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プロローグ
ある日の朝のことだった。
【蒼空の騎士団】に勤めて今年で三年目になるヴィリースの右下腹部に、紫色のような黒色のような痣ができていたのだった。
ただの痣ではないことをヴィリースは知っている。
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【蒼空の騎士団】はヴィリースが住むサファイア王国を、魔鳥から守っている。
魔鳥というのは、まるで、銀河のような色や煌めきを持った巨大な鳥のことだ。
理性をもっておらず、人を見つけると襲いかかるため【蒼空の騎士団】が退治を行っている。
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「なんで、俺が…」
着替え途中のヴィリースは自身の痣をなぞり、呟く。
痣をみる青色の瞳は暗いものだった。
ひとまず着替えを済ませ、誰かに見つからないようにきつくベルトをしめたのだった。