新しい我が家
「着きましてございます」
降ろされた場所はいかにも貴族が住んでますって場所だった
「え、ここですか!?」
待って待って待って
家って言ったじゃん!
これどう見ても屋敷じゃん!
「はい。では中をご案内いたします」
アルバートさんに連れられて僕たちは屋敷に入った
うん。すごい。
何がすごいって僕たちの場違い感がすごい
みんなソワソワして落ち着かない様子
そんなみんなをアルバートさんは微笑みながら部屋を案内してくれた
「最後に、ここが寝室でございます。全て見て回りましたが、何かご質問等はございますか?」
「い、いえ。無いです」
「さようでございますか。では、私はお城の方へ戻らせていただきますね。そうそう、こちらを」
アルバートさんから模様の入ったドッグタグのようなものを渡された
「これは?」
「王家の家紋が描かれております。門番に見せればすぐに城内に入れます。エイブラム様からモク殿にと」
「そんなものいただいていいんですか?」
「かまいませんよ。お渡しするために持ってきたのですから」
「ありがとうございます」
「では参りましょうか」
どこに?
「おや?リオ殿のお仲間を探すお約束をしているとお聞きしたのですが?」
あ、そうだった
ごめん八鴉さん
「お城までお願いしてもいいですか?」
「えぇ。参りましょう」
馬車に乗り、アルバートさんと共にお城に戻った
「あ、樹君!お帰りなさい!新しいおうちはどうだった?」
「すごかった。お屋敷だったよ。掃除が大変だね」
「アハハ、そんなに広いんだ!今度行ってもいいかな?」
「いいよ。さ、みんなを探しに行こう」
「うん。待っててね、みんな」
『主。森を一回りしてみたが主たち位の男女はいなかったぞ?』
「え、本当?間違いない?」
『間違いない』
どこに行ったんだろ?
『森の中に岩場がありそこに小さな洞窟があった。内部までは見てないからそこにいる可能性はあるかもな』
「樹君!早く行くよ!みんなお腹を空かせているだろうから何か買って行こう!」
「あ、食料は僕が持ってるから向こうで作るよ。すぐに食べられるのもあるけどお腹にはあまりたまらないだろうし」
「ありがとう!あとできちんとお金返すから!」
「いいよ。それよりも急ごう!」
アルバートさんにお礼を言い、急いでゴブリンキングを倒した森に向かった




