ランクアップ
「あ、モク君!おかえりなさい。完了報告ですか?」
「はい!お願いします」
一週間前に登録してからずっとこのロップイヤーのウサギのお姉さん、ミルナさんが担当してくれている
「じゃあ、このトレイの上に討伐部位を乗せてくれる?」
「はい。これでいいですか?」
そういってインベントリから芋虫の触角を10個、オークの牙を15本乗せた
「これ、オークの牙じゃない!これどうしたの!?」
「ヘリッツさん達がオークの群れに囲まれてたのでお手伝いしました」
「そうなんですか?」
「あぁ、坊主には危ないところを助けてもらった。おかげで生きて帰ってこれたよ」
「そうだったんですか。ヘリッツさん達もお疲れ様です。それじゃ、ちょっと待っててね」
そう言ってミルナさんはトレイを持って奥に行った
☆★☆
「お待たせしました。クエスト完了報酬として銀貨10枚と、オークの討伐報酬が銀貨15枚です。お確かめください」
銀貨が25枚ちゃんとあるのを確認してインベントリにしまった
「モク君、ストラさん。おめでとうございます!今回のクエスト及び討伐においてランクがEからDへ上がりました!」
「本当ですか!やったねストラさん!!」
「あぁ!やったなモク!」
「次回からランクD、Cの依頼を受けられます。頑張ってくださいね!」
「ありがとうございます!」
やったぁ!ランクが上がった!
「おめでとう二人とも!ランクDになったことだし二人でパーティ組むんだろ?名前どうすんだ?」
そう。ランクDになると冒険者同士でパーティを組むことができる
「俺はそういうのは苦手だからモクに任せるわ」
「えぇ!?そんな~…う~ん…じゃ、じゃあ、≪天空の森≫っていうのはどう?」
「いいじゃねぇか!よし、俺たちは今日から≪天空の森≫だ!よろしくな、リーダー」
「え、僕がリーダーなの!?」
「俺がやるよりいいだろ?いろいろとな」
いろいろの部分が気になるんだけど…
はぁ~…頑張りますか…
「じゃ、やることやったし宿に行きましょ!モク君との約束があるし」
「そうだったな。腹も減ったし早く行こう」
☆★☆
「ごちそうさま。さて、それじゃあモク君の属性をさっそく見てみましょ」
どうやって見るんだろうと思っているとマーザさんが水晶玉を持ってきた
「これに手を当ててみて」
言われるままに玉に手を当てた
すると玉が白く光りだした
「モク君は白、つまり光の属性を持ってるわ。光属性は回復や補助の魔法が使えるの。あとかなり高等魔法なんだけど、アンデッドに絶大な効果を発揮する聖魔法も覚えられるわよ」
一番欲しかった属性来た!回復薬高いから自分で回復する術がほしかったんだよね
「次は魔力操作ね。これができないと魔法は使えないから頑張ってね」
「それは明日にしないか?」
「ヘリッツの言うとおりだ。明日にするべき」
「そうね。これは時間がかかるかもだし。モク君、悪いんだけど明日にしてもいい?」
「僕は大丈夫です。ストラさんは?」
「俺もいいぜ。ついでに俺も教えてもらいてぇしな」
「ありがと!じゃあ明日の朝、ご飯を食べたら宿の庭でやるからそのつもりでね」
「はーい!」
「じゃ、今日は解散!」
そうして僕たちは自分たちの部屋に帰った
ス「モク。今日は一緒に寝るぞ」
モ「え?」
ス「ご褒美だ」
そうして僕はストラさんに抱かれて眠った
※腕枕して寝ただけです