴァリアント)ギルドに加入したのは今日が初めてだったんですけど、幼い頃から武術を嗜んでいましてね。初めて入ったダンジョンで、かろうじて無事に倒すことが出来ました。いや、危ないところだったんですがね」


「無茶はするもんじゃないにゃ。いくら腕に覚えがあっても、いきなりDランク上位のモンスターとやり合うなんて無謀だにゃ」


 おっしゃる通りなんですが、僕も好きで戦ったわけじゃないんですよ……少しぶっきらぼうなしゃべり方だけど、僕らの心配をしてくれるなんて、ミケさんが良い人そうで良かった。


「クズ魔石は二十個で大銅貨二枚、ゴブリンスカウトの魔石が五個で銀貨一枚、ホブゴブリンウォーリアの魔石が銀貨一枚と大銅貨三枚。大剣が銀貨一枚。


タクミとルナは見どころがあるから、初回限定大サービスで大銅貨三枚おまけしてあげるにゃ。全部で銀貨三枚と大銅貨八枚、しめて三万八千ロギーだにゃ。この金額で納得できたならギルド証をこの水晶玉に触れるにゃ」


 言われたとおりにギルド証を水晶玉に押し付けると、ギルド証は淡く光を放った。


「これで討伐履歴も残ったにゃ。それと二人とも、ちょっと耳を貸すにゃ」


 貸してあげるから、後でちゃんと返してね?


「……最近、好成績をあげる初心者(ビギナー)が突然来なくなることが増えているにゃ。ギルドの見解ではダンジョン内で……人間に襲われているんじゃないかと疑っているにゃ」


 それって……?


「二人とも初心者(ビギナー)狩りには気をつけるにゃ」


 



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