第3話 ステータスがヤバすぎた
火球、大火球、あー。これが火系の魔法か。
次は、火炎刃、大火炎、これが火炎系の魔法で、氷球とかが氷系で、真空刃とかが風系魔法。
爆発。これらが爆発系か。
俺は標準魔法とされる魔法を、全て眺めていく。
「魔法かー。いつか使ってみたいね」
まぁ、こいつらのことだから、魔法なんか使ったこと無いんだろうな。
こいつらのステータスとか見てみたいよ。
ん? そういえばユーフィミア?
『どうしましたか?』
俺のステータスなんかってあるのか?
『ありますよ』
今、見れたり出来る?
普通に見てみたいんだが。
『了解しました。主様のステータスを確認・・・』
『完了しました。閲覧可能にします』
すると、俺のステータスが目の前に現れる。
リウス・レティーウェル
職業 ーー
体力 27
魔力 33
素早さ 16
知識 38
攻撃力 28
防御力 55
【使用可能魔法】
火球 大火球 超魔火球 超神火柱
火炎刃 大火炎 灼熱炎 地獄火炎
水球 大水流 超水流嵐 大運河流
氷球 大氷刃 超大氷嵐 凍結氷霜
真空刃 大真空刃 暴風十字路 大魔大嵐
爆発 大爆発 閃光大爆発 巨大雷爆発
【獲得スキル】
希少能力
火炎魔法無効 氷雪魔法無効 風魔法無効 爆発魔法無効 炎息耐性 氷息耐性 魔力吸収
超能力
念力通話 火炎操作 水流操作 風力操作 電気操作 土操作 岩石操作 念力動作
伝説能力
瞬間記憶 空間移動
え? なんだこれ?
なんでこんなに使用可能魔法が多いんだよ。標準魔法、全部習得してるんだけど。あと、何も反応がないから、シャールたちには見えてないみたいだ。けど、なんでユーフィミアまで黙ってんだよ。
えっーと。ユーフィミアさん?
『……確認しますが、主様。転生前に勇者の身体に接続しますという言葉は聞こえましたか?』
勇者の身体に接続? なんか変な声は聞こえてたけど、そんなことは言ってなかったな。それがどうしたんだ?
『主様が所持している伝説能力、瞬間記憶は普通習得出来るスキルではありません。おそらく転生時に何らかのエラーが発生したのだと考えられますが……』
え? 俺、伝説能力なんか持ってるの?
『【獲得スキル】の1番下を見てください』
あー。本当だ。瞬間記憶。なぁ、これってどういうスキルなんだ?
『その言葉の意味のままです。目で見たものを瞬時に脳の中に取り込み、確実に記憶するというスキルです。つまり、どんなに習得が難しい魔法やスキルでも、このスキルがあれば見ただけで習得することが出来ます』
ちょっとまてぇぇ!!
なんだその都合のいいスキルは!!
だからか! 俺の使用可能魔法が多いのは。さっきシャールの持ってた魔書を眺めてたから!
じゃあ、希少能力とか、超能力とかっていつ獲得したんだ? こんなスキル見た覚えないぞ?
『それらは、標準魔法の取得時に同時に獲得が出来ます。例えば、希少能力の火炎魔法無効は火系、火炎系魔法の全取得で獲得出来ます。因みに伝説能力、空間移動は、超能力、電気操作と念力動作の同時取得で獲得出来るスキルです』
エグいな。でもこんなにスキルを獲得しているのに、言語発生は獲得してないんだな。
早く喋れるようになりたいんだけど。
「きゃああ!」
!? どうしたシャール。
いつの間にか、スライムたちがシャールとマイを取り囲んでいた。一体スライムは何体いるんだよ。
でもまぁ、ちょうどいい実験台か。今獲得した魔法でも使ってやるか。
って、可能かな?
『可能ではあります。しかし、ここは村の中心ですから、広範囲に及ぶ魔法は避けられたほうがよろしいかと』
りょーかい。
じゃあ、無難に火球でもいってみるか。
《火球》
ボッ!!
目の前にいたスライムに小さな火の玉がぶつかる。
すげぇ。
じゃあ今度は、
「つるぎくん?」
シャールが俺を見る。
「今の火の玉……つるぎくんから出てた気がした……」
大正解。けど、バレちゃ面倒だなー。
「つるぎくんってまさか……」
シャールが俺の剣身を見つめる。
「魔…………いや、そんなわけないか」
えぇー!! そこまで言いかけておいてなぜやめる! 気になるじゃないか!
『……魔精返上。魔王や、魔族であった者の魂が物に宿り、その物が意志を持つことを指します。おそらく、これを言おうといたのだと推測されます。』
魔精返上ねぇ……。
俺も転生してるんだし、似たようなもんじゃね……?
第4話に続く。