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愛撫

作者: しいなねこみみ

 朝、目覚めたら、愛しい彼の手が背中にあった。

 

 白いシーツの海の中、レースのカーテン越しの朝日を浴びながら、先に目覚めていた彼が、私を見つめて微笑んでいた。


「おはよう」


 彼の唇がそう動き、私の額にキスをする。

 背中に回したてのひらが、私の背中を優しく撫でる。

 あったかい……。

 力を込められたら骨が折れてしまいそうな、そんな逞しい腕で、優しく私を抱いた。


 私はベッドの上で立ち上がり、彼のほうへ近づくと、鼻の頭を舌で舐めてあげる。

 くすぐったそうに笑う彼に、甘えた声を出した。


「みゃー……」


「あははは、あずにゃん。おまえのおかげで今日も元気に仕事ができるよ」


 猫に産まれてよかった。


 こんな幸せな朝を毎日、迎えられるのだから。


 彼にも最高の幸せを、いつも与えてあげられるのだから。



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― 新着の感想 ―
動物ネタかな? と予想を立てていた自分がアホじゃんか!? しいなねこみみだとぉ!? か、可愛いじゃねーか、にゃんこ。
タイトルがうまいですねー。 このタイトルの雰囲気で読み始めたので、完全にひっかかりました。 作者名も、わかってみればネタバレなんだけど、かわいいと思っただけだったし。 いろいろニクイ掌編を、ありがとう…
完全に“男性”で一緒に朝を迎えたのかと思いました。タイトルも「愛撫」だし。やられた!(笑)
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