助けたのはお貴族様でした
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ありがとうございます!
リッ君の元について目に入ったのは肩から腰にかけて袈裟に切られた剣士の男だった
背中ではなく正面から切られている
これで生きてるとかバケモノですか?
「モク兄、早く早く!」
「ちょっと待って!」
《ヒール》!
僕はヒールをかけながらこの人に鑑定をかけてみた
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
名前:ヘスト
年齢:31
種族:人種
職業:冒険者
Lv:14
称号:剣豪の末裔
HP:32/797
MP:316
ATK:167
DFE:154
SPD:134
魔法:火魔法
・ファイヤーボール lv:2/10
スキル:剣術 lv:4
回避 lv:2
危険感知 lv:2
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
ヘストさんか…
HPが危ないのはわかってるけど称号がすごい気になる
「大丈夫?この人死んでない?」
「大丈夫だよ。ちゃんと生きてるよ。…傷は残るかもしれないけど」
生きていると答えたらリッ君は安心したのかふぅっと息をはいた
僕はリッ君の頭に手を乗せてワシャワシャと撫でてやった
「よく知らせてくれたね。ありがとう、リッ君」
「えへへ!」
「あ~!リックお兄ちゃんだけずる~い!僕も~!」
馬車から出てきたパル君が突撃してきた
僕はそれを受け止め頭を撫でてやった
「えへへ~」
守りたいこの笑顔。
言ってる場合じゃない!ヒールヒール!
止まってしまっていたヒールをかけ直していく
傷は塞がり体力もかなり回復した
顔色も良くなったしもう大丈夫だろう
「終わったか?」
「うん。そっちは?」
「こっちも終わったぜ」
見ると盗賊たちはみんな縄でぐるぐる巻きにされていた
「じゃあ、馬車の人たちに終わったって言ってくるよ。ストラは見張っててもらっていい?」
「わかった。なんかあったら呼べよ」
そう言い残しストラは空へ飛び立った
飛べたんだ…
「リッ君この人馬車に運ぶから手伝って!パル君はこの人の持ってる武器を持ってきて。危ないから気をつけてね?」
「「はーい!」」
僕らはヘストさんを担いで馬車の中に入った
入った途端女性が駆け寄ってきてが気を失っているだけと伝えた
「生きていたのは一人だけでしたか?」
「申し訳ありません。助けられたのは彼だけです」
「そうですか…ありがとうございました。彼を、私達を救ってくださって。何とお礼をしたらよいか」
「気にしないでください。盗賊がいたから捕まえただけです」
「そんなわけにはまいりません。命を救っていただいたのに礼をしないなんてレティーネ家の恥です。もし急がないようでしたらぜひ我が家へ来ていただきたいのですが」
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
名前:フローゼ=レティーネ
年齢:25
種族:人種
職業:伯爵夫人
Lv:1
称号:伯爵夫人
HP:98
MP:125
ATK:31
DFE:22
SPD:26
魔法:
スキル:算術
♢ ♦ ♢ ♦ ♢
「…外にも仲間がいますので相談させていただいても?」
「かまいませんよ」
僕は馬車から顔を出して上空にいるストラを呼んだ
ストラに今の出来事を話し、馬車の中に入れた
「お仲間というのはそちらの方?」
「ストラと言います。お話は伺いましたが、我々がうかがってもよろしいのですか?我々のパーティは4人中2人が突然変異の獣人ですよ?」
懐かしい言葉遣いでストラがフローゼさんに尋ねた
「ふふっ、普段の話し方で大丈夫ですよ。命の恩人の方々をそんな理由で突き返すだなんていたしません。もしそんなことをしようとする者がいたら厳しく罰します」
「…そこまで言ってくれるのなら伺わせてもらう」
ストラがいいなら僕に否はない
リッ君とパル君も頷いて賛成のようだ
「では、まいりましょう。屋敷までは護衛依頼として扱わせていただきますね」
「ありがとうございます」
御者のおじさんが馬を走らせてフローゼさんのお屋敷のある街に向かった
娘ちゃんは次回喋ります
…たぶん




