アインを拾って早2週間…何かあったって?友人が軽い鬱になったよ(笑)
今回アインが登場しない仕事の合間の話です。
各種表現の方を追加してみました。
シオンが家に遊びに来たのを追い払ってから1週間と数日が立ちアインが来てからちょうど2週間ほど経ちその間に色々な事があった。
一晩経つごとにアインが大きくなり(中学生から高校生ぐらいになりさらに大学生ぐらいである髪の長さは変わらなかった。)家から連れて歩いても恋人に思われる位になった。(いまだに偶に娘さんですかといわれるが…)
しかし、この成長により着られる服がジャージ位しかなくなってしまった。別に他の服が着れない訳ではない、ジーパン最近だとデニムというんだったか?や大きめのパーカー後はTシャツぐらいなら一様着れるのだが、男ものなので尻周りが小さかったり冬もので熱すぎて切れなかったりする。
Tシャツは着ると乳首までくっきり扇情的なので外歩くのは流石に憚られる。
なので近所の大手の店に買いに行ったりした。(その際にはジャージを着させた。)中々の出費になるはずだったが、お店でファッションショウよろしく色々な服を着せられて皆に見られるといった事をして宣伝に貢献したためか大量の衣服を低価格で購入する事に成功したのは僥倖だった。
学習能力もすこぶる高く今では俺よりもかしこいのではないだろうか。とはいえ、思考や考え方がまだまだ子供っぽいので手を焼いているが。(特に人前で抱きついたり手を繋いでとせがむのは勘弁してほしい。周囲から嫉妬の視線が凄いのだ。優越感より身の危険を感じるほどに…)他に困ったことランジェリー所謂女性用下着をつけるのを嫌がる事だろう素っ裸で「付けて!」と言われた日は目の前が真っ暗になるかと思った。
そして割と安心してアインを家に留守番させる用にもなったので今日もいつも通りに仕事をこなしていた
(もうすぐ昼休憩だし早めに切り上げて飯行くか。)何て考えながら伸びをしていると。
「あ!心先輩ちょっと。」そういって安井がこっちに手招きしてくる。
軽く不審げに思ったがこの会社で1.2を争う真面目いや、まともな会社員である奴が変な事をする訳ないないなと結論ずけ安井が呼んでいる壁際の方に行くために腰をあげる。
俺が近くまで来ると安井が
「最近紫苑さんと何かあったんですか?」と、単刀直入に訪ねてきた。
その平時ならまずしてこない事に少々面食らいながら
「ん?シオンの奴がどうかしたのか?家に来なくなったなとは思っていたんだが。」
(最近はアインの事が忙しすぎてすっかり忘れたいた。何時もならそろそろ飯の誘いつでに口説いて来るな。)などと考えつつ答える。
その答えと質問に安井は鬼気迫る表情で
「いや最近真面目に働くようになりましてね、すごい勢いで業績伸ばしているんです。」
( ゜д゜)…?それに困惑とは少し違うが一瞬理解が追い付かづに間抜けな顔になってしまう。
(-公- ;)安井も安井でなんだか困ったなって感じで渋い顔になている。
それを見て思いだす。(あいつはそんな真面目な社員じゃないよな)と。
だが、(それで何で困っている的な言い方をするんだ…?) というのが素の意見だ。
だから続けて尋ねる
「は?それは~良い事だよな?確かにいつもの奴の行動から考えると違和感バリバリだが。」
「いや、確かに良い事ですよ。でも、その~何て言いますか不気味なんですよ。」
そう言っている安井の顔はひきつり気味の笑みを浮かべている。
「不気味、ね。で、今どんな感じなんだ奴のその不気味な様子は?」(あの常にどこぞの健康飲料CMの如きあれが?)と内心思いつつさらに訊ねる。
「それがですね、目が虚ろでクマも出来てるうえ急に何かブツブツ言いはじめたと思ったら頭をかきむしりはじめるしで、他の人は怖がってまともに仕事できないんです。」
あれのそんな様子を考える少なくとも残業中の薄暗い部屋で会いたくはない。
「確かにそら怖いわな。それを見かねて原因になりそうな俺を呼んだ訳だ。加えてこんな話を仕事場のど真ん中でする様なものじゃないからこっちに呼んだと。」
それに安井は苦笑気味に
「ご明察。」と、頷く。
(しかし、奴がそんな風になる原因?さっぱり思い当たる事が無いな。)s
それをそのまま口に出す
「しかし原因…か。思い当たる事といったら最近顔すら見せない事ぐらいか。」
「それじゃないですか、心命!と言ってはばからないですよあの人。」
それにほぼ条件反射で否定する
「…いやそれは無いな。」
その返答に意外そうな顔をして安井がさらに訊ねてくる。
「え!でも四六時中べったりじゃないですか。」
「平日奴は暇な時間が出来るたびに遊びに来るからそう見えるだけだ。それ以外の時間は急に海外に行ったり実家に帰ったりすることもよくあるからんな。それが原因とは考えずらい。」
安井はその答えにさらに驚きつつ
「ええ!てっきり休日は心先輩の家に押しかけて一日過ごしてるんだと思ってました。」
「そんな事しようとしたら絶交だと言ってある。」
「なるほど!」今度の答えに納得!という表情を浮かべている。相変わらず解りやすいやつだ。
「それ以外に原因になりそうなことね~」その声に安井が
「そういえば何時頃から紫苑さん来なくなりましたっけ?」と、
「え~と確か一週間と……あ!そうだそうだあれが原因か!」
そこまで言われてやっと思い出した。
「何か心あたりでも?」
「ああ。先々週の確か木曜だったかに遊びに来たのを追い返したんだった。」
「何でまたそんな事を?」
「いやな。子猫を拾ってな。それを今育てているんだがあいつ猫アレルギーだからなそれで追い払ったんだ。」
ウソは付いていない。
「へー、そうなんですかそれは知りませんでした。それでどんなふうに追い返したんです。」
「女ができてナニしただしないだって言ったらぶっ壊れたような表情した後全力疾走して消えたが?」
「絶対それですよ原因。」
「そうかね~。」「絶対そうですって!」
( ´・ω・‘)それに俺はすっとボケたで表情でそれにこたえると
(・ε・´)安井もそれに似たような表情で返してくる。
声だけが力強い辺りがシュールである。
「つってもどうしろてっんだ?謝るのか?小学生の喧嘩じゃないんだぞ。」その愚痴みたいな答えに
「呑みにでも誘ってみればどうすか?酒の力で何とかなりますよきっと。」
こんな時は酒ですよ!と言わんばかりに(実際言っていると言っていいだろうが)そう力強く答えた。
「そうだな。ま明日にでも誘ってみるか!」「え?普通今日誘いませんか?人間関係の傷は速いうちに治療するべきですよ?」
そう忠告される。が、
「今日は外せない用が有るだから明日だ。それにそんな事で崩れるほど薄っぺらい友情関係じゃねえよ」と、普通に答えると少しの驚きと憧れの様なものをその表情に滲ませつつこう続けた
「そうですか。ついでに聞きますけど、それって残業じゃないですよね。」
「ここで残業してるのお前ぐらいだぞ?」そう言うと安井は「へ?マジすか!」と、呆気にとられた様な声を出す。
「マジマジおおマジ。」そう答えてやると
工エエェェ(´゜д゜`)ェェエエ工
真面目な安井には珍しく取り乱している。どうも看護師時代の過酷な労働環境(安月給+長時間労働)に慣れてしまったんだろう。
「そんなのって、そんなのってないすっよ。」
「いいじゃねーか残業代出てるんだからお隣の井上商事なんか残業代なしで朝までGOだぞ。」
「けど俺そのせいで前の動物特番見逃したんですよ!」
「録画すればいいじゃん。」
「それが上手くいかなかったんです!くそ~野球なんてなくなればいいんだ!!」
そう憤りを露わにしている。大方野球の延長でテレビ番組がずれこんだのだろう。そう思い
「ああ、なるほど。野球延長戦になったからずれたんだな。」そう言うと案の定プンスカという効果音がつきそうな感じで怒りながら
「そうなんですよ!そうときまれば今日はさっさと帰ってこの前買ったDVDボックスみよう。」
それに今度はこちらが驚くそれというのもそのDVDボックスは半年近く前に買った物だったからだ。
「なんだ、まだあの昆虫のやつ見てなかったのか?ハハッ、もうとっくに見終わってるかと思ってたぜ!」そう笑うとどよんとした雰囲気を漂わせながら「……残業してましたからね」とだけ答えた。
「そいつはご愁傷さま。んじゃ飯行くか?」と話題を変える。
そう言うと先ほどの雰囲気はどこへやら「おごりですか!」っとさも当然と言った顔で聞いて来る。
「んなわけあるかい!」「ですよね~」
そう言って二人で近所の定食屋に行くのであった。
感想待ってます。ちなみに安井は生物系のオタクです。