【ボクの話】
マトラのターン
「94番!!っそ!!逃がしたか!!!」
ガタガタガタガタガタ…ばたばたばたばたばたば……ダンッ、ダンッ、ダンッ、ダンッ
「101番と5番の牢が壊されています!!」
ガチャ、バンッバンッバンッバンッバンッ、ガシャー…ン、がたがたがたがたがたがたがたがたがた
「77番が実験室から逃げ出した模様!!」
「158番だけは絶対に逃がすな!!!絶対にだ!!!」
ガタ……………、ドンっ、ドンっ、バタタタタタタタタタタタタタタタタタ……、トッ
「94」
「その声は、77番君」
「158を迎えに行くぞ」
ガタンっ!!バキッ、ゴッ、ガシャン!!ガシャン!!ガシャン!!ガシャン!!
「5番君と101番君は?」
「セットにしておけば大丈夫だ。あの二人に先に脱出してもらう」
「…状況だけど」
「あぁ」
「人がたくさんいて囲んでる。長い棒みたいなのから何か出てるね」
「………銃ってやつだ、覚えとけ。ただ、俺一人で行けるか…」
「大丈夫じゃないかな?」
「158番君も一緒に暴れてるよ?」
▼研究室第××号より緊急通達
・五人の少年被検体が脱走。現在厳重に調査を進めているが詳細はいまだ不明。五人とも実験内容に置いて接点が確認されている。また協力者が内部に居た可能性があり。五人の研究主任を中心に警戒を強めたし。被検体それぞれについての詳細は別途資料参照のこと。
ブロロロ…ッ、ブロロロ…ッ、カチャ、カチャ、バンッバンッ!
「マトラ、マトラ、起きてるか?」
「……ん?あぁ、起きてるよ」
パキュ、キュキュキュ、ガッ、ガッ、キュー、カコッ、シュー
「よし、イノンそろそろ出発するぞ」
「ちょっと勝手に決めないでください」
「()」
「ガードは?」
「ガードは今は別行動中ですよ。何ですか、イノン?あぁ、飲み物ならそこにありますよ」
「イノン、ボクも欲しい」
キュー、バタン、トッ、サッサッ、ゴンッゴンッ!!
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ、パンッ、パンッ、ッダダダダダダダダ
「そうです、ありがとうございます、マトラに渡して……、私に?いらないわよ、面倒だし」
フゥー…………、ゴキュゴキュ、ベッ、バンッ!!
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダパンッ、パンッパンッパンッ、パンッ、パンッパンッ
「…ウィリアム、出発しましょう」
ダダダダダダダダダダダダダダダダダダっダダダダ、ダダッ、だアダダダダダダダダダダダダアダダダダダダ
「あぁ…」
パンッパンッパンッパッパンッパンッパンッパンッパンッ
「ウィル、これ以上は無理よ、出発してから考えましょう…?」
ズザーッ!!!!!!!!ダダダダダダダダダォーィ!!ダダダダダダダダダダダ
「ウィリアム、ガードならもう少しで来ると思うよ」
「あ?」
「足音と銃声がする」
バタ、バタンっ!!!グロロロロロロ…グロロロロロ……
「グスー!出発だ!!!」
「はい!!」
ダダダダダダダダダ、ズッ…パンッ!!!!!!!!、ダンッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
「あ、ジャンプした」
ヒュー……パンッパンッパンッパンッパンッバキンッ!!!!!!!!!ゴト、パンッパンッパンッパンッパンッパンッ
「置いていくなよ兄弟!!!」
「ガードの馬鹿!!!!!いつもこれよ!!どういうこと?!」
「すまん!!!」
ブー……………………………………………………………パンッ…………………………………………
「明日の天気はどうかな、イノン」
「明日の天気を尋ねられてるぞ、イノン」
「だから紙に書いて話さないと通じないって毎回言ってるだろ?お前馬鹿なの、ガード」
「忘れていた!!」
「もう五年経つ!!!」
パキュ、キュー、キュキュキュ
「煩いわよ、あんたたち!!!」
「()」
キュ、キュ
「マトラ、喜べ!!!明日は晴れだぞ!!!」
キューキュキュキュ、カコッ
「明日は晴れかー」
ボクのセカイはオトでできている
ボクのセカイ、は―――。