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幕間――戦争大史観 サヴィオン二百日の栄光

連続更新1/2です。ご注意ください。

 サヴィオン軍の春期攻勢作戦である洪水(プートプ)作戦は五月三日のマサダ要塞陥落をもってして終了した。

この作戦において第二鎮定軍は第三軍集団(近衛第三騎士団、アルヌデン騎士団、レオルアン騎士団、エフタル義勇旅団基幹)を瞬く間に撃破。セヌ大河北方を勢力下に置くことに成功した。第三鎮定軍はアルヌデン平野における会戦でアルツアル第一軍集団(近衛第一騎士団、ジュシカ騎士団基幹)を撃破し、軍団長シャルル・ジェシ・アルツアルを敗死させ、ジェシカ領最西端のマサダ要塞を手中に収めている。

これらの勝利によりサヴィオン軍はレオルアン北方からアルヌデン辺境伯領からジェシカ領の一端、そして王領へと至る北アルツアル最大の穀倉地帯であるアルヌデン平野を手にした。

これにより戦局の天秤はサヴィオン帝国に傾くようになり、サヴィオン軍総大将ジギスムント・フォン・サヴィオンはアルツアルへ講和を打診する。

これは二十万の民を抱える王都アルトを無血開城させる意図として打診されている。精強な騎馬兵団と魔法使いを有するサヴィオンでもそれほどの大都市を戦場とすることを避けようとしたのである(『ジギスムント伝』より)。

 しかし全てが順調に推移したと言う訳では無い。

 第二鎮定軍はレイフルト村での消耗戦において傭兵戦力の大半が消耗し、アイネ・デル・サヴィオンの側近であり、東方王の家系にあったミーシャ・ゴスト・イヴァノビッチが戦死するといった甚大な被害を受けている。

 これにより第二鎮定軍は攻勢限界を迎え、レオルアン攻略を断念する事になった。そのため彼らは一度もレオルアンの地に足を踏み入れる事は無かった。

 また第三鎮定軍では総大将ジギスムントが唱えた講和についてアルツアル側の返答を一月待つと言う停戦命令が発せられ、サヴィオン軍の攻勢は完全に勢いを失う事に成った。


 これらの問題のうち、第二鎮定軍はレオルアン攻略の失敗の要因となったレイフルト村での戦闘で得た捕虜の虐殺を行うレイフルトの悲劇(第三軍集団撤退後もゲリラ戦を続けていたレイフルト村住民を拷問の上、処刑した事件)が起きた。

 人間至上主義を国是とするサヴィオン軍の虐殺事件はアルツアルに暮らす諸族を震撼させ、反サヴィオン思想が噴出し、敵愾心を煽る事になる。

 その上、総大将ジギスムントの停戦もあり、アルツアルは王都での決戦に力を蓄える事に成功してしまう。

 これらに対するアルツアルの動向としてはアルツアル王シャルル三世の命令により全軍に対する王都集結命令が発令され、十万の民を巻き込んだ攻城戦が展開される事に成る。

幕間が無いと言ったな。あれは嘘だ。

2/2は一時間後くらいに投稿予定です。


これにて新章開始です。今回は市街戦がメインですよ!

ロートス君のバシリさんのような活躍にご期待ください。


それではご意見、ご感想をお待ちしております。



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