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作戦会議2

「だめだ」


 ソケットの提案を一蹴したのはダイゴだった。

 それに対してソケットは怒るでもなく、悲しむでもなくただ視線をダイゴに向けるだけにとどめている。


「その方法だと高確率でソケットが死ぬ。

たとえ俺とレナが生きて戻れて、ソケットが復活してもそれは結果的に失敗だ」


「ダイゴに同意」


 レナが即座に割り込んでダイゴに同調する。

 そのうえで、ソケットは表情を崩して笑顔を見せた。


「だよねー」

 

 その言葉は、とても軽く普段のソケットそのものだった。


「いやーこれで断ってくれなかったらどうしようか本気で迷ってたんだよね。

本当にだめって言ってくれて助かったよ」


 ソケットの変化にあっけにとられた二人だが、すぐにからかわれた、もしくは試されたと気付いて笑顔を浮かべる。


「いい度胸ね、このこの」


「レナ、俺の分も頼む」


「いたっ、いたたたたた」


 レナがソケットのこめかみを拳で挟みこむ。

 その痛みは前衛職のレナが行っているというだけでも筆舌にしがたい。


「でもどうする?

このままだと期限までにはクリアできないかもよ? 」


 数分後ようやく解放されたソケットがこめかみを両手で押さえながらそう言った。

 事実、このままでは課題をクリアできないだろう。

 それはかもしれないなどという仮定ではなく確固たる事実だ。


「まずはダイゴのレベル上げね。

今のレベルでもそれなりに戦えているのだから、もう少しレベルを上げたら楽になるはず。

それと、私が前に出る」


 レナの言葉にダイゴは数回頷いてから何か違和感を感じ取ったかのように考え、素晴らしいほどの速度でレナに視線を向けた。


「ソケットの防御力じゃ即死だとしても私なら2,3回は耐えられる。

それに私がモンスターを、ソケットが罠を発見するって役割分担ならそれなりに行けそうだよ」


「……どうしよう、反論の余地がない」


「あたしも無い」


 ダイゴとソケットがレナの提案をける理由が見つけられず、かといってダイゴは女の子を盾にすることに対して、ソケットはうっかり誤射しないかという不安に対して忌避感を抱きながらも承諾するほかないという結論に行きついた。

 そして、これは後々功を奏するのだがそれがまたダイゴ達を苦しめるのは余談である。


 また、ダイゴのレベル上げでレナとソケットのレベルがさらに上がり、結果的にダイゴとのレベル差が変わらなかったのも余談だ。

今回も短めです。

次回から再びモミジに戻ります。

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