魔法の習得 その1
目が覚めると目の前にはストラさんの顔があった
「そっか、昨日は一緒に寝たんだった」
ストラさんはまだすやすや寝息を立てている
こうやってストラさんの寝顔を近くで見るのは初めてだ
普段とは違いかわいい顔して寝ている
「朝だよ、ストラさん」
そう言いながら額に軽く触れるキスをする
・・・何か視線を感じる
下を向くとストラさんと目があった
「起きてたの!?」
「ああ。するのは額だけでいいのか?」
「え?」
一瞬ストラさんの言ってることが理解できなかった
理解した瞬間顔に血が上がってくるのが分かった
「ククッ、顔真っ赤だぞ。ほら、飯食いに行くぞ」
そう言ってストラさんは僕の額にキスをしていった
こういうことを平然とやってのけるのホントずるいと思う…
「モク、早くいくぞ」
「う、うん!」
僕はすぐにストラさんの後を追って1階に降りた
☆★☆
「じゃあ、魔力操作について教えるわね。…どうしたの?顔が赤いけど。風邪?」
「だ、大丈夫です!」
顔が赤いのはストラさんのせいだし…
「そう?無理しちゃだめよ?じゃあ、魔力操作について説明するわね。魔力操作は魔法を使うにあたって必ず必要なもの。やり方はまず楽な姿勢になって」
「次に体の中、奥深くに暖かいのを感じない?」
「これ…かな?なんかホワホワするのを感じます」
「俺もそんな感じだ」
「それがあなたたちの魔力。あなたたち筋がいいわ。普通は感じるのにもっと時間がかかるものだから。次はその感じた魔力今どこにある?」
お腹がホワホワするってことはここにあるのかな?
「お腹のあたり?」
「俺は心臓のあたりだな」
「じゃあ、それを右手に持ってくるイメージで動かしてみて」
目を閉じて魔力に集中する
う~ん…右手…右手…あ、なんとなく動いてる気がする…
お腹の暖かいのが右手に来たと思い目を開けたら右手が淡い光を放っていた
「モッ君!?君どこかで魔法習ったりしてないよね?」
「え、う、うん。初めてだよ?」
「すごいわ。初めてでしかも一回で魔力操作ができるなんて!これならすぐに魔法を覚えられるわよ!」
[スキル:魔力操作を獲得しました]
あ、魔力操作覚えた
「ストラさんは?」
「俺はまだだな。先に覚えてくれてていいぞ?」
「ううん、待ってる。一緒に覚えよ!待ってる間にもっと魔力操作を練習してるね」
それからストラさんが魔力操作ができるようになったのはお昼ご飯を食べて少ししたあたりだった
「わりぃ、モク。かなりかかっちまった…」
「気にしないで。僕も魔力操作の練習ができたから有意義な時間が過ごせたし」
「言っておくけどあなたたち二人の習得スピードおかしいからね?モッ君は特にだけど。普通はもっと時間がかかるものなのよ?それを二人ともものの数時間でやってのけるって…はぁ、ま、いいわ。次は魔法ね。モッ君は光属性だから私が教えるわね。ストラさんはヘリッツに教えてもらって。同じ風属性で剣使いだし」
「わかった」
ストラさんはヘリッツさんに庭で、僕はマーザさんの部屋で教えてもらうことになった