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中学教師園崎凛  作者: finalphase
第2章 中学1年生2学期編
87/134

第87話 光のステージ

 いよいよ、生徒会のパフォーマンスショー、通称「スター★ナイト!」が開催される。


各学年・有志から1~2組がパフォーマンスを行うこの企画、まずはダンスから。


3組からは、牛島佐紀、宮島桜、如月真由、荻原まどか、横山光里、井上美月、遠藤花実、水野真理、猪俣千尋が出場した。


因みに、司会進行は生徒会長の田辺蒼真と副会長の早川智樹が務めている。


「みなさん、こんばんはー!!」


「いよいよ盛り上がってまいりました、森浜祭の前夜祭!楽しんでますかー!?」


会長と副会長の問いかけに一斉に拍手が沸き起こる。


「さあ、次のダンスは、1年3組の有志のみんながこの日のために練習してきた『光のステージ』です!!彼らは、放課後も残って、汗だくになりながら頑張ってきました。キレッキレのダンスと、心を込めた歌に注目です!それでは準備はいいですかー!?」


会長の言葉に再び歓喜の声が響き渡った。


「それでは、『ひかりのステージ』、スタートです!!」


ライトアップされたステージに、佐紀たちが現れる。


「みなさん、こんばんは!1年3組です!

この日のためにみんなでたくさん練習してきました!

見てくれるみなさんにも楽しんでもらえるよう、笑顔で全力で踊ります!

ぜひ手拍子や声援で一緒に盛り上がってください!よろしくお願いします!」


水野真理の挨拶は見ていて安定感がある。


BGMがかかると彼女たちは一斉に踊りを始めた。


「はじまりの鐘が鳴ったら 夢の幕が上がるよ

キミとボクのストーリーが 今ここで動き出す


踏み出す一歩が 勇気になる

見上げた空に 希望の星がキラリ


今、走り出せ 止まらない気持ちで

笑顔のリズムで 踊ろう明日へ

きっと世界が 色づいていくから

信じて進もう ひかりのステージへ!」


彼女たちの一体感が、最高の空気で会場を包み込む。


声援、拍手、ダンスは大好評だった。


観客がライトスティックを振って彼女たちを応援する。


水野真理という生徒は、やはり何をやらせても輝く。


そして、佐紀たちも彼女に負けない輝きを見せていた。


実は、真理にダンスに出て欲しいと頼んだのは佐紀だったのだ。


彼女は、音楽祭で優勝を勝ち取るためには、クラスが団結することが一番だと考えた。


そのためには、くだらない見栄を張らず、まず自分がクラス全員に仲間意識を向けることが大切だと考えたにだ。


真理は学業も運動も万能で、妬ましい気持ちはまだあるけれど、クラスに欠かさない存在だと思う。


彼女は間奏の間に大声で叫んだ。


「正直に言います。最初は、隣にいる真理のことが嫌いでした。

でも、一緒に練習を重ねるうちに、誤解や思い込みが少しずつ消えていきました。


人って、ちゃんと向き合えば変わるし、変われるんだなって実感しました。

嫌いだった相手と手を取り合って、今こうしてステージに立てることが、とても嬉しいです。


このダンスは、ただのパフォーマンスじゃなくて、私たちの絆の証です。

これからもお互いを認め合って、前に進んでいきたいと思います。


応援してくれるみなさん、どうか温かく見守ってください。

一緒にこの瞬間を楽しみましょう!」


「佐紀、めっちゃはりきってるねー。」と悪戯げに突っ込みを入れる真由。


「うっさい、2番も歌うよ。」


佐紀の掛け声で全員が真剣な表情に戻る。


「風がささやくよ 夢はここにあるって

ひとりじゃないよ 仲間がそばにいるから


つまずいた日も 笑い合えたら

心のドアが またひらくよ


今、走り出せ 止まらない気持ちで

笑顔のリズムで 踊ろう明日へ

きっと世界が 色づいていくから

信じて進もう ひかりのステージへ!」


ダンスが終わると、もう一度盛大な拍手が沸き起こった。


佐紀たちはそれを見てとても満足げな様子だった。


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