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ゾディアック・サイン 番外編「乙女の日常」

今回の主役は、「文化祭カーニバル」で残念にも消滅した

乙女座のバルが主役のお話です。


時系列的には

「折り鶴カプリコ」の後から、「家族ジェミニ」の直後と言うことになります。

本作に出たけれどあまり触れられなかった

「軌条飛鳥」「奄美佑樹」「瓜生真希」の

三人も活躍するので、どうかお楽しみください^^




目覚ましがなる。

あたし、乙女座のバルはその音で目が覚める。

「…んにゃんにゃぁ~もぉ~食べられないよぉ~」

隣で寝てるこの子は一体どんな夢を見てるんだろう。

「ちょっと?ミュー??よだれよだれ」

あたしはティッシュを取り、隣の少女、加賀美優の口を吹いた。

「ほら、起きてミュー!!」

「ん~もうちょっとぉ~」

「あぁもう!!!」

あたしは、自分のパートナーである女の子をたたき起こす。

「おはようございます!おばさん!!」

「あら優香ちゃんおはよう。美優起こしてくれた?」

「あぁーはい。一応は…」

「おはよぉ~~」

リビングに行くと、加賀美樹さん。ミューの母親がにこやかに微笑みかけてくれる。

あたしはここらでは「神原優香」と偽名を名乗って行動している。

乙女座のバル。『年間星座占い』で召喚された星霊の一人だ。

星霊は黄道十二門をモチーフとした十二体が闘い、その順位を来年の運気として決める神聖な闘い。

現在も既に

蟹座のキャンサー、蠍座のスコーピオン、水瓶座のアクエリアス、牡羊座のエリーがゲームからリタイアした。

あたしも、いつやられるかわからないし、いつ誰をやるかもわからない。

それでもあたしはわりましこの生活が気に入っている。

人間の――――『学生の日常』と言う生活を―――――――――――――――。



「ふぁ~眠たいよぉ~」

「昨日も遅くまで起きてたもんねぇ。ミュー」

「うん~モーツァルト聞いてたらほわほわ~って聞き入っちゃって…」

えへへ~と無邪気な子どものように笑うミュー。

彼女はとても音楽が好きだ。ポップミュージックからクラシック、童謡や民謡、演歌にラップ、デスメタなんでもござれ

まあ…こんな抜けた性格でデスメタ聞いてるとはとても思えないんだけどね……基本的にクラシックと童謡好きだし

「おっはよぉー!!二人共ぉー!!!!」

学校の行き道で話していたあたしたちの両肩に誰かが突然体当たりしてくる。

「おはよぉ~真希ちゃん♪」

「おうおうどうしたどうした加賀っち眠たそうだねぇ~」

「うん。昨日ちょっと夜更かししちゃってねぇ~」

「いやぁ~加賀っちは本当可愛いなぁ~よしよしぃ~」

「もぉーあたしは犬じゃないよ?」

突然来た少女が、ミューと談笑している。

彼女は瓜生真希。とても明るくてサバサバしたショートカットでメガネをかけた少女だ。

彼女は軽音部に属していて、音楽関係でミューと話が合い、それ以来の仲良しなのだ。

それともう1つ……。

「それと♪バルちゃんは相変わらず綺麗だねぇ~♪」

ニヤニヤした顔でこちらに顔を近づける次に言う言葉は大体決まってる。

「こんな凛々しいバルちゃんが我が軽音部にはいってくれたらなぁ~」

ほらきた。毎日のように行う「あたしの軽音部への勧誘」。

瓜生はあたしが全般の楽器を弾けると聞いてから毎日のようにこの様なのだ。

正直……そろそろめんどくさい…。

そしてあたしたちはそんな談義を繰り広げながら学校へ向かった。





--------------------------------------------------------------------------------





「みんなおはよぉー」

あたしは気だるい声でそういって教室の扉をくぐる。

すると、足に奇妙な感覚。けれどほぼ毎日快感してる違和感に襲われる。またか……。

「あんたさぁ…いい加減にしたら?軌条??」

「そういうわけには行かない。俺は君に踏まれて朝を迎えるのだから!!」

あたしが呆れた顔で真下で寝転んでいる男に話しかける。

あたしが足をどけるとそいつはそっと起きあがり、あたしにそう言った。本当に背が高い…。見上げちゃうよ。

「軌条くん本当に毎回それだねぇ~♪バルちゃん愛されてるぅ~」

「バッ!?この状況で「愛されてる」はおかしいだろミュー!!」

後ろから茶化すミューの言葉をあたしは否定する。

目の前にいるこの男は、軌条飛鳥。男なのに飛鳥ってのも少し変な感じするが

身長179cmのイケメン。なのに……超ドM!!!!

あたしが間違えて踏んでしまったのが始まり……だったかな?

