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転校生が来るよ

「明日、あなたのクラスに転校生来るから。気にしてあげて」

 4月30日。母から突然言われた言葉に困惑した。転校生?それ私に関係あるの?

「5月に入ってからの転校ってあんまりないよね。そもそも3年生だし。何で転校してくるって知っているの?まあ気にしろって言うなら一応様子くらいは見るけど」

「ありがと。本当は4月に来る予定だったんだけど、ちょっともめたみたいで5月になっちゃったらしいよ。その子ね人間じゃないの」

「え?」

 いきなり予想外の事を言われた。

「種族は秘密だから言えないの。出来れば仲良くなって本人から聞いてね。留学みたいなものと考えて。人間世界で上手くやっていく為に、時々こうやって数年単位で生活する事もあるのよ。代表で来ているから変な問題は起こさないはずだし、日常で能力を使うような真似は禁止されているからしないはず」

 はずが多い。まあ母が言うのだから間違いないと思う。

「見た目は人と変わらないけど、人里離れた所にいるからやっぱり心細いと思うの。苦無白(くなしろ)と契約している一族だから、その子をサポートするのも私達の業務なの。あなたも裏の家業を手伝ってくれるって事ならこういうことから初めてもらおうかなって」

 確かにこれなら専門的な知識は必要ない。それに初めての場所で生活するのは心細いだろう。出来る事はしよう。

「わかった。そういうことなら出来る限りの事はするから」

「よろしくね。あと麗華(れいか)ちゃんにも朝言っておいて。幽霊見えるから」

「あ、そっか人じゃなければ幽霊見えるのか」

「うん。その通り。一応向こうにも教室に幽霊がいる事は伝えてあるから」

「わかった」

「明日の昼休みに二人で一度話せるように手配してある。よろしくね」

「わかった」


 今朝の教室はいつもより少し騒がしい。なぜなら席が一つ増えているから。理奈(りな)なんてテンションがいつもの3倍高かった。教室全体に少しの緊張と期待を感じる。

 私は転校生が来ることを昨日の内から知っている事、しかも人間じゃない事を知っている事でほんの少しの優越感を感じていた。

 勿論麗華には朝に隙を見て伝えた。麗華は転校生に関心が無いみたいで、一言そうと言っただけだった。

 そしてホームルームが始まり、清水先生と一緒に転校生が入って来た瞬間教室の時が止まった。いや勿論本当に止まった訳じゃない。けれどさっきまで騒がしさが嘘みたいに静まっていた。


氷冷秘(ひさひめ)らなといいます。よろしくお願いします」


お久しぶりです。ねむのきです。これから世界一愚かな選択をあなたと第2章始めます。

と言ってもここ最近生活環境の変化が凄くてなかなか書けていない…。

前回投稿の投稿確認したら11月17日で驚きました。そんなに前なのか…。

暫くは各日更新で行く予定です。途中で更新頻度変えるかもしれませんがお付き合いいただければ幸いです。


世界観を共有している「恋は不思議と一緒に」完結済で掲載しています。そちらも読んでいただければ幸いです。


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