旅の再開
外で元気に泣く鳥の声で僕は目を覚ました
天気は良好!絶好の旅日和だ!
「うむぅ…」
「すぅすぅ…」
「まだ食べられるよ~…」
ふふっ。やっぱりかわいいな…
そう思いながらみんなの額にキスをして顔を洗いに部屋を出た
庭に出て剣を振っていると宿のおっちゃんが出てきた
「やあ、おはよう。若いのに起きるのが早いね」
「おはようございます!目が覚めちゃったんで特訓でもしようかなと思って」
「若いのに感心だねぇ。これやるから頑張んな!」
そう言っておっちゃんはいったん宿に戻るとサンドイッチを持ってきてくれた
「皿は部屋に置いといてくれ」
「わかりました!いただきます!」
「うまそうなの食ってんな」
いつの間にかストラが出入り口のとこに立っていた
「おはよ。食べる?」
「食べる」
「はい、あーん」
なんてことをしながら一緒にサンドイッチを食べて、リッ君たちが起きるまで特訓をした
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「よし、じゃあ旅を再開させっか」
「もう行くの?」
「やることもねぇしな。それに…」
ストラが辺りを見回した
すると何人かが顔を不自然に動かした
「俺らのことをよく思って無い奴らがいるみたいだしな」
なるほど
確かにそんなところに長居はしたくないね
「そうだね。すぐに出発しよっか。二人もそれでいい?」
「俺はいいよ。兄ちゃんたちに任せる」
「僕もいいよ~!」
「よし、じゃあ出発だ」
僕たちは宿を出て町の外に向かった
「ルイスさんたちはいい人だったんだけどな~。なんか残念だね」
「仕方ねぇよ。ま、ランクを上げればどうとでもなるさ」
「そうだといいね」
喋りながら歩いているといつの間にかお昼になっていた
僕はインベントリから調理器具を取り出してサラダとスープ、あとはなんちゃって青椒肉絲を作った
「これ、モクが作ったのか?」
「うん。お肉だけじゃ栄養偏るからね。口に合うかわからないけど…」
「うまいよモク兄!」
「おいしー!」
「ほんと?良かった~…」
久しぶりだったし、こっち来てからはどこかに食べに行くかストラが作ってたから上手に作れるか心配だったんだよね
「確かにうめぇな。また作ってくれ。あれだな、みんなで作るってのもありだな」
「それいいね!おもしろそう!」
「そうなると家が欲しいな。外じゃできることが限られるし、何より危険だしな」
「クルベールで家買う?お金があればだけど」
「それもありだな」
家か…元の世界では辛い場所だったな…
そんなこと考えてたらストラに頭を撫でられた
「お前に何があったのか知らねぇが、そんな顔すんな。俺もだが、チビたちが心配してるぞ」
そう言われて2人の方を見たら本当に心配そうにこちらを見ていた
「モク兄大丈夫?」
「大丈夫?お腹痛いの?」
「…大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
できる限り笑顔を作り二人の頭を撫でながらそう答えた
2人はそれを見て安心したのか顔を綻ばせた
「・・・」
・・・めっちゃ睨まれてる
やっぱストラにはばれちゃうか
「二人が寝たら話すよ」
ストラにだけ聞こえるように小さな声で答えた
「わかった。無理すんなよ」
「うん、ありがと」
その後僕たちはあまり喋らずに歩き続けた
遅くなって申し訳ないです