あれ以来朝、必ずこうして寝転んでいて、あたしに踏まれるのを待っている…らしい。

あたしも気をつけてるつもりなんだけど思わず毎日踏んじゃうんだよねぇ……。

「はいはい二人ともぉー後つっかえてるんだからそこどいてぇー」

そういって瓜生があたしとミューを押していく。

「……軌条くんまた踏まれてたの?」

「おう、奄美か。これが俺の気力なんだ!当たり前だろ!!」

「…軌条くんイケメンなのに残念だね…。ファンが泣いてるよ?」

「ふん。俺を高嶺の花を見るような目で見てる女なんぞ興味ない!」

「うわぁ……流石に中学から知ってる僕でも引くよ……」

そう言った小柄な少年は奄美祐樹。中世的な顔をしている。

基本軌条のブレーキ役を買ってくれるので自分的には奄美の方が好きだ。


これがあたしの基本クラスの友達。

この五人で基本一緒にいる。授業も一緒で楽しかった。



「そういえば、もうすぐ文化祭だね」

奄美がパンを銜えながらあたしたち四人に向けて言った。

「そうだな…あ、奄美クラスの出し物の係りって俺達だよな?」

「うん。だからこそちょっと思い出したんだけど……」

「そういえばここの学校って、クラスとか部活除いてメンバーでも出そうと思ったら出せるよね?」

そんな一言を、瓜生がぼやく。今思えばこれが始まりだったのか……。

「うん。だからいつも学校の仲いい人たちが漫才してるらしいね。」

「んで?問題はクラスの文化祭だけど…どうしよ?」

「奄美。俺にいい案がある」

「ん?何??軌条くん」

「バルさん中心のSM喫さ――――」

「「「「却下」」」」

「くそッ!なぜ俺の案が通らない!?」

「…需要が軌条くんにしかないからだよ…」

軌条以外の四人は全員揃って溜め息を吐く。うん…流石にないわ。

「でも、喫茶店って言うのはいいと思うよ?」

ここで声を出したのは、ミューだった。

「だからSMきっ―――」

「軌条くんは黙ってて。それで加賀さん?どんなのがいいと思う?」

「……メイド喫茶?」

「おぉ!いいね加賀っち!!」

「なるほど、俺はバルさんのメイド姿で踏まれれb――――」

そう言った直後、そろそろ鬱陶しいので軌条の弁慶の泣き所に思いっきり蹴りを入れる。

「いったっ!蹴るなら踏んでくれ!!」

「軌条くんその返事おかしいからね!?」

どうやらこいつは「踏まれる」のが好きなだけなんじゃ……と内心思ってみる。


「んで、軌条はほっといて、メイド喫茶ねぇ……私はいいと思うなぁー」

「えっ!?瓜生!?」

「何ぃバルちゃん?嫌なの??」

「あ、当たり前でしょ!?なんでメイドなんて格好―――――」

「私はいいよぉ?」

「ちょっとミュー!!」

「おーい!教室にいる女子ー?文化祭メイド喫茶やるって案出たんだけどやるぅー?」

瓜生が振り返って教室中に聞こえる声で言った。

「ん~ちょっと恥ずかしいけど面白そうだしいいよぉー」

「さんせーい!!」

「ちょ、ちょっと恥ずかしいけど……いいかな」

クラスの所処から女子の声。その大半が……賛成派



「あ、あたしは絶対にしないからな!きっと戻ってくる奴らも反対する!!絶対!!!」







「……え?何が絶対なんだっけ??バルちゃーん???」

「………」

放課後。

ふんぞり返っている瓜生に何も言い返せずにあたしは睨む。

「…もぉ~バルも諦めなよぉ~」

「そうだバルさん。黙ってメイドになって俺を踏めばいい!」

「軌条くん余計なの増えてる。」

あたしはぐぬぬぬ……と睨む。

結局、昼休みから帰ってきた女子にも聞いて

最初は抵抗気味だった女子も、瓜生の巧みな話術に翻弄されて、賛成派に寝返った。

結果。賛成35人。反対1の結果になってしまったのだ……。

「……わ、わかったよ!いいよ!!やってやるよ!!!」

「りょーかい。じゃあここに名前買いてねぇー」

「もぉー書きゃーいいんだろ!!」

あたしは瓜生に渡された紙に名前を書く。くそっ!どうして星霊であるあたしがこんなことに……。


「はーい。んじゃあこれでバンドのメンバー決定ねぇーいやぁ~軽音部であたし出れないからこれで出れるわぁー」

「………え?」

「あ、加賀っちはどうする?出てほしいんだけど」

「いいよぉ~~」

じゃあここに名前書いてぇー」

あたしの知らないところでなにやら手続きが行われている。なんだ?何が起こっているんだ??



