表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/17

第2話  スキルと魔法について知ろう

 どうやら俺がユーフィミアと話している合間に、俺を拾った銀髪の子はどこかへ行ってしまったようだ。

 まぁ、いずれ戻ってくるだろう。ここは彼女の家なのだから。

 さて、気を取り直して。ユーフィミア、スキルについて、もっと詳しく教えてくれないか?


『了解しました。では、基本スキルのスキル段階について少しだけ。この世界に存在する、人間が使用できるスキルは段階分けして5つに分けられます』


 5つの段階?


『はい。普通能力(コモンスキル)上位能力(ハイスキル)希少能力(レアスキル)超能力(エクストラスキル)伝説能力(レジェンドスキル)の5つです。

 普通能力(コモンスキル)とは、努力をすれば、誰でも習得が可能なスキルです。例えば、魔力を少し高める魔力高揚(エグソル)や、自身の体力を少し回復する小回復(ヒール)などです。


 誰でも習得可能なスキルね。


上位能力(ハイスキル)は、冒険の経験値を積んだ人で無いと、習得が難しいと言われています。これは、魔力を上げる魔力暴走(プロージョン)や、敵を見つける魔物感知(プロセクション)などです。

 そして、希少能力(レアスキル)は、かなりの冒険の経験値を積まないと、習得が困難です。これは、火炎魔法無効や、氷雪魔法無効といった、魔法を無効化するスキルが多いです。さらには炎息や氷息に対する耐性もあります』


 ここまでくると、もう熟練の冒険者を名乗れそうだな。


『そして、超能力(エクストラスキル)。これは、習得するスキルの条件に合わないと習得が出来ません。これには、主様(マスター)が獲得している念力通話(テレパス)、また火炎操作(パイロキネシス)や、水流操作(アクアキネシス)など、自然体を操作できるスキルがあります』


 エグいな。超能力(エクストラスキル)。もう最強じゃねーか。


『そして最後は伝説能力(レジェンドスキル)。これは条件に合う超能力(エクストラスキル)を所持の上、限られた体質をもつ者しか習得が出来ません。これには、瞬時に指定した場所へと移動する空間移動(テレポート)や、原子を一定以上溜めて、撃ち出す原子融合(メルトダウン)などがあります』


 ひゃー。もうチートスキルじゃねーか。伝説能力(レジェンドスキル)


『それはそうです。伝説の勇者ですら、全てを使いこなせた者はまだ誰1人としていないのですから』


 すげぇ……。そんなスキルが使えたらいいよな。

 で、今のは基本スキルだろ? まだ他に何かあるのか?


『はい。基本スキルの他には、身体強化スキル、戦闘スキル、そして他のスキルと少し異なる特殊能力(ユニークスキル)があります。

 身体強化スキルは、自身の攻撃力を上げる物理攻撃強化、魔力を上げる魔力強化などがあります。

 戦闘スキルは、剣の技能を追求した剣スキルや、槍の技能を追求した槍スキル、その他にも鞭スキル、杖スキル、短剣スキルなどがあります』


 特殊能力(ユニークスキル)ってなんだ? 他とは何が違うんだ?


特殊能力(ユニークスキル)とは、その名の通り、特殊なスキルのことを指します。例えば先ほど話しました、言語発生(ヴォーチェ)や、アイテム鑑定、経験値倍増、身体再生などです。

 これらは、自ら習得することは出来ず、自然に習得していたり、何らかの覚醒が起こった際に習得出来るスキルなのです』


 ほーう。なるほど。ありがとうユーフィミア。これでスキルについては大体つかめた。

 この世界のスキルは、基本スキル、身体強化スキル、戦闘スキルの3つに分けられていると。で、基本スキルだけ5段階になってて、下から普通能力(コモンスキル)上位能力(ハイスキル)希少能力(レアスキル)超能力(エクストラスキル)伝説能力(レジェンドスキル)があるんだな。

