初めての・・・
部屋ではストラさんがベッドで眠っていた
今の僕の回復魔法では傷はふさがるけど痣は消えない
覚えたばかりだからしょうがないのはわかってる
でもなぜかストラさんを見てると胸が痛くなり涙が止まらなかった
「そこにいるのはモクか?なんだ、泣いてるのか?」
ベッドに近づいたらストラさんが目を覚ました
僕は慌てて手で涙をぬぐい笑顔を作った
「泣いてないよ。ヘリッツさんから聞いたよ。魔法が発動しないからって魔力込めすぎて暴発したんだって?」
「あぁ。すまん。心配かけたな」
「ほんとだよ…いきなり大きな音がして庭に出たらストラさんが傷だらけになっててびっくりしたんだから!」
「それもお前のおかげでふさがったけどな」
あの時、このままじゃ血を流しすぎてストラさんが死んじゃうと思った
あと少し遅かったらストラさんは…
そう考えた途端また涙があふれてきた
いくら拭っても止まらない
「モク」
そう呼ばれストラさんに手を引かれた
そしてそのままストラさんの腕の中に抱かれた
「悪かった。もう無茶なことはしねぇ。約束する」
強く抱きしめながらストラさんは言った
「うん。約束だよ」
僕もストラさんの背に手を回し抱きしめ返した
涙はいつの間にか止まっていた
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「ねぇ、ストラさん?」
「なんだ?」
「えっと、その…き…キス、したいな~なんて…」
「…どこにしたいんだ?」
すっごいニヤニヤした顔で見てくる
わかってるくせに!恥ずかしいから言わなかったのわかってるくせに!
「その…くtんむっ!?」
言い終わる前に僕の口はストラさんの口でふさがれていた
すぐに離れるとストラさんは
「やっとお前から言ってくれたな。我慢するの大変だったんだからな!」
と少し顔を赤くしてにへっと笑いながら言った
僕が言い出すのを待っててくれてたみたい
「その…もっとやっても、いい…よ?」
「…いいんだな?」
「…うん」
あああああああ。すっごい恥ずかしいよ
なにが「もっとやっても、いい…よ?」だよ!
乙女か!漫画か!
「…今日寝れると思うなよ?」
「お、お手柔らかに…お願いします」
「…無理だな」
そしてベッドに押し倒されて2度目のキスをした
今度は深くねっとりとした甘いキスを
マ「あの二人遅いわね」
へ「様子を見に行くか?」
ル「そっとしておいてやれ」
マ「そうね。ヘリッツが行ったらうるさくて休めないものね」
へ「そうだな。マーザが行ったら魔法で治すとか言って悪化させちまうかもしれないしな」
ヘ・マ「なん(ですってぇ)だとぉ!」
ル「二人ともうるさい」
※ルイフーダはモクとストラの関係に気づいています