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Requiem  作者: 秋本そら
幕間11
28/32

咲渡の作文

 ぼくの家族

                   内川咲渡


 ぼくの家族を紹介します。

 まずは、お父さん。名前は内川真人(まさと)です。お父さんは、仕事が忙しくても、いつも宿題を手伝ってくれる、優しいお父さんです。でも、怒ると怖いです。怒っているお父さんは、他の誰よりも怖いです。

 次に、お母さん。名前は内川春妃(はるひ)です。お母さんはよく頭が痛いと言っています。でも、ぼくたちのために家事をしてくれます。お母さんのご飯はとてもおいしいです。でも、わすれんぼさんなので、ぼくが頼みごとをしても、だいたい忘れます。

 そして、ぼく。名前は内川咲渡です。みんなが知っている通りの、男の子。元気いっぱい、給食大好き、国語は大嫌いな男の子です。

 最後に、お姉ちゃん。名前は内川咲希です。お姉ちゃんはお父さんよりも優しいです。僕のことを怒っているつもりでも、全然怖くないです。そして、すぐ泣きます。でも、僕にとっては世界一のお姉ちゃんです。

 実は、お姉ちゃんは、十月八日に亡くなりました。電車の人身事故でした。

 どうして事故にあったのか。話を聞いた時、お姉ちゃんらしいなと思ってしまいました。なぜなら、線路に落ちた女の子を助けて、そのかわりに死んでしまったからです。最期まで優しいお姉ちゃんでした。

 ぼくの家は、この四人家族です。

 お姉ちゃんがいなくなっても、ぼくが大人になって家を出て行っても、お姉ちゃんとぼくはお父さんとお母さんの子供です。ずっと、家族です。そして、もしもぼくがけっこんして子供が生まれたら、その子も家族です。

 家族はいつまでも、どこまでも続いていくものだと思います。

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