これから
今日のチャレンジは私の今の気持ちを確かめる為だった。瑠奈に何かカップルでする遊びはないかと聞いてあれが提案された時は驚いたけれど、丁度いいとも思った。過激すぎずけれど、ある程度身体を近づけられる。その時、私がどう感じるかを知りたかった。麗華を殺した。紗月が怪しい何かと関わっている事を知った。その上で自分がどう思うか何を感じるのか。それを確かめたかった。
結果は思っていた通りだった。紗月と近づいた時、私は胸の高鳴りが抑えられなかった。やっぱり紗月の事を好きだと思った。一緒に居たいと思った。だから行動に移す。そう決めた。私は、一年後紗月に告白する。
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詩織は紗月と結ばれる為に動くと決めた。それなら私はそれを出来る限りサポートする。紗月の願いも可能な限り叶うように手伝う。大好きな詩織の願い、恩があり今唯一の友達の紗月の思い。詩織の為に詩織から離れる。一生引きずる覚悟で決断した事。2人が結ばれる事が一番だと思うけれど、それは私の考え。2人の想いどちらも尊重したい。矛盾しているけど、私の本音。ダブルスタンダードになるけれど、私は二人を見続ける。二人の結末を見届ける。
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このひと月ちょっとは色々あった。色々あり過ぎた。詩織について今までで一番考えた。その上でわかった事は、私は詩織の事を何も知らないという事だ。どうしてこの高校を選んだのか、麗華とはどうやって仲良くなったのか、どんな人がタイプなのか、性自認は?性的指向は?何も知らない。
知りたい。そう思った。後一年もしない内に離れる事になるけれど、少しでも知りたい。今まで知らない事を知った事で別れるのは辛くなるとは思う。けれど、何かして離れても、何もしなくて離れてもどっちにしろ後悔する。それならもう少し詩織の事を知ろう。その為に行動しよう。そう決めた。
考えてみれば私も麗華も伊織も詩織に片恋をこじらせている。いわゆる恋煩いだ。いや煩わしくはないし、ここまで色々やらかしているのだからもはや病のようなものか。恋患いと言うべきなのかも。
ここ最近は3人で帰る事が日常になっている。まあ詩織に紗月は見えていないから2人での下校になるけど。あと麗華は幽霊だからカウントが人でいいのか迷う。流石に伊織は含めなくていいだろう。何気ない会話をする。それで笑ったり、しらけたり。それが幸せなのかもしれない。地獄があるなら私は地獄に行くだろう。けれど、今生きているこの時を楽しもう。詩織との時間を。あと麗華との時間も。
これからは暖かくなる。詩織と行きたい場所も沢山ある。やりたい事も。麗華とお墓参りに行く予定もある。私は、詩織との最後の一年間を全力で楽しむ。
明日からは5月。頑張ろう。
これで第1章完結です。お付き合いいただきありがとうございました。
まだ書きたい事があるので続ける予定ですが再開がいつになるかは未定です。多分3~4章くらいになると思うのですが、2章が全然進まない…。何とか早めに投稿できるように頑張ります。
一先ず世界観を共有した中編小説を投稿する予定です。もしよろしければそちらもお付き合いいただければ幸いです。11月の終わりか12月のはじめ辺りから投稿する予定です。
また、活動報告も投稿するのでそちらも見ていただければ幸いです。
改めてここまでお付き合いありがとうございました。




