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サイコダイバー  作者: 田中山
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サイコダイバー


「さーてどう説明するかな」


僕は普段よりも早く起きて身支度を済ませた、準備も出来たし行くかな




自分のクラスについてジョーを探すがまだ来ていないようだ



「今日は早いな」


武にそう言われた


「まあね、武はいつもこの時間にきてるの?」


「ああ」



いや、速すぎでしょ まだホームルーム始まるまで20分以上あるよ⁉︎ 僕とジョーはいつもギリギリでくるからな


なんて考えていたがジョーはホームルームが始まっても来なかった






昼休みになって武が近づいてきた


「城島が休みとは珍しいな」


そんなはずは無い、昨日の件もあるし休みなはずは無い そう思っていたら後ろのドアが開いた ジョーだ


「おい、オボロ」



「わかってるよ」


みんなの視線がジョーに向けられてるけどそんな事お構いなしにジョーは僕だけを見ている

武はジョーに何か言いたそうだったけどジョーの真剣な顔を見て黙っていた


「ついてこいよ」


僕とジョーは二人で教室から出て行った。

ジョーに連れられてサッカー部の前に来た、でも確か部活以外で人が入れないように鍵がかかっていたはずだけど

ジョーは部室の窓から中に入っていった なるほど






「さて、んじゃ早速教えてもらいましょうか。」


ジョーは部室の机の上に座って僕を睨んでいる



「うーん。どこから話せばいいかな」


僕は少し考えてから口を開いた



「まず、あの世界は夢の中の世界なんだ」


「ああ、で なんで俺たちがいけたんだ?」


「そこなんだけどね、多分ジョーが条件を満たしたからだと思う」


「条件?」


「うん、先に僕の事について言っておくよ 僕は他人の夢の世界にいける力がある そしてその条件はその人に触れる事なんだ」


僕があのおじさんを起こす時に右手を出して触れた、そしてその手でジョーと触れたから昨日はジョーもあの世界に行ってしまったと僕は考えていた


「それで昨日 僕だけが行こうとしたらジョーの精神も引っ張って行ってしまったと」


ジョーは黙ってこちらを見ている、間違いで連れて行って危険な目に合わせて 下手をしたら僕はジョーを殺していたかもしれない ジョーが僕を恨んでいるのはしょうがない事だと思う


「…例えば 今からあの世界に行けるのか?」



「うん、条件さえ満たしていれば でも昨日のあのおじさんの世界にはもういけないよ」



「なんでだ?」


「他の条件もあるんだ、三つの条件をクリアしないと無理なんだ

一つ 僕が触れたことのある人間であること

二つ 夢の世界があること

三つ 僕が行く世界の波長が合うこと

昨日のおじさんの世界は僕が壊したから無理なんだ 」



「その世界っていうのは何なの?」


「人間は自分だけの心の世界を持っているんだ でもほとんどの人は無くしたり壊したりするんだ」


「…それが無いとどうなんの?」


「昨日ジョーも行ったあの世界に行けなくなる」


「それ以外に、その心の世界とやらの使い道は?」


「僕が知ってるのはそれだけ」


「波長が合う合わないとかは?」


「普段、起きている時や生活してる中では心の世界が現れる事はほとんど無いんだ その心の世界が現れるタイミングとしては集中力を切らしてる時や寝ている時 」


「ようするに、寝ている時が一番あの世界に行きやすいってことか」


「うん、だから夢の中の世界」




「 あの鬼とかはお前の世界にもいんの?」



「いないよ、あの鬼は侵入者を排除するために出てきただけだから」


「つまり他人の世界に入るとあんなのが出てくるわけか」



「そうだよ 他に聞きたい事は?」


「お前と同じ力を持ってる奴は?」


「会った事あるのは一人だけ ジョーが二人目」


「そうか」



しばらくの間ジョーは無言で黙っていたそして軽く息を吐いてから僕の方に近づいて来た 殴るよね 多分

僕は殴られる覚悟をして目を閉じた



「すっーげーよ、オボロ お前本当すげーよ」


ジョーは僕を殴るどころか僕の手を握って物凄い笑顔だった


「…えっーと 殴らないの?」


「はぁ? 何で?」


「だって昨日危険な目に合わせたから」


「しねーよバカ 大体お前は危険だって帰れって言ったのに俺がそれを無視してついて行ったんだから」


予想外の出来事で僕は今凄い間抜けな顔をしてると思う



「なあ、オボロ 俺も他人の世界に行けるのか?」


「う、うん多分行けると思う」


「よし じゃあさオボロ俺たちは不思議な力を持っている仲間って事だよな」


「そう、、なるね」


「だったらこの力を使って何かすげー事しよーぜ」


「悪い事には使わないよ」


「使わねーよ、じゃあこの力でオボロは何をしてたんだよ」


「僕は、心が壊れそうな人を助けていたよ」


「それ以外には何が出来んの?」


「わからない、僕はそれしかやってない」


「それじゃあ いろいろ試して行こうぜ 一人のソロプレイより協力して行けばもっといろんなことができるはずだ リーダー」


「 ん? リーダーって?」



「この力を使って人助けをするチームのリーダーだ」


「唐突だよ」


「始まりはいつも突然だろ」


ジョーはドヤ顔でキメ顔をしている


「俺たちでやるんだよ 俺らしかできない俺たちだけの力で チームの名前は今決めた」



そして彼は笑顔で僕に言った


「サイコダイバーだ」






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