表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
51/175

お花見準備

 土曜日。詩織(しおり)とお花見を約束した日。幸いな事に晴れた。水・木と雨が降っていたから桜が散ってしまうのではないかと心配していたけれど、大丈夫そうだ。良かった。

 少し散り始めていたのでこれより遅い日だったら間に合わなかったかもしれない。いい日を選んだと思う。流石は詩織(しおり)だ。


 ここ数日は何となくそわそわしていた。昨日も早起きしないといけないのになかなか寝付けず大変だった。麗華(れいか)の作ったカクテル・ミュージックを掛けてすぐ寝たのは偶然だろう。多分。絶対。

 天気が心配で何度もアプリで確認してしまった。何度見たって変わらないし、変えられないのに。


 今朝は早起きして弁当を作った。北野(きたの)さんに手伝ってもらったけれど。子どもの頃から料理をすることは好きだったのでよく手伝いをしていた。その為、最低限の事はすることが出来る。

 姉さんは料理がすごく上手だけれど、私は友達に自信を持って出せる程ではない。何か買うことも考えたけれど、詩織(しおり)がお菓子を作ってくると言っていたのでついお弁当は私が作ってくるねと言ってしまったのだ。

 ぶっちゃけ後悔しているけれど、一度言ってしまったからには約束は守らないといけない。詩織(しおり)との約束なら尚更。


 それで、北野(きたの)さんに手伝ってもらいお弁当を作ることにしたのだ。一人で作ってはいないけれど、詩織(しおり)もお父さんと一緒に作ると言っていたからセーフのはず。詩織(しおり)のお父さんは元パティシエであり、お菓子作りのプロなのだ。ならばこっちもプロに頼ろう。ということにした。

 まず、おにぎりを何種類か作る。定番の鮭と昆布、お花見ということで、ちりめんじゃこと野沢菜を使ったおにぎりも作る。梅は私も詩織(しおり)も苦手なため作らない。それぞれ3つずつ作ったけれど、二人で9個は多すぎたかもしれない。

 そしておかずに卵焼きと唐揚げを作る。出来ればもう数種類作りたかったけれど、私主導ではこれが限界だった。お弁当箱の隙間はプチトマトと茹でたアスパラで埋めた。おかずの種類が少ない分は飲み物を持っていくことで許してもらおう。


 料理が終わると急いで化粧をする。普段は休日出掛ける時に軽くするくらいしかしていないけれど、姉さんに教えてもらったことがあるので一応はすることが出来る。姉さんは化粧もすごく上手い。けれど、慣れない化粧でてんやわんやしてしまい、結局北野(きたの)さんに手伝ってもらうことになった。ファンデーションを塗るのにも手間取ってしまった。

 こんな状態では高校卒業した後、上手く化粧出来るようになるか不安になる。数をこなしていくしかないのだろうけど。


 服も新しいものを買ってしまった。買ってから流石に舞い上がり過ぎだと反省したけれど、せっかく買ったものだ。着ない手はない。自画自賛になるけれど、似合っていると思う。

 約束の時間は11時。気が付くともう家を出ないといけない時間になっていた。汗をかいて詩織(しおり)に会う訳にはいかないので走ることは出来ない。早歩きで向かう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