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中学教師園崎凛  作者: finalphase
第3章 中学1年生3学期編
134/144

第134話 転校先での成長!

 俺の名は、中村裕太。今は瑞雲中学校に在籍する生徒だ。


ここ最近俺の中にはいくつかの変化があった。


まず最初に、1人称が"俺"になったことだ。前までは1人称として"僕"を使っていたが、それを変えた。勝手なイメージだが、"僕"より"俺"の方が力強いイメージがあるからだ。俺は他人の痛みが分かる強い人間になりたい。そのために、成長していく必要がある。まず最初に、言葉遣いから変えようと考えたのだ。


瑞雲中学校に転校してからしばらくの間はいじめられた。けれど、その期間はじっと耐えた。


「こんなことでくたばっては駄目だ。侑李さんに認めて貰えるように、強い人間になるんだ!」という気持ちで。


辛さを感じた時は、前の学校でみんなから貰った色紙を何度も読み返した。友達がいなかった俺が、みんなから様々なメッセージを貰えたことがとても嬉しかった。特に、好きな女の子から貰ったメッセージは何百回、何全開と読み返した。傍目から見れば気持ち悪いかもしれないが、これは俺だけの秘密だから大丈夫だ。


「裕太君へ


短い間だったけど、同じクラスで過ごせてとても楽しかったです。

最初はあまり話せなかったけど、裕太君の優しそうな雰囲気が印象に残っています。

席が近くて、静かに笑ってくれたことがなんだかうれしかったです。

これから新しい学校での生活が始まると思うけど、裕太君らしくがんばってくださいね。

少し離れてしまうけど、遠くから応援しています!

体に気をつけて、元気にすごしてください。


                             小林侑李」


一見無難で当たり障りのないコメントにも見えるが、大好きな侑李さんからのメッセージというだけで、全身に喜びを感じる。


また、俺は最近、俺は精神科に言って自閉症スペクトラムと注意欠陥多動性障害の診断を受けた。俺は正直この診断を受けて安心した。なぜなら、今まで、日常生活の中での困り事が多すぎたから。病気や障害でもないのに、多数の困難を抱えることに違和感を感じていたのだ。けれども、やっとその原因が分かったのだ。ここまでの道のりはとんでもなく長かったが、少し前に両親に精神科に連れて行ってくれることを承諾させたのだ。


俺は、自分の生活上の問題をこう分析している。


敵は、"忘れ物"と"コミュニケーション"。


忘れ物が多いのは注意欠陥多動性障害の症状、コミュニケーションの課題は自閉症スペクトラム障害の症状だ。そして、時々体調が著しく悪くなる。そこで、俺は自分の華々しい未来に向けてこの問題を解決する具体的な方法を幾つか考えた。


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