「んじゃああたしたちのクラスは、メイド喫茶をやって、あたしを含む四人でバンドやりまーっす」

「「「「「「意義なーっし!!」」」」」




え?何??あたしだけ空気においていかれてる…。

あたしは自分の書いた紙を取って見る。「舞台使用許可書」と書かれており

その下には「バンドによる歌」と書かれており、そのメンバーにあたしの名前が書いてある。


「ちょ、えええええええええええええええ!!!!」

「いやぁー。バルちゃん楽器全般できるし、歌うまいからねぇーぜひメインボーカルに欲しかったんだぁー」

「ちょ、だから、え!?あ、あたし!?」

「そう!よろしく頼むよぉー♪♪」

「楽しそうだねぇ~~♪」


してやったりとした顔でにやける瓜生と、相変わらずニコニコのミューの顔が、あたしの下に映った。





「じゃ、早速今から音響室行って練習するよぉー」

そのまま急にあたしの首元と、ミューの首元を掴んだ瓜生は、女子とは思えない腕力であたし達を引きずっていく。

「ちょ、離せー!あたしはバンドなんてやりたくないー!!!」

「あははぁ~みんな~行ってくるねぇ~~」


あたし達二人を見送るように、軌条と奄美を中心にみんなが別れを惜しむように手を振った。


さながら、これから戦場に赴く戦士を、見送る兵士のようだった。



「い、いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」




これが、あたし達の日常の変わり、バンドが始まった―――――――――。






                       ☆




「はぁ……鬱だ」

「そういいながらちゃんと練習はするバルって真面目だよねぇ~」

キーボードで適当にリズムを奏でながら、ミューこと加賀美優はあたしに言った。


ここは音響室。

主に軽音部などが使う場所であるが、時間を借りて練習している。

メンバーとしてはギターであたし。ドラムで瓜生。キーボードでミュー。そしてベースに……。

「ふっ、バルさんに合わせるのは中々骨が折れる。高度すぎる…」

水を飲んだ後に呟いたのは軌条飛鳥だった。

「イケメン枠が欲しい!!」と瓜生が前々からお願いしていたらしい。

本人は「荒ぶるバルさんの演奏に合わせられるなら!」とすぐに承諾したらしい…。

あたしも汗を掻いたのでタオルで軽く顔を拭く。

さりげなく軌条がそのタオル寄越せと手を差し伸べてきたが、もちろん無視して鞄に戻す。

「うーっし!んじゃあ続きいくよぉー!!!」

瓜生は、いつものキャラとは裏腹に、演奏中は真面目そのものだった。

この真面目な姿勢にあたしは嫌々ながらも練習に付き合ってしまっている原因だ。

そして演奏は校舎に響き渡る。



「ふぅー休憩ー♪」

ドンッ!と最後の演奏を終えると、スイッチを切り替えたかのように態度が一変した瓜生がそう言った。

あたし達も張り詰めた空気から開放する。一気に汗が噴き出してくる。

「はい。タオル」

「おう、サンキュー」

あたしは軌条に渡されたタオルを受け取り顔を拭く。

「はい。ありがと」

「あぁ、こちらこそ」

そして拭いたタオルを軌条にわた……え?

