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長政?はつらいよっ!! 静かなる逆襲!!  作者: 山田ひさまさ
~ 浅井はやっぱりハードだねっ!! ~
6/23

浅井家の躍進!

戦いが終われば、内政ですね。

 関ヶ原周辺の領地を得たことにより、浅井家が美濃の経済に深く食い込んだ。

北陸、伊勢、そして東国に出る交通の十字路だ、浅井にとってまさに『要地』である。


 一旦派手に叩いておいたから、この西美濃方面の流通は浅井家の独壇場だ。

かなりの収益が、見込まれる。

笑いがとまらん、まあ有効に活用していこう。



まずは、この地方で権威と勢力を持つ、『南宮大社』を取り込む。



 南宮大社は、『金物の神様』であることから、

俺は、国友の鉄砲鍛冶師をはじめ、他多数の”鍛冶師・鋳物師”を引き連れ南宮大社に参拝をした。

 その際に、横領されていた土地を取り戻し、あらためて南宮大社に寄進した。

もちろん例の方式である。

 既に、浅井家の『手厚い寺社の保護』は有名である。

大社側にも、意外とすんなりと受け入れられた。

その上で、南宮・朝倉山(現地名)に砦を設ける許可を取った。

(俺が領主なので、もちろん許可などは不要なのだが、このひと手間が大切なのだ。)

これもよろこんで受け入れられた。

(他の美濃の地侍に対して睨みが利くからな。)

友好関係を築けそうだ。


 この一連の行為により、多くの職人が「賢政様は敬虔なお人柄。」「職人の保護者である」として賢政を慕った。

国友村は参拝の礼として浅井家に鉄砲300丁を差し出した。

(あれ?国友の取りこみ、完了か?)


 せっかくもぎ取った土地を、美濃の奴ら(半兵衛)に取り返えされないための処置とは言え、こうも評判が良いとは……。



 南宮山城(現状は砦)には、城主として『井伊直盛』に入って貰う。

井伊家宗家として頑張って欲しい。

今後の、(夜叉法師の独立の)布石でもあるが。

 それ以上に、『井伊の赤鬼』のネームバリューを大いに利用する方針だ。

井伊谷の直親に先んじて、『赤備え(あかぞなえ)』を採用した。

(もちろん、後日直親にも赤の具足を進呈しておいた。その疾きこと彗星のごとし。隊長仕様である。)


 今の時期、このハッタリは良く効くことだろう。

直盛自身、前当主であるから直親より経験も豊富だし、今川家にも顔が利く。

最高の人材である。

 跡取りの孫(夜叉法師)の為にも頑張ってくれるはずだ。


 とはいえ、一応こちら側からの交戦は禁じている。

半兵衛が、策を以て仕掛けた時は撤退も許可してある。


「半兵衛の出方次第だな」

欲を言えば、彼を取り込みたいのだが……俺は嫌われているようだ。



― 静かな変化 ―


賢政の名声は、対外的にはそれほどあがらなかった。

六角家としては、極々穏便に対応したとして評価が高い。

重臣達も好感を持った。

江南の国人の信頼も充分得られた。


将軍義輝も信頼を置く。

交渉の成功で、自らの権威が高まった事を感じたからである。

賢政は気がきいて、ここち良いのだ。




竹中氏は、その非凡な才を世間に示した。

名軍師の名は、彼のものであった。

ただその後の政治的な戦いでは、賢政に破れている。

しかし、ほとんどの者はその事に気付いていない……それはあくまで六角と一色(斉藤)の争いの結果であるからだ。


義龍は、自分だけ名をあげやっかい事を持ち込んだ、竹中氏に対して警戒を抱くとともに、半兵衛を疎んじた。


しかし、気付いた男もいる。

織田信長だ。(彼の話は、別話を設けることにしょう。)



別のニュースの話もしたい。


6月お雪の方、2女『華姫』誕生

すまん、忙しくて懐妊の報告を忘れていた。


 そしてその他の情勢だ。

やはり、『六角さん』と『三好さん(みよちゃん)』は、そりが合わないらしい。


 「鬼十河」と異名を持つ十河一存がしんだのが発端らしいが……。

細川晴元が三好長慶に幽閉されると、六角承禎はやっぱり激怒し、晴元の次男・細川晴之(承禎の甥)を奉じて、畠山高政と共に京都に進軍した。

 家臣の永原重澄に命じ同年7月に将軍山城に立て篭もり、義賢自身は神楽岡付近に陣をはり上洛を伺った。

この時六角軍は、総軍で当然2万の兵であった。

  (超過勤務ですね。)

三好長慶の嫡男義興と家老の松永久秀と対戦、一時的ではあるが三好氏を京都より追い出すことに成功している。(将軍地蔵山の戦いというらしい。)


 浅井家は、現在西美濃対策で手一杯だ、ゆえに俺は従軍していない。

というか、あの竹中半兵衛の事があるし油断出来ない。


 それに浅井は、『近江北部の護りの要』という位置づけだ。

そういうわけで、代わりに物資に関しての融通(商売)で六角家に貢献をしている。

おかげで、かなり儲かっている。

というか、今の状態で俺以外が浅井の当主だったら2万の兵を京へ出すなんて恐くて出来ないだろう。

違うのかな?

 江北の内政の方は順調だ。

予定のペースで進めている


 新町の建設も進み、活気が出ている。

国友村が、俺に懐いたのでやりやすくなった。

今回、本格的に柏原や井ノ口の商人も取り込んだので、陸上交易もかなりいけると思う。

俺の努力のお蔭か、その他の多くの商人が集まり小谷に店を構えた為、もう井ノ口や石寺に並ぶ勢いだ。


町造りとしては運河の開削のみ後手に回っている感がある。

あまり慌てる必要はないので、ゆっくり町を作ることにする。

秀吉のような無理な借金は良くないからな。



堺、京とのつながりで、湖上輸送が劇的に増加し、猪飼他がうちにすり寄っている。

堅田衆とは懇意に付き合えているので、琵琶湖の水運は万全である。

先の『静かなる戦』でも陰ながら世話になった。


 寺社勢力に対しても、干し椎茸と日本酒で彼らの気を引きつけている。

朝廷とのつながりがあるおかげで、無茶なことを言ってこないのがありがたい。

 

六角家は、主君である以上に良いお客である、京に2万の兵を展開する以上物資の確保がいるわけで商売繁盛だ。

長対陣になるらしいが、頑張ってほしいものである。



 内政の成果も伝えておこう。


 硝石・火薬の生産は順調だ、量産にむけて準備している最中である。


 石灰の採集も順調だ。

畑にも使えるし、コンクリートも開発の目処が立った。

流石に鉄筋は使えないので、竹筋にしよう。(もしくは何かの繊維で代用出来ないかな?)


 農業においては、種籾の選別とか苗代と正条法は導入済みだ。

伊香郡・浅井郡・坂田郡に順次拡充する段階。

脱穀も千歯扱きで順調。

石高は湖東・西美濃の分を含めて大幅に伸びている。

実収入はそれ以上に期待出来る。


 街道の整備は大変だがぼちぼち進んでいる。

新たに獲得した上石津ルートから安全かつ楽に北伊勢へ抜けられるようになった。

これはデカイ、浅井にとって貴重な収入源となるだろう。

やはり、交易ルートは複数確保しておかないとな。


 国友にも資金を投下していきたいが、しばらくは様子見だ。

徐々に手懐けていこう。




信長パートは次話でどうぞ。

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