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中学教師園崎凛  作者: finalphase
第2章 中学1年生2学期編
88/135

第88話 全力漫才!

 ダンスのあとは、有志による漫才がスタート。


1年3組からは、桐谷蒼、三宅拓斗の2人が参加。


蒼がボケ担当、そして拓斗がツッコミ担当である。


テーマは、「学校の七不思議、調査してみた」。


「葵: どうも〜、よろしくお願いします〜!

拓斗: やってきました中学校の名探偵、タカシとケンタです!

蒼: いや、そんな名乗りしたことないけどな。

拓斗: 今日のテーマは『浜森中学校七不思議』について!

蒼: いきなりオカルト!?もっと普通のネタにしようよ。」


ステージに立つと、挨拶と共に漫才スタート!


まず、最初のネタは「放課後の怪」。


「葵: まず1つ目の不思議、『放送室から流れる謎のBGM!』

拓斗: あれ給食の時間の音楽な!

蒼: でもよく聞いてみたら、たまに謎のラップ入ってない!?

拓斗: それ放送委員の健が勝手にビート乗せてるだけ!」


1つめのネタはびっくりするほど受けず、盛大に滑ったが2人は焦ることなく落ち着いて先を進める。滑っても変に取り繕わないこと、めげないことは人を笑わせる芸をする時は、必須のスキルだ。


2つ目のネタは、「保健室の秘密」。


「葵: 2つ目の不思議、『保健室に行くと誰でも休める!』

拓斗: まあ、体調悪い人が行くからね。

蒼: でも俺、算数の時間にだけ体調悪くなるんだよね〜。

拓斗: それ仮病っていうんだよ!」


会場がどっと笑いに包まれた。彼らは畳みかけるように残り3つのネタを披露する。順に「消えた宿題」、「先生の移動スピード」、「誰も使わない階段の謎」である。


「葵: 3つ目、『提出したはずの宿題が先生の元に届かない!』

拓斗: それは出してないだけやろ!

蒼: いや、昨日ちゃんと夢の中で出した!

拓斗: 夢で提出しても内申点にはならん!」


「葵: 4つ目、『先生、どこにでもいる説!』

拓斗: あー、廊下で騒いでたらすぐ注意されるよな。

蒼: もうあれだよ、先生には瞬間移動の能力あるんだよ。

拓斗: どんなRPGだよ!」


「葵: 5つ目、『西階段、なんか怖くない?』

拓斗: 昼間でもちょっと暗いよな。

蒼: 一歩踏み出すと『ギィィ…』って音するのよ。

拓斗: それただの老朽化だわ!」


「葵: …ってことで中学校の七不思議、あと二つ見つけてくるわ!

拓斗: 見つけたらまた夢の中で発表しとけ!

二人: どうもありがとうございました〜!」


会場が笑いの渦に包まれたまま、2人は無事に漫才を終えた。


「あの2人、あんな面白いことやってたんだ。」、と私は心の中で思った。


4カ月以上生徒たちと同じ時間を過ごしてきたけれど、まだまだ知らないことが沢山だ。

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