「よし、これは大事に保管し―――――」

あたしは危険を察知したので慌てて軌条にとび蹴りをかます。

「さ、流石だ…バルさん。あなたの足に踏まれて……死にたい」

わけのわからない言葉を発して軌条はガクリと倒れる。

「ちょっとぉー!軌条くぅーん!!」

瓜生が慌てて軌条に歩み駆ける。それに続いてミューも彼に歩み寄り、首元を手で触れる。

「………死んでる。」

「いやっ!生きてるから!!」

ミューのわかりやすいボケに突っ込む瓜生。

まあ……幸せそうな顔してるから死んでてもおかしくないけどな……。


「美優ちゃーん!バルさーん!!終わったぁー?」

そんなとき、教室の外から声がする。

見てみると、こちらをのぞきこんでいる生徒が数名。由香たちだ。

あたしは瓜生たちに一言言って、ミューと共に彼女たちの方へ向かう。

「いやぁーちょっとだけ聞いてたんだけどバルさんたちすごいね!!」

「えへへ~それほどでもぉ~」

相変わらず由香とミューは仲がいい。敵同士だというのに…まったく。

「………」

「あー、綾ちゃん。そんな警戒の目で見なくても大丈夫だよ?」

「…お前も、星霊とか言うのなんだよなぁ…」

鬼塚綾と言う少女があたしをじーっと睨んでみる。

最近、諸事情により星霊の存在を知ったらしく

あたしもその星霊であることに対していまいち疑問を持ってるらしい。

「あ!二人とも!!頼まれてたものできたよ♪」

突然思い出したように言う由香。

その言葉を聞いて瓜生もこっちに来る。

「おっ!本当に!?ありがとねぇー」

そして由香は自分の後ろにいた少女を呼ぶ。見ない顔だな…。

「彼女に作ってもらったんだぁー♪神倉雪音ちゃん!!可愛いでしょぉー!!」

ぎゅっと!縮こまっていた少女に抱きつく由香。

身長も小さいメガネをかけた少女。感情も乏しそうな大人しめの子が、一枚のCDディスクを持っていた。

「いやぁーあたし編曲とかそういうの苦手でさぁーわかりやすく出来るソフトないかなぁーって助けて貰ってたの」

「…これくらい朝飯前。だから、困ったときはお互い様…」

少し恥ずかしそうに言う神倉。

この少女が山羊座の占い師だったことは、後日知ることになる。

「じゃあ、今日はもう上がりでいいや!あたし帰ってこれで編曲しなきゃぁー♪」

「よしっ、俺も帰るか。

 バルさん!最後に一足踏んでく「却下。」ですよねー。さて、奄美も下で待ってるだろうし行くか。」

軌条の発言を早急に否定した後、

彼は諦めたように鞄を持ってタオルを持って(即座にバルに没収される)部屋を出た。

「じゃ、今日はここまでぇー♪」

あたし達は瓜生の言葉に従い、全員で部屋を片付けて、部屋を出た。





--------------------------------------------------------------------------------



「いやぁー軌条くんも頑張ってくれてるみたいでよかったよ。うんうん僕は安心だ」

「お前は俺のおかんか!」

帰り道。

あたし達四人に奄美、由香、綾、神倉を入れての八人で帰っていた。

それぞれ会話に華を咲かせている。

「いやぁーそれにしてもバルちゃんは本当にいい逸材だわ。何やらせてもすごい」

瓜生がさっきから同じようなことを言ってあたしを評価する。

「うんうん♪バルちゃんは本当にすごいからねぇ~♪」

その言葉にミューも乗っかってくる。

まあ、この楽器演奏は能力である『音楽大聖堂』の副作用みたいなもんなんだけどな。

でもまあ…こうやって煽てられるのもなんだかんだで悪くはない。



そんな感情を抱きながら、あたしは帰り道を歩いた。



そんな毎日が、続いていた。

そして時はジェミニ戦の後になる―――――。




--------------------------------------------------------------------------------




「ねぇ…バルちゃん」

「ん?何?ミュー」

お風呂場。

あたし達はお互い向かい合わせになって湯船に入っている。

こうしてるほうが二人で話しやすいし、落ち着くのだ。そして、ミューは言葉を続ける。

「今…楽しい?」

わずかな微笑みを浮かべて聞いてくるミュー。さながら女神のような美しさを感じる。

あたしは彼女のこの微笑みの前では強がることも否定することもできない。

「……楽しいよ。軌条は変だけど基本いい奴だし、奄美は男らしくはないけど優しいし

 瓜生もテンション高いけど、それのおかげで毎日退屈しないし、由香も綾もみんな良いやつらだし

 クラスのみんなだって……」

あたし、その途中で口を閉じた。

いらぬことまで言い過ぎた。と軽く後悔して、恥ずかしくなった。

「…バルちゃんあたしことまで聞いて無いよぉ~♪」

「………////」

「本当に可愛いなぁ~」

この風呂場では立場が逆転している気がする…////

ミューはあたしに身を寄せてきて優しく抱きとめてくる。

「…バルちゃん。この年間占いいつまで続くのかなぁ…」

少し不安そうな声で美優があたしの耳元で言う。

そう、あたしたちのこの日常は、いつ終わるかわからないのだ。

今も知らぬ間に誰かがやられているかもしれないし…。

ミューは初めて星霊が消える場に立ち会ったから余計だろう。

あたしとミューは、やっぱり気になり遠くからジェミニとレオンの対決を見ていた。

まあ……だから知ってるんだよね、由香がレオンに告白したの…。

「…何顔赤くなってるの?」

「な、なんでもねぇよ!!」

「…由香ちゃんのこと考えてたの?」

「っ!?」

「へへぇ~バルちゃん可愛いねぇ~それとも嫉妬してるからなの?」

「嫉妬はしてねぇよ!!た、ただ…由香がすごいなぁーって…」

「すごいの?」

「うん。人が星霊を好きになるって意味がどういう意味なのか……って考えたらさ」

「………」

「ん?どうしたの??ミュー?」

そういうと、抱きついていたミューがさらに強く抱きしめてくる。

「あたしも好きだよ♪バルちゃん」

「……ありがと」

あたしはミューの頭を撫でてやった。

彼女は「えへへぇ~」と嬉しそうに笑った。





この日常がいつ終わるかわからない。

残った星霊も数少ない。あたしも入れて6人。ついに半数まで来た。

だからこそ何が起こるかわからない。けれど―――――。





あたしはこの何もないけれど楽しい。星霊としてではなく、「神原優香」としての日常をもう少し楽しもうと思う。






ってなわけで書かせていただきました♪

乙女座のバルがどのように生きて、消滅間際まで

大切に思っていた日常を書かせていただきました♪


本当はこれを本編にいれようとも思ったのですが

書いているときに、ちょっと難しかったのであえて短編にいたしました♪


もしよろしければ感想をいただきたいです!><

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