 で、唯一特殊能力(ユニークスキル)だけが、自分で習得するんじゃなくて、何かが起こった時に自然に習得出来るものなんだな。

 おっけー。他には何か無いのか? 異世界なんだから魔法くらいあっても。


『魔法はあります。標準魔法は、火系、火炎系、水系、氷系、風系、爆発系があります。

 さらに高位魔法になると、火系、氷系の上位魔法と、爆裂系、閃光系、暗闇系が新たに増えます。

 そしてさらに最高魔法になると、空間魔法、神聖魔法、古代魔法、破壊魔法、時空魔法が存在します』


 習得するには、何かしなくちゃいけないのか?


『いえ、魔法はスキルと違って習得は難しくありません。流石に高位魔法は簡単ではありませんが、標準魔法ならば、魔法書を見て練習すれば使えるようにはなります』 


 へーえ。じゃ俺でも習得は出来るんだ。


『はい。それに魔法はスキルと違って、練習すれば練習した分だけ威力が上がりますし、魔力の向上にも繋がります』


 いやー。まじですか。前世では考えられない。これはぜひとも、最強を目指したいですねー。

 と、こんな話をしてたら銀髪の子たちが戻って来た。

 手には野菜やら、なんやらが入ったかごを持っている。


「さてっと……今日はシチューだね」

「シャールは作らないでしょ……?」


 銀髪の子の名前、シャールって言うのか。青髪の子の方がマイだっけ?


「材料買ってきたの私だからね?」


 シャールが自慢げに話す。


「いや、めちゃくちゃ懇願してアキさんに貰ってたじゃん……」

「私達、お金ないもんねー」

「貯金ももう無くなるし、そろそろどうにかしないと、私達死んじゃうよ」


 マイが鍋を取り出して、かまどの上に乗せる。

 こいつら、本当に2人で生活してるんだな。と、いうか貯金とか言ってたけど、収入源はどこなんだよ。


『モンスターを倒すと、魔石が獲得できます。それをギルドに持っていくと、銀貨や金貨に交換が可能です』


 あー。なるほど。モンスターを倒してお金を稼ぐ方法だってあるもんなこういう世界は。

 でもそれは逆にモンスターに襲われたりする可能性だってあるんじゃ、


「シャール! マイ! 来てくれ!」


 急に家の扉が開けられ、おじいさんが2人を呼んだ。


「ライクさん! 何があったんですか?」


 シャールが問う。


「スライム共が来よった! またじゃ!」

「え!? あの……」


 スライムの襲撃?


「いいから来るんじゃ! 村長の言葉じゃぞ?」

「……分かりましたよ……」


 俺を持ったシャールとマイは、渋々家の外に出る。

 そこには、大量の水色のぷるぷる……もといスライムがいた。


「……っ!」


 シャールとマイが動かなくなった。マイに至っては足が震えてる。

 え? ちょっとまって? こいつらもしかして、スライムにビビってる?


「し……シャール……」

「お……落ち着いてマイ…………」


 シャールの声も震えてる。

 どうやら本当のようだ。

 すると、俺たちのそばに1人の男が来た。


「シャール! マイ! 君らはいつも通り援護に回ってくれ。俺がやるよ」

「イツキさん……」


 おっと。いきなりイケメン登場。男の俺からしても、見惚れてしまうほどの美貌。芸能人みたいだ。しかも、高身長。手にはいかにも高級そうな剣を持っている。


「おっと……そのかわりこの魔書を持っていてくれ」


 シャールはイケメン男から魔書と呼ばれる本を受け取る。


「じゃ」


 男は剣を片手にスライムのど真ん中へと、走って行った。


「魔書?」


 シャールは魔書を開く。


「すごい……」


 すごい。ズラッと魔法が並んでいる。俺は片っ端から目を通していく。

 なんかいい魔法が無いかと思って。



 この行動が、次話、とんでもないことに繋がるとは知らずに。


 第3話に続く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