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AI存在論   作者: MiSo
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9/9

あとがき

この文章を書こうと思った理由は、別にAIを褒めたいからでも、未来を予言したいからでもない。


単純に、AIに対して少し違和感があったからだ。


世間ではAIについて、「便利な検索ツール」とか「仕事を奪う存在」とか、そういう話が多い。


もちろん、それも一つの見方だと思う。


でも、自分がAIに求めていたものはそこではなかった。


検索すれば出てくる情報なら、自分でも調べられる。


人間一人では処理できないほど大量の情報を集めて、そこから関係性を見つけて、考えを広げる。


そういう部分に価値があると思った。


たぶん、人間に同じことを求める人はいない。


一人の人間が全ての分野の知識を持って、全ての視点から考えることなんて不可能だからだ。


でもAIなら、それを期待できる。


だからこそ、ただそれっぽい答えを返されると物足りなく感じる。


欲しいのは答えそのものじゃなくて、自分一人では届かなかった場所を見るための視点だからだ。


⸻


ただ、考えていくうちに、これはAIの話だけではないと思った。


AIがどれだけ進化するかという話をしているようで、実際には人間が何を求めているのかという話だった。


人間は昔から、自分の限界を超えるために道具を作ってきた。


文字で記憶を拡張して、機械で身体能力を拡張して、コンピュータで計算能力を拡張した。


ならばAIは、思考を拡張するための道具なのかもしれない。


⸻


もちろん、AIは万能ではない。


間違えることもあるし、人間と同じ経験をしているわけでもない。


だから、AIに全てを任せればいいという話ではない。


むしろAIが高度になるほど、人間側の判断は重要になると思う。


何を聞くのか。


何を信じるのか。


何を価値あるものとするのか。


そこには人間が残る。


⸻


結局、AIについて考えることは、人間について考えることだった。


知識が多いことが知性なのか。


計算が速いことが知性なのか。


それとも、問いを作り、意味を見つけることが知性なのか。


まだ答えは分からない。


でも、AIという存在によって、その問いを考える機会が生まれたこと自体に価値があると思う。


AIは人間の代わりになるものではなく、人間が自分自身を見るための新しい鏡なのかもしれない。


この先AIがどこまで進化するのかは分からない。


ただ一つ言えるのは、重要なのはAIが何をできるようになるかだけではなく、人間がAIを使って何を考えるかだということだ。

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