イカ退治?
ストラの特訓を受けクラーケン討伐の日になった
空での戦闘もだいぶ様になった
今ならブルーインパルスも真っ青な飛行が可能である
(ストラ)「準備できたか?」
(バク)「これをみんなに渡しておく」
渡されたのはバク君がよく使っている爆弾の筒
(バク)「それはもしものための酸素ボンベだ。もし海に落ちてもそれをつけたら10分くらいは息ができる。無いよう願うけど一応…」
(ストラ)「いや、用心するに越したことはない。ありがたく受けとらせてもらうよ」
そうだ
ここはゲームの世界じゃなくて現実
何があるかわからないんだ
(モク)「ありがとう、爆君。これを使うことがないように気をつけて戦おう!」
(リック・パルル)「「うん!」」
(モク)「港のおじさんが言うには最後にクラーケンが出たのはこのあたりらしいんだけど…」
雲一つない快晴!
波一つ立たない海!
平和そのもの!
(パルル)「お魚さんの声もしないよー!」
(リック)「なんか、ここまで静かだと逆に怪しいね」
(ストラ)「…どうやら役者さんの登場みたいだぜ。構えろ!」
ストラの掛け声で剣を構える
さっきまで波の立っていなかった海が揺れ影が動く
影はどんどん大きくなっていき遂にクラーケンが姿を現した
(バク)「…なぁ、すでに満身創痍に見えるのは俺だけか?」
(モク)「僕にもそう見えるよ。これならすぐにでも倒せs「まってモクお兄ちゃん!」
(パルル)「このイカさん、『仲間を助けて』って言ってる!」
(モク)「本当!?」
パル君の《動物会話》は動物と会話のできるスキルだ
しかし魔物には意思がないため会話をすることはできない
このクラーケンはパル君に助けを求めた
魔物じゃないのか?
(ストラ)「パルル、仲間を助けろってのはどういうことか聞いてくれるか?」
(パルル)「うん!イカさん、仲間を助けてってどういうこと?」
か、会話してるんだよな?
僕にはクラーケンが触手を動かしているようにしか見えないぞ…?
(パルル)「えっと、イカさんの住処に海竜って言う魔物がいきなり来て住処を襲われたらしいの。このイカさんはここを通る人たちに助けてくれるよう頼もうとしてたみたい」
なるほど、パル君のように会話ができない人たちはこのクラーケンが自分たちを襲ってきたと勘違いをしたわけか
…まぁ、そりゃ勘違いもするよね
僕もパル君がいなかったらわからなかったし
なんにせよこのクラーケンが悪い奴じゃないことはわかった
海竜さえどうにかできればもうここには来ないだろう
問題は海竜なんだよね…
地上に出てくれれば楽なんだけど…
(バク)「なんか作れねぇのか?」
(モク)「こういうのって爆君の方が専門じゃない?」
(バク)「俺の場合形が決められているからな。あと容量以上の物は作れない。お前のはレベルさえどうにかしちまえばなんでも作れるじゃねぇか。俺なんかよりもよっぽどチートだよ」
簡単に言ってくれますね…
海竜をどうにかできるような道具なんて僕知らないよ?
・・・ん?何でも作れる?
…そうか、絵にかけてレベルさえクリアしたら何でも作れるんだ
文字通り何でも
この世界や地球にもない僕が考えた道具を
…ちょっと反則だけど作れなかったら困るしレベルを一気にあげちゃおう
いつものお絵描きセットを取り出し絵具を描いていく
数はとりあえず100で
ちゃんと追加項目も書いてっと
《絵描創造》
[絵描き創造のレベルが上がりました。還元を行えるようになりました]
さすがに30までは行かなかったか
還元…どういう効果だろう
還元:絵描創造で生み出したものを絵に戻すことができる
やり直しができると
結構いい効果じゃん
これさえあればもっと楽にレベルをあげられる!
作った絵の具をインベントリにしまい今度はスマホを描いていく
そして出す数は1万
どれだけ出せるかも確かめたいし
《絵描創造》!
(モク)「のわああああああああああああああ!?!?」
紙からすごい勢いでスマホが飛び出してくる
そしてそれらは雨のように降ってくる
《還元》!
と唱えると振ってきていたスマホは一斉に姿を消した
紙にスマホの絵が戻っていたので還元は本当に便利だ
[絵描き創造のレベルが上がりました。鉱石創造を行えるようになりました]
[絵描き創造のレベルが上がりました。魂魄創造を行えるようになりました]
……oh
マジですか…
レベルが一気に40まで行っちゃったとかどうでもいいよ
魂魄創造
これって魂を作ることができるってことだよね?
転生体創造と一緒に使えば生命を作れるようになったってことですか?
魔法レベル40で強くないですか?
魂魄創造:死者の魂を具現化することができる。使用者の半径5メートル内に死者が存在する場合使用可能。ただし死亡してから魔法レベル×1秒に使用しないと効果がない
あ、死者の魂を作れるってことね
でもこれいいの?
要は蘇生できるようになったってことでしょ?
今でも40秒以内なら蘇生可能なわけでしょ?
何それ強い
まさにチート
とりあえずは作れるかな?
僕は新しい紙に絵を描いていく
(モク)「パル君、クラーケンに海竜がどれくらいの大きさか聞いてもらっていい?」
(パルル)「わかった―!………イカさんの1,5倍くらいだって―!」
このクラーケンが大体5メートルくらいだから大体7~8メートルくらいか
なら余裕をもって10メートルくらい入る大きさにしよう
そして海竜を自動追尾して捕まえてくれるようにして、海竜の攻撃を受けて壊れたら意味がないからとても頑丈に!
《絵描創造》!
(ストラ)「モク、それは?」
(モク)「対海竜用投網だよ!」
少々強引ではありますがご容赦ください
モク君にもそろそろ「俺TUEEEEEEEEEEEEEE!」をさせてあげたいんです!




