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中学教師園崎凛  作者: finalphase
第2章 中学1年生2学期編
112/129

第112話 ミラクル転校生!

生徒たちは無事に校外学習を終えて、全員が事後学習の課題の作文を書き終えた。


それから1週間後、嬉しいイベントがあった。私たちのクラスに新しい仲間が来たのだ。


その名は九条慶翔くじょうけいと


彼が姿を現すと、教室中が湧いた。整った顔立ち、175cm近くありそうな身長。


容姿において、人気が出るステータスを持ち合わせていた。


私は、自己紹介をするよう彼に頼んだ。


九条慶翔は落ち着いた様子で皆に挨拶した。


「はじめまして。今日からこのクラスに入りました、

九条慶翔です。


前の学校は大阪だったので、こっちの生活にはまだ慣れていませんが、早く馴染めるように頑張ります。


勉強もスポーツもどちらも好きで、特にサッカーは小さい頃から続けていて、今もクラブに入っています。ポジションはミッドフィルダーです。


まだわからないことだらけですが、これからよろしくお願いします。

たくさん話しかけてもらえると嬉しいです!」


爽やかに挨拶を終える慶翔。クラスメートが一斉に拍手をする。


その後、慶翔が3組の生徒たちに馴染むのに時間はかからなかった。コミュニケーション能力が高く、みんなに優しく、スポーツもできる好青年が、クラスの中で人気を獲得しない筈がない。


それに、慶翔は勉強も音楽なども完璧にこなし、まさに完全無欠だった。


3組のクラスメートの間では、不毛な議論がかわされるようになった。それは、九条慶翔と水野真理、どちらの方が優れているかとい問いである。


「なぁ、慶翔と水野さん、結局どっちの方が優秀だと思う?」


清水琢磨が津田圭吾、手塚昌磨、深浦旭に尋ねる。


「体育は男女で分かれてるから比較できないだろ。身体の違いもあるかもしれないし。とすると、音楽と勉強で比較するのが良いよな。音楽は水野さんのができる気がする。幼稚園の時からピアノをやってたみたいだし。けど、勉強に関しては分からないな。水野さんは、今まで総合力では独走してたけど、それはライバルがいなかったからだし。う~ん。」


圭吾が真剣な顔で考え込む。


「俺は慶翔に500円かけるぜ。傍にいると、奴は将来大物になる気がするんだ。」と昌磨。


「いや、俺は水野さんに500円。今まで一緒のクラスで生活してきて、水野さんの凄さは実感できてる。」と旭。


そう。小林侑李や斎藤るな、早乙女梨華などの個性が強い美少女がいることによってあまり目立たないものの、当然真理もクラスの美少女の1人であり、男性人気も高いのだ。


斎藤るなが、琢磨たちの傍を通りながら、彼らに呆れたように言った。


「あんたたち、いつまでそんなこと言ってるのよ。真理には真理の、九条君には、九条君の良さがあるんだから、それで良いじゃない。比較する必要なんてないわよ。」

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