第58話 私は教師!
校長室に教頭の今泉宗太郎が入ってくる。
「松山校長、もうそろそろ良いでしょう。私にも彼女に乱暴させてくださいよ。」
「良いでしょう。」
今泉教頭は倒れている私の耳元で囁いた。
「俺に、あんたの身体を弄ぶ権利を与えろ。それで原田の件はなかったことにしてやるよ。」
この日から、私の肉体は彼のものになった。
学校では校長や教頭に怒られてばかりだし、生徒たちも相変わらず私の話を聞いてくれない。
何より、私のせいで実習生の原田幸喜があんなことになってしまったと考えると、胸が痛んだ。
それでも、私は中学教師。どんな辛いことがあっても仕事を全うする。だって、中学校の教員は、誰に何と言われようとも私が幼い頃から憧れていた職業なんだから!
「なぁ、園崎先生、最近変じゃねぇか?」
授業中、山川裕也が山田春奈に話しかける。
「確かに。最近誰かが話してても注意してくれないし、何より、笑顔が消えたよね。」
「俺もそう思う。なぁ、春奈、お願いがあるんだけど。」
「なぁに?」
「この紙をクラス全員に回してくれねーか。」
そう言って、裕也が春奈に渡したのはノートの端を破ってメモを書いたものだった。
そこにはこう書かれている。
「園崎先生の様子が最近おかしい。そのとについて放課後みんなで話あおうぜby山川裕也。」
授業中にその紙切れは、クラス全員の元に回った。
普段授業妨害に精を出している生徒も、寝てばかりの生徒も、学級委員長の水野真理も、真剣にそのメッセージを呼んだ。
放課後、中村裕太以外の39人の生徒、すなわち、山田春奈、山川裕也、相川春樹、山川裕也、田中直人、秋田健、加藤大樹、久保和樹、佐藤雄介、清水琢磨、津田圭吾、手塚昌磨、深浦旭、植松博、山田連、吉田健太郎、杉田健斗、森山猛、水野真理、浅野真美、小林侑李、水野真理、牛島佐紀、宮島桜、如月真由、荻原まどか、横山光里、井上美月、遠藤花実、杉田天使、金子沙織、小山ありさ、斎藤るな、飯森杏樹、猪俣千尋、早乙女梨華、田辺日和、及川春斗、渡辺響は放課後本当に集まって話し合いを実行した。
「みんな、悪ぃ。俺のために付き合わせっちまって。」
言い出しっぺの山川裕也が頭を下げる。
「良いよ。そんなことより本題よ。最近園崎先生がおかしいから、私たちで何があったのか探るよ。」と春奈。
「ねぇ、運動音痴。何でそんなにはりきってんのよ。園崎先生に何があろうと、私たちには関係ないでしょ。」、佐紀が呆れたように言う。
「そんなことない!」