5 △地図と世界情勢
【注意】本投稿は、電光で示された情報をまとめ、閲覧を容易にするために作成されたものです。
読み初めて間もない方が閲覧した場合、ネタバレになる可能性があるので、章タイトルを参考にして頂き、読み進めて頂いた部分のみの情報を閲覧していただくよう、推奨します。
88 △地図と世界情勢
【黒亜皇国地図】
《国旗》
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
【世界地図】
宇宙船による侵攻により、多くの国家が防衛を担う軍隊を失い、世界の軍事バランスが崩れた為、各国は未だに軍事的超大国として君臨するナスタディア合衆国を警戒。
世界は対ナスタディア派か、親ナスタディア派、どちらでもない中立派かに三分割された。
※地図上の明記は現在主要な国家のみ掲載されており、小国と呼べる世界に影響を及ぼしそうにない、その他の国家は記載していない。
青 親ナスタディア
赤 世界連合
緑 中立派
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
【〝世界連合〟対ナスタディア派】
独裁傾向の強い〝統国主義〟と〝党連主義〟を提唱している国家群で構成されるグループ。
かつて、ナスタディア合衆国との軍事的台頭を実現していた〝バイレン統国〟が主体となった〝世界連合〟は、連合内にとどまらず世界を対象としたプロパガンダ工作(※エルフライドは宇宙人の仕業ではなく、合衆国の新兵器、引いては世界制覇に向けた行動だったという主張)を行い、合衆国批判を強めている。しかし、陰ではプロパガンダと異なる内容の活動を行っており、その中の一つはエルフライド部隊育成という項目も含まれている。
世界連合旗
《参加国》
バイレン統国
ナスタディア合衆国と肩を並べるほどの軍事大国だったが、宇宙船が襲来してからほとんどの戦力を失った。現在は残存戦力と諜報機関で協力し、世界連合を牽引。エルフライド部隊の育成に全力を注いでいる。
輪国東連
東亜地区(東アジアみたいな感じです)最大勢力圏を誇るアジアの盟主。工業的にも優れており、その影響力は計り知れない。エルフライド襲撃を受けて軍事力は著しく低下したが、現在軍の復活に全力を注いでいる。
ウキダータ自治政府
第三次大戦を発端とするナスタディア合衆国の介入により、軍事的内乱に苦しむウキダータ地域の自治政府。何十年も終わらぬ紛争を継続し、国力は皆無である。
その他(※地図上に記載されていない国家)
【〝合衆国連帯〟親ナスタディア派】
ナスタディア合衆国への友好姿勢を示し、協力的な国家群で構成されるグループ。
参加国の思惑はナスタディアが世界制覇を成し遂げた際、重要なポジションを得ようとしている下心は明白であり、ナスタディア合衆国は参加国を同盟国としつつも警戒を強めている。
《参加国》
ナスタディア合衆国
元々軍事的に発展した超大国だったが、エルフライド襲来により世界の均衡が崩れた結果、圧倒的な軍事国家として存在している。
DSK
太平洋に浮かぶカラミド大陸を根城とする国家。
アイナフ連邦
FRCと輪国東連といった対決姿勢を見せている国家に囲まれているにも関わらず、エルフライドによって軍事力を消失したため、ナスタディア合衆国と友好関係を結んだ。
ピスカ共同体
常に内政不安に見舞われており、国内の人的資源流失に悩まされている。
SAR党連
フィーゲェル海に浮かぶ島々の国家群で形成されている。
【〝非協力帯〟中立派】
どちらか一方に肩入れせず、静観している国家群のグループを指す。
しかし、実態は〝世界連合〟同様、エルフライド部隊育成に力を入れており、ナスタディア合衆国の動向を注視、大いに警戒を強めている。
《参加国》
FRC連帯
強固な技術力と国力を維持していたが、エルフライド襲撃によってほとんどの軍事力を消失したため、軍事力を維持するナスタディア合衆国を大いに警戒している。
アルタイル連帯
キンボス大陸の覇権国家。強大な国力と軍事力を有していたが、エルフライド襲撃によってほとんどの軍事力を消失したため、軍事力を維持するナスタディア合衆国を大いに警戒している。
【まとめ】
内政不安と、軍部内分裂により揺れる〝黒亜〟は、地政学的にも重要な位置に存在しているため、速やかに抱き込もうと〝世界連合〟と〝合衆国連帯〟の暗躍が続いており、世界中がその行く末に固唾を呑んで見守っている。
どの国家、グループも明確に明言はしていないが、黒亜の動乱により、世界を巻き込んだ世界大戦の前哨戦もしくは代理戦争が始まったと言っても、過言ではない。
この戦争の勝敗が世界の命運を決める……と言うほどでもないが、勝者にとっては充分に価値を持つだろう。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
【エルフライド】
※画像はAIによるイメージです。
世界を恐怖に陥れた、宇宙人製の三メートルの凶悪な戦略兵器。
【エルフライドについて】
〝エルフライド〟は小柄な体躯を持ったエイリアンが操作することを想定した特性の為、身長百四十センチ以下の人間しか搭乗出来ない。そのため、大人は搭乗出来ないと思われたが、小人病の男性二十三歳が搭乗に成功したケースがある。
半径一キロ圏内に強力な電磁波を巻き散らし、地球製の電子機械を故障させる。
その有用性は計り知れず、一例として、都市部を通過させるだけでも甚大な被害を発生させる戦術まで考案されている。
飛行原理は以前、不明ではあるが、電磁波を発生させることから、〝重力場〟を使用した空間の歪みを使用している説や、大気をイオン化させる飛行理論〝イオンクラフト〟が使用されている説も声高に叫ばれている。
【学習装置】
宇宙船のAIが、簡易の有機生命体を教育させるための装置。
合衆国は〝インストーラー〟と呼んでいる。
子供による搭乗を可能にした人類も、同様の装置をつけて扱い方を学ぶ。
コックピット内において、ゴーグル型のデバイスを頭につけることで起動する。
その際、最初期の搭乗では、宇宙船AIが作り出した偽の歴史と、人類が如何に危険で有るかを示した記憶を埋め込まれる。
しかし、元の記憶を持っていれば影響は少なく、人類側の子供達は気にもとめなかった。
【深層領域】
学習装置に付随して、その宇宙人の知識を知覚するために存在する搭乗者自身の精神領域……というのが通説ではあるが、詳細は判明していない。
全部で十二、階層が存在しており、低階層に進めば進むほどエルフライドにおける新事実と機能を引き出せる。
一般的に階層を降りればその分性能差が出るため、パイロットの技能を表す指標としても使われている。
深層領域に至れば大幅な知能向上をもたらし、感情を喪失したかのようにクールに振る舞う子供が殆どである。
【性能】
合衆国で記録されたエルフライドの最高速は時速600kmを記録しており、操縦していた合衆国■■部隊、■■■航空局■■■曹長曰く、「もっと力を引き出せばスピードを出せそうだ」とのことだった。
その際、戦闘機等に発生する〝G〟の影響もほとんど感じさせず、室内酸素濃度はどのような原理か、一定に保たれている。
その堅牢性と機密性の高さから、宇宙空間、水中行動も可能だとされている。
操作性は個人差によるが、より低階層の〝深層領域〟に至った者ほど優れた操作を実行していた。
握力は測定不能だが、十トンほどと言われている。
【運用】
エルフライドを使用、所持していないとされている多数の国家も、エルフライドを活用した戦術を考案、提唱している。
一様にエルフライドには自国生産の兵器を装備させており、その特徴は、国の特色によって多岐にわたっている。
エルフライド部隊育成の際、〝深層領域〟で知能向上を果たした子供達が教官側に楯突くケースが世界では頻発しており、中には反乱を起こしたケースも存在する。
合衆国情報機関、〝メーチェフ〟は、実質運用に成功したのは合衆国と黒亜だけであるという結論を出しているが、世界連合はようやく実用化に至っており、ナスタディア合衆国は警戒を強めている。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
【シトネ・リポート】
唯一〝深層領域〟を十一階層まで降りることの出来た電光部隊のシトネによって書き上げられたエルフライドに関する報告書。
タガキ・フミヤはこのレポートをナスタディア合衆国のみに提出しており、その重要性を認識した合衆国は最重要機密文書として指定。情報局奥深くのプラットフォームに眠っている。
現状ではタガキ・フミヤと電光部隊パイロット、合衆国しか知り得ない情報が多数記載されている。




