まだ本番じゃない
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
喚かないのが~。の二人。
プロットは書いてあるんですが、カレカノの動きによって、その都度変えてます。
だから終わりは私にも分からない。
「じゃあ次、顔な」
指先から手首へと口付けを落とした彼は、ただ静かにそう宣言した、
顔、顔、顔、脳みそが埋まっていて、五感の殆どが備わっていて、だからこそ、人間の急所とも取れる部位。そこに口付けるというのは、やはりそれ相応の意味があるからなのだと思う。
けれどももう、覚悟を決めた。関節キスから始まり、キス未遂で終わり、慣らすために態々指先からキスを初めて、そうして此処に至る。
もう、待たせるのはやめだ。これ以上、彼の好意に甘える訳にはいかない。
そう、目に力を入れていると、彼の指がするりと私の頬を撫でた。丁度、水族館帰りに私を撫でたように。
「あんまり緊張するな。嫌なら辞めるから」
「そうしてズルズル引き摺るのが一番嫌」
これ程までに彼を待たせるのも、有言実行出来ないのも、全部、嫌!!
すると彼は吹き出したように笑った。私から手を離し、俯いて腹を抱えると、暫くずっと声を抑えて笑い続ける。
「ぶっは……。お前らしいな……。本当に」
けれども次合わせた時には、目に真心が宿っていて、彼もその覚悟を決めたのだと知った。
彼は私の髪を、顔を撫でる。其れから前髪を指先で捲り上げ、静かにそっとキスを落とした。触れ方は指先よりもずっと繊細だった。無闇矢鱈に押し付ける真似はせず、ただそっと泡でも乗せる様に触れ合った。
それで彼の緊張も解けたのだろう。唇が離れ、流れる様に彼の顔が横に移動していた。其れから彼の手が逃げられないように半面を包み込むと、頬にキスを落とした。雪みたいにだった。淡雪のように頬に乗り、溶けていく。
全ての儀式が終わると私の体を引き寄せて、そっと抱き締められた。
「君のキスは優しいね」
勿論、抱き締める腕も、性格も、何もかも優しい。
「ずっと前から惚れてた女が、漸く此方に意識を向けてくれたんだ。自分の欲を優先させて逃げられるのは真っ平御免だろ……?」
其れは申し訳ない。けれども。
「まだ、終わりじゃないよ」
本番はまだこれからだよ。
( ◉ω◉ )な顔してキスされてると思います。
なんだかんだで書いてて楽しんでる自分がいます。
比較的プロット通りな事、構成が上手くいってる事、展開が綺麗な事が理由です。
あとモチベ( '-' )
指先から始まったキスも、漸く顔へと移動しました。
流れる様にキスを施したのは、相手に拒まれる前に行うこと。覚悟完了していたのを見越してです。
起承転結を意識した短編って言いながら、完全に長編をブツ切りにした短編になってますね。
長編を読まれる方、おられるのかな。
ベースはほぼ短編通り。ただ加筆、修正、伏線を再度貼って、再構成したいんですよ。
ある意味短編詐欺だなぁと( '-' )な顔してます。
私的にはキリの良いところで出してますが、そう思われない方も恐らくいらっしゃるよなぁと。
ですので、これから先も『注意事項』だけはお読み下さい。
先に詫びているので、心構えだけはなさってください